遠地に住む親のスマホ遠隔サポートをする方法
遠地に住む親のスマホ遠隔サポートで困っている人は少なくない。
サポートする側が電話で状況を聞いても、サポートを受ける側の申告はたいてい支離滅裂だ。自分は一体何が分からないのか、自分でも分からない状態なのだから仕方がない。
一緒に同じ画面を見ながら操作できれば良いのだが、遠地に住んでいるとすぐに訪問することができない。近くに住んでいたとしてもサポートする側にも生活があるので、やはりすぐに駆け付けることができないのが現状だ。
先日、電車で大阪に向かっている時、父から電話がかかってきた。
着信を拒否して「電車に乗っているので後程かけなおす」とLINEメッセージを送信。しかし何度も何度も執拗に電話がかかってくる。その度に「後でかけなおす」とか「急用か急用じゃないか教えて」とか、LINEメッセージを送るのだが、父からの電話は止まらない。
ふと、思った。甥か姪が事故に遭ったのではないか?母に何かあったのではないか?
たまらなくなって途中下車し、父に電話を掛けた。
シルバー人材センターから「送信したSMSを至急確認するように」言われたんだけど、どうやったら見れるの?
■サポートを受ける側が自己解決できる仕組を作る
遠隔サポート以前にサポートを受ける側が、問題を自己解決できる仕組みを作ることが大事である。
◇Android推奨
私が周囲に勧めているのはAndroidを使うことだ。その理由は3つある。
①Androidはコストパフォーマンスが良い
サポートを必要としている人は、あまり高度な機能を必要としていない。だから高価なiPhoneより、エントリークラスの安価なAndroidの方が費用対効果が高い。新品なら1万円台~、中古なら数千円~入手可能だ。
②Androidは自由度が高い
Androidは自由度が高いので、サポートを受ける側に合わせてカスタマイズ可能。必要なアプリだけホーム画面に並べることができる。
③AndroidはGoogleドライブと相性が良い
無料で使えるGoogleドライブ15GBとAndroidは、同じGoogleのサービスなので相性が良い。従ってデータバックアップ用に最適である。
◇Nova Launcher
続いて『Nova Launcher(ノバランチャー)』というアプリでAndroidスマホをかんたんスマホにカスタマイズする。
かんたんスマホはドコモなどの大手キャリアしか販売されていない。しかも性能からするとかなり割高。それはスマホの使える機能を制限するという逆の発想の付加価値が原因である。従ってお古の端末を子どもに渡しても使い道がない。だからかんたんスマホを買わずに、普通のスマホを利用者に合わせてカスタマイズした方が良いのである。
Nova Launcherは有料版と無料版があるが、無料版でも十分使える。私がサポートする端末にやっているのは以下の3つだけだ。
①画面に並べるアイコンを必要最低限に絞る。
②アイコンを大きくし視認性を上げる。
③アイコンの名前を全部表示する。
■遠隔サポートする方法
サポートを受ける側が自己解決できる仕組みを作っても、やはり遠隔サポートが必要な場合は必ずやってくる。その時は『TeamViewer(チームビューワー)』を使う。
TeamViewerは個人利用の場合、無料で利用できるサービスだ。対応OSはAndroid、iOS、Windows、ChromeOS、Mac。事前設定が必要だが、サポートする側される側のOSは自由である。
サポートする側の私の場合、Windowsを利用。サポートを受ける側は全てAndroidだ。
サポートを受ける側がTeamViewerのアプリを起動すると、9桁のパスコードが表示される。そのパスコードをサポートする側がTeamViewerに打ち込んで接続ボタンを押す。するとTeamViewerにスマホ画面が表示され、遠隔操作開始される。
操作自体は非常にシンプルだが、サポートを受ける側はサポートを受ける時点ですでに思考が停止してしまっていて、「わからない」を連呼する可能性は大いにある。従ってそうならないためにも事前に遠隔サポートの手順を書いた紙を渡し、何度か一緒に練習すると良い。
スマホ画面は当然ながら縦表示される。パソコンの場合、画面が小さいと操作がしづらい。よってできるだけ大きな画面のモニタを利用することをお勧めする。
■まとめ
サポートを受ける側が自己解決できる仕組みを作る。
・Androidを使う。
・NovaLauncherでかんたんスマホにカスタマイズ。
自己解決できない時の遠隔サポートはTeamViewerを使う。
・事前設定が必要。
・サポート受ける時の手順書を書いて渡しておく。
・サポートを受ける人と何度か遠隔サポートの練習をやる。
遠地に住む親のスマホ遠隔サポートはこれで完璧だ。役に立ったらいいねとフォローちょうだい。