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Leicaは高いだけのカメラ?


はい。

HELIAR classic
50mm F1.5 w/ M10

 あちらこちらでもう語り尽くされている項で今更若輩者のアタシが書くことでもないかもしれませんが、Leica が好きだったりライカ買おうと悩んでる方がこのノートまで辿り着いて来ることを想定して、勝手に思っている事をツラツラと徒然致します。

 まず単刀直入に私の所感をお伝え致します。
ライカを使っている身として、「カメラとしてのデジタルライカ」についてです。

"高いくせにその美学と実用性能の間に矛盾を発現させているカメラ"

 こうなります。

 例えばデジタルのM型ライカさんは歴史ある"ライカ"としてのトラディションを、現代の技術を取り入れつつ進化させている現行のプロダクトラインですね。
 しかし便利な機能をたくさん取り入れてどんな撮影も簡単に綺麗に行えるような進化を見据えている製品ではありません。ここはご存知の通りと思います。

 この機材のその本質は「写真機」であり、「瞬間撮影機」であり、それが結果的に「時代の傍観者」と成り得ます(飛躍)。
 特にライカはスナップショット機として時代にその名前を記してきましたね。有名な写真家とともに。知らんけど。

 要約します。
・ライカのその性質は昔ながらの写真機である。
・特段そのトラディションは"スナップショット機"としてのアイデンティティを強く持ち、且つ評価されている。
・現行機においても、日本製カメラが向かっている多機能化のベクトルでの進化という方向性は取り入れず、上記の通り古くから"ライカに求められている価値"を守り続けている。

 だというのにだ。

 猛烈に矛盾した欠点が一つある。

 起動が遅い。

 死活問題である。とてもじゃないけどそんなのがスナップ機だなんて恥ずかしくて呼べない。

 良く言えばミニマル。
 悪く言えば使えない。
この二つの言葉、同一線上に共存してたらやばい。

 解説しなくても起動が遅いってのがどんな実害に繋がるのか、普段から撮り歩いているメイト諸君ならばわかる事でしょう。もしあなたがライカをまだ使った事がないのならば、そしてスナップ機として運用したいと考えているのならばよく想像してみていただきたい。お子さんを撮影したい、なんて方ならもっての外です。

 なのに、他のライカ好き・ライカ信教者的な人の記事には中々書いていないのです。しかしこれはとんでもない汚点なわけです。おっせ。
 繰り返しますがもしこの記事を見に来たあなたがライカを欲しがっていて、「値段の割にMFオンリー他 国産カメラよりも目劣りを感じている点が不安」だったりして購入に踏み切れていないのであれば、間違いなく買わない方がいい。その悩みは当たっています。
それとM10のオートWB精度は死んでいる。仮にそこまでマニュアルで撮れって美学ならばWB項目を増やすか色相他のカスタムを実装してくれ。Amazonにだって今どき【令和最新版】が溢れてるじゃん。

 こんなカメラでもお店でライカを触って「これほしい!」などという気持ちに我慢で蓋を閉められないならば買えばいい。ほしい気持ちは素直な欲望だし、それで本当に「失敗した。」と後悔するような気持ちになってしまってもそれが学びだ。

 ただこの記事では敢えて一つの帰結に結ばせますけれども、

「デジタルライカは高いだけのカメラ」

です。

 あたしは Q2 と M10 使ってますけど、M10 を好きになるまでやたらと長い時間がかかりました。色々な欲望は諦めたら、最近やっと少しだけ気に入ってきましたけど。Q2は手放そうか迷ってます。

 「値段 対 機能」の議題においては明らかに国産カメラと比較すると…比較するのもおこがましい程、使い物にならないカメラです。

 それでもあたしだって此処のカメラ買ってますし。他に欲しい理由があって、重要視する項を何にするかによってその価値は変わりますからね。あたしは所謂 素敵性能に金払った感じです。カメラとしての本分は二の次。フィルム機は知らんしフィルム機も念頭に置いているならニコンF2がいいよ。

 ただですねぇ、ニコンなどでフルフレームレンジファインダーフォームデジタルカメラが出たらライカ売ってそっち買いますね。S型オマージュならサイコー。

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