【みさわさん配信コメント集】JOPT 2024 Tokyo #01 MainEvent Day 1E
今回はJOPT 2024 Tokyo #01 MainEvent Day 1Eのみさわさんのコメントから、特に有意義だと思った部分を文字起こししてみました。
100%の書き起こしではなく、文意を汲み取って意訳している部分や端折っている部分はあるのでご了承ください。
みさわさんの解説はわかりやすい上に、即実践に活用できるので、大きな大会前にサッと見直すだけでも瞬発的に実力を上げることができます。
通常はICMが効き出しているところから配信が始まるので、トーナメント序盤での解説は非常に有意義な内容となっています。
そして今回さらにその価値を上げているのが、解説の村上ゆりさんの質問です。彼女はプレイヤー視点から質問をされているので、トーナメントでどう立ち振る舞えばいいのかを改めて整理できるようになっています。
それでは8時間ほどある動画の中から抜粋して、17個のコメントをご紹介します。
1.プリフロップのコールレンジの考え方
https://youtu.be/jS8YxlTZPNQ?t=1128
MPからのオープンに対して、BTNのポケット8のような強いハンドはコールも有益。
理由としては、BBからスクイーズがあったとしてもコールで対抗できるため。
2.ドンクベット実行のセオリー
https://youtu.be/jS8YxlTZPNQ?t=1295
ドンクによるリードベットを行う際のセオリーは、落ちたカードがリードベッター側のレンジに有利な場合に行う。
しかし相手との戦いの中でその意味をずらすことも可能。
3.「AKのEVはどこから生まれるのか?」を理解すると、プリフロAKフォールドも肯定できる。
https://youtu.be/jS8YxlTZPNQ?t=2616
JOPTのような大型トナメは、参加者に気合が入っているので4ベットをするのは精神的負担が大きい。そうすると、4ベットには相当強いハンドが一般的に多くなる。
通常のGTOでは4ベットにA5sのようなハンドが入るが、そういったライト4ベットレンジが極端に狭くなるので、こういった状況であれば4ベットに対してAKをフォールドするのも肯定できてしまう。
その理由としては、「AKのEVがどこから生まれるか?」という点から考えるといい。
AKのEVは、3ベット4ベットから生じる相手のフォールドエクイティによるところが大きいので、それが取れないシチュエーション、プレイヤーなのだとすればAKフォールドの方が良くなる。
4.タイトプレイヤーのポストの戦い方を理解すれば1枚ストレートは怖くない
https://youtu.be/jS8YxlTZPNQ?t=2622
リバーで1枚ストレートになるボードで、相手がフロップ/ターンをチェックコールで対応してきた場合、相手をタイトプレイヤーだと見積もるのであればストレートを完成させるコンボ数は減っている。
なぜならタイトということは、バックドアストレートやガットショットは早い段階で撤退しているから。
そのため、1枚ストレートのようなボードでもバリューをしっかり取ることができる。
5.投機的ハンドで3ベットコールをするために必要なBB数は?
https://youtu.be/jS8YxlTZPNQ?t=4450
スーコネやスモールポケットのような投機的ハンドが3ベットにコールできるのは、だいたい50BBくらいある時。
20BBくらいの場合はそもそもオープンもしない方がいい。
6.バリューの生み出し方
https://youtu.be/jS8YxlTZPNQ?t=9318
UTGからのオープンに対してKQoは3ベットに回してもいい。KQsであればコールもOK。
IPからトップヒットのところもリバーチェックにすることで、バリューがないところに対して「相手がブラフをする」というバリューが生まれてくる。
7.モノトーンボードは安いベットを
https://youtu.be/jS8YxlTZPNQ?t=9776
モノトーンボードは、お互いのフラッシュのコンボ数が多く、自分だけがフラッシュを持っているわけではないので、強い場合もベット額が安くなる。
上記の通りモノトーンボードは、BTNvsBBのお互いがフラッシュを持つ可能性があるので、「一方的なナッツ」というシチュエーションが生まれにくい。
大きいサイズのベットはナッツアドバンテージがあるからできるわけで、モノトーンボードではそれがなくなるので大きいサイズのベットができなくなる。
その中でAやKが入っているモノトーンボードの場合、オリジナルはAやKのスートでオープンしている場合が多いことから、BBサイドにフラッシュが完成しているケースが多くなる。(これを利用してBBからブラフも可能)
そのためこのボードでCBを打つにしても、やはり安いサイズを利用していくことになる。
8.Axハンドの色々な扱い方
https://youtu.be/jS8YxlTZPNQ?t=14449
A6sのようなハンドは、3ベットをして4ベットが返ってきたら降りる用のハンド。
A6−A8sのようなハンドは、スタックが浅くなってくるとキッカーが弱いのでオープンに対してはフォールドするケースも多くなる。
しかし4ベットの返って来るAAやAKをブロックしているという点で、Aハイは優秀であることは間違いない。
そのためライト3ベットに使っていく。
A8s、ATs、AQsのようなハンドはコールにと止めるが、後ろからスクイーズが来た時に受けることができるように取っておく。(1の考え方の応用。)
9.オールインを検討するためのBB数は?
https://youtu.be/jS8YxlTZPNQ?t=14594
プリフロのオープンAIを検討するのは13BBくらいから。
とはいえ、8人maxの卓のUTGやUTG+1あたりでは2BBオープンで十分。レイトポジションになればなるほどオープンAIをしていく。
逆にオープンに対してAIを入れるのは25−30BBあたりから可能。
これが肯定できる理由は、プリフロのフォールドエクイティを最大化することに全振りしているから。
なので、相手のオープンに対して2オーバーや、ドミネートされていないハンドのセレクションにする必要がある。(ex.JTs、KQs、ローポケット、A2-A5s)
トーナメントの40BBは一発で入り切るサイズと認識しておく。
そしてそれができる人がスタックを増やす。
10.3ベットサイズ
https://youtu.be/jS8YxlTZPNQ?t=14771
3ベットのサイズの使い分け。
ES100BBの場合:SBからの3ベットは4.5倍、BBからは5倍、IPからの3ベットは3.5−4倍
ESがショートの場合:IPは2.5倍、OOPは3倍
インマネまでの距離が近くなればなるほどチップの価値が高くなるので3ベットサイズは小さくなる。
11.ブラインドヘッズのプッシュを検討するBB数
ブラインドヘッズのプッシュは20−25BBあたりから検討。
なお、BBに対してSBがカバーされている状態であれば、レイズではなくリンプを利用していく。
12.ハンドによるオープンとプッシュの選択
19−17BB持ちの場合、TT+、AKなどは2BBオープンしてポストをしたほうがいい。
17BBあたりはオープンプッシュは強いハンドでは行わない。
逆にポストを戦いにくい22のようなハンドはオープンプッシュしてもいい。
13.トーナメントでケアすべきは、チップを増やすこと?減らさないこと?
https://youtu.be/jS8YxlTZPNQ?t=17024
トーナメントはチップを増やすことではなく、チップを失うことをケアすべき。
トーナメントの後半は、例えばQQvsAKでQQをショーされた状態でもAKが降りなければならないシチュエーション(=勝率がイーブンなシチュエーション)がある。
なぜならトーナメントは生き残るゲームだから。
そこへの理解度によってトーナメントの強さが変わる。
※より詳細に説明すると、ICMによりチップの持っている割合と賞金によりどれらくらいの賞金期待値があるかを知っていること。通常のポットオッズだけでなく、賞金期待値も加味すると、数%必要勝率が高くなる(=リスクプレミアム)ので、イーブンな勝率だとリスクプレミアムを加味すると低すぎるので、AKはフォールドした方がいいという判断になる。
14.チェックレイズ実施の判断方法
https://youtu.be/jS8YxlTZPNQ?t=23410
ドライボードでオリジナルから安いベットがある場合、基本CBはコールorフォールド。
しかしチェックレイズを検討できるのは、ターンのダブルバレルに耐えられないようなボトムヒット、ガットショット、ワンオーバーのバックドアFDというような場合。
15.マルチウェイのベットサイズ
https://youtu.be/jS8YxlTZPNQ?t=24101
マルチウェイでの標準ベットサイズは、1/3以下となる。
ただしそれは相手が適切にフォールド、コールをすることが前提。
セカンドヒットでコールしてくるようなプレイヤーがいる場合、ハーフポットのような非常に大きいサイズでのベットも肯定可能。
マルチウェイの場合はブラフが減る。
16.JOPTでのDay1通過直前に戦略的変化はあるか?
https://youtu.be/jS8YxlTZPNQ?t=24684
JOPT Day1終了1時間前の戦略は特に変化がない。(=ICMプレッシャーには変化がない状況と言い換えられる。)
変化がないにも関わらず、Day2に残りたいという気持ちが大部分の人に働きタイトになるので、メタゲームとしてそのタイトなプレイヤーたちに向けてアグレッションを上げていくことは有効。
つまり、相手がどういう気持ちで、何を考えてプレイしているのかを理解し、それに対してアジャストすることが最も重要。
17.コールドコールの多い卓でのプレイラインの修正
https://youtu.be/jS8YxlTZPNQ?t=27968
コールドコールが多いシチュエーション(=3ベットが少ないシチュエーション)では、ハンドが関係なくなるので、幅広にオープンしてチャレンジする判断も大事。(バレるまで継続)
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