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結婚しないかもしれない。 そんな気持ちを持ったのはいつからだろう。 父と母の離婚がきっかけ? それよりもっと前から感じていたような気もする。 「いつ結婚するの?」 「いい人いないの?」 いつだってこちらが結婚したいことが前提だ。 結婚したいのにいい相手が見つからない、 なんて一度も言っていないのに。 こんなことを言うと、 「負け惜しみだ」 「僻みだ」 そう言う人もいる。 いつだって結婚している人は羨まれる対象だ。 どんなに僕が今に満足していても。
言葉にするのが好きだった。 形にならない想いが報われるような気がしたから。 でも気付いたら言葉にすることを避けていた。 本当の自分を誰にも見せないように、 自分自身にさえも隠していたかったのかもしれない。 「なぜ決めつけるのだろうか」 僕は人に心を許すのが苦手だ。 人を信頼するのが怖い。 最初から浅い関係を選べば深く傷つくこともない。 人は裏切る。 最後はきっと一人になる。 コミュニケーション能力は高い方だと思う。 人見知りもしない方だ。 でも心を開け