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1から作る、蟲神器デッキ構築のススメ

蟲主の皆様、楽しい蟲神器ライフを楽しんでいらっしゃいますでしょうか?
近頃、蟲神器を新しく始めた方や、初めてのカードゲームとして遊ばれる方、大会に出場し始めた方等たくさん見受けられて、界隈はとても盛り上がっています。
蟲神器はデッキの枚数20枚、同名カードは2枚までとシンプルなデッキ構築とルールではありますが、デッキ構築が非常に難しく、この段階で行き詰まってしまうこともあると思います。
この記事では新規の方や、そう言った方に向けてひとつのデッキ構築の指標となればよいなと思い書きました。

※この記事は環境デッキや特定のカードへ対策、調整を示唆する内容は含まれていません。
※あくまでも、ひとつのデッキ構築指標として執筆者の構築時の思考を書かせていただいております。



・初心者向けのデッキ構築


初心者の方へ、初めてデッキを作る時に覚えておいてほしいことがあります。
蟲神器のスターターの術、強化の枚数、蟲のコストごとに採用されている枚数を意識して作ると良いデッキを作れます。


スターターの
術強化は計4枚
1コストの蟲は2〜4枚
2コストの蟲は4枚
3コストの蟲は2〜4枚
4コストの蟲は2〜4枚
5コストの蟲は2枚
と言った配分で作られています。

これには理由があり、術強化は強力なカードが多いですが、これが多すぎると蟲の数が足りなくなり、後半になるにつれ相手に攻撃ができなくなってしまう事があります。
一部のデッキを除き、蟲で相手を攻撃することが大切になる為、初めはデッキの中身は蟲の比率を上げた方が良いです。

蟲神器は、マナの概念のある他のカードゲームに比べてコストの発生が極めてシビアです。
低コストの蟲に比重を置いている理由として…

①序盤から使える蟲を用意する事で、相手の出した蟲に対して蟲を合わせやすくする。
②効率よく蟲で相手を攻撃する。
③相手にトドメを決めにいく時、低コストの蟲の比率が多いとトドメを決めにいきやすい。

としての利用方法があります。
余程尖った戦術を取るデッキ以外は、この様な
術4:蟲16 といった形でデッキを作ると安定感のある良いデッキが作れます。


例えばこんなデッキとか

個人的には初めてデッキを作る場合は、上記の様な継続的に攻撃を続けられる"ビートダウン"と呼ばれるデッキを強くオススメします。
この様なデッキタイプには、蟲神器で必要となる戦術の大体が含まれているため、蟲神器というカードゲームを理解しやすくなります。
(蟲同士の色相性、餌を何枚まで溜めれば良いか、トドメに行くタイミングや打点の計算など)

または、公認大会優勝者のデッキを作ってみるのも良いです。
公認大会で優勝しているデッキは完成されているモノが多く、それを回して遊んでみる事でデッキ作りのイメージが湧いてくると思います。

まとめると蟲は多めに、術強化は多くても5枚までに。
軽いコストの蟲(1〜3コストの蟲)の比率を上げて、重いコスト(5.6コストの蟲)の蟲は最後のひと押し様に数枚入れる程度に止める事を意識してみてください。


・1から作るデッキ構築

この目次では1からデッキを作る時、どうやってデッキを組めば良いかわからない方へ向けた内容になっています。
今回は例として、サンプルのデッキを組みながらデッキを作る時、どのようにして組んでいけば良いかを考えていきます。

①自分の使ってみたいカード、好きなカードを1.2種類ほど見つける

まずは、自分の使ってみたいカードや、自分の好きなカードをなんでも良いので見つけましょう。
擬態や、カード同志のコンボ、好きなギミック、初めて当たったレジェンドレア、虫の種類や科で統一させる等で選ぶのも良いです。

例として、私の好きな虫である"オニヤンマ"を主軸としたデッキを構築していきたいと思います。

単騎で緑の蟲を全部倒せるすごい蟲

使ってみたいカードが決まったら次のステップに移行します。

②好きなカードと相性の良いカードを見つける

好きなカードだけでは、対戦に勝つことは難しいでしょう。そのカードと相性のよいカードを見つける事で、デッキを綺麗にまとめあげます。

このカードゲームにおける相性の良さは以下の通りです。

①その蟲の持つ色
②そのカードを呼び出すためのカードや方法
③カード同士の性能の良さ(コンボ性)

と言った形で存在します。
番号ごとに簡単に説明していきます。

①その虫の持つ色
例で挙げたオニヤンマは、900という赤の中でもトップクラスの攻撃力を持ちます。
オニヤンマ単体で相手の緑の蟲の相手をしてもらって、他の蟲で他の色の蟲を倒していく…
そう言った感覚でデッキを組んでいくとデッキが綺麗に仕上げることができます。
このカードゲームは、相手の蟲を倒せないと相手への攻撃が通らなくなってしまうので、デッキの蟲の色は満遍なくバランスよく入れるとデッキとしての完成度が高くなります。
色の相性は蟲神器のカードの裏に描いてあるので、そちらを参考にしましょう。

今回のオニヤンマは青の蟲に弱いので、青の蟲に強い"ロートハウナナフシ"をデッキに入ようと思います。

こちらも単騎で青の蟲を全部倒すことができる
擬態が非常に強い


②そのカードを呼び出すためのカード
呼び出すと言うと、非常にアバウトなのでわかりやすく説明すると"蜉蝣の閃き"と言った直接蟲を場に出せるカードや"蟲の息吹"等のエサ加速カードが挙げられます。
前者はいわゆる"踏み倒し"と呼ばれるモノで、低コストで場に呼び、相手の蟲を倒す時、勝負を決めに行く時に使用されます。
後者はエサを増やし、早い段階で使いたいカードを使用する目的があります。

例のオニヤンマは踏み倒しとも相性が良く、緑の蟲や低体力の蟲を素早く倒す為の手段として使用します。
今回は踏み倒し手段として"蜉蝣の閃き"を採用します。

相手の蟲を倒す手段や、相手にトドメを決める時に
よく使われるカード

また、今回はエサの加速手段として"グンジョウオオコブハムシ"も入れていきたいと思います。
早い段階でオニヤンマを出して、相手の蟲を倒していく、相手の緑の大型蟲を牽制する戦法も取れるようにします。

攻撃されると餌場に行く
序盤の攻撃手段としてよく使われる


③カード同士の性能の良さ(コンボ性)
蟲神器には、カード間でのコンボで性能を引き出すカード、ギミックによる相性の良いカードが存在します。
前者は"玉響の蠢き"と"空蝉の皮鎧"や
"ニセハナマオウカマキリ"と"金色の顎門"
の組み合わせの様な、特定のカード同志のシナジーコンボが挙げられます。
(上記の玉響と皮鎧の組み合わせは、玉響で出した蟲の破壊を皮鎧で肩代わりさせ、実質的な踏み倒しを狙う目的で使われます)
後者は、オニヤンマで言えば"白夜の羽化"や"極夜の羽化"
"モンシロチョウ"や"モンキチョウ"の様なデザイナーズコンボが挙げられます。
この項目はデッキによっては採用しなくても良いです。
今回はオニヤンマとのギミックコンボである"極夜の羽化"を採用し、何度もオニヤンマを展開できる形にしてみます。


極夜の羽化を採用するので"オニヤンマ(幼虫)"も採用します。

また極夜の羽化のギミックも活かせ、デッキの色配分で、足りない青を補ってくれる"アレクサンドラトリバネアゲハ"とその幼虫も採用したいと思います。

この様に主役と相性の良いカードを見つける事で、デッキの完成度が上がり、デッキを作りやすくなります。


これで採用したいカードの大体が決まりました。
ここまで進んだら、次のステップへ進みます。

③デッキのカードを1種2枚ずつ、10セットでデッキを組む

蟲神器ではデッキを構築する際、1枚挿しのカードが多いと欲しいタイミングで引くことができず、ゲームが不利な展開になってしまうケースがあります。
そのため、最初は1枚挿しのカードは無くして、2枚で構成されたデッキを組む事をお勧めします。
もちろん、1枚積む事にメリットのあるカード(瀬戸際の虫時雨や、デッキの弱点を補う為のカード)もありますが、今回は省きます。
そのため、上記で採用するカードを2枚ずつ綺麗にまとめます。

かなりデッキらしくなってきました。次のステップに移行します。

④デッキの勝ち方、方向性を決める

この項目では、残りの採用カードを決めていきます。

まず念頭に入れておきたい事が、蟲神器の勝利条件です。
1つが相手の縄張りを6枚削り、相手に直接攻撃をする
2つが、どちらかの山札がない状態でカードをドローした時に起こる、縄張りの枚数差による判定勝利です。
蟲神器は基本的には前者の方法で勝利を目指しますが、デッキによっては後者の戦術を視野に入れる戦い方もできるデッキがあります。

蟲神器はカードプールはあまり多くないものの、防御寄りのデッキやアグレッシブに攻め続ける攻撃的なデッキなど、様々なものが存在します。
自分の作るデッキがどのようなデッキになるかイメージすると、追加のカードが自ずと浮かび上がってきます。

防御に寄せるデッキであれば"息吹の解放"や"退魔の蚊遣火"を入れ相手の攻撃をいなしてゆき、後半に大型蟲を出して相手に何もさせずに勝つデッキも存在します。
今回例に挙げた構築では防御面より攻撃面の方が秀でている為、そちらの方向に舵を切っていこうと思います。
攻撃性能を引き上げるカードで、且つこのデッキと相性の良いカードを探していきます。

攻撃性能を高め、オニヤンマ自身や極夜の羽化とも相性が良い"玉響の蠢き"を採用します。


これで出したオニヤンマは捨て札へ行くが
極夜の羽化でまた場に出す事ができる
相手にトドメを決める時にもよく使われる

攻撃性能はこれでカナリ強まったので、足りない防御方面も少し補います。
デッキの青配色が2枚と足りないので、両方の条件を満たせる"ゴライアスオオツノハナムグリ"を採用します。


やっぱり採用されてしまった蟲神器最強カード

もし、防御方面に厚くするのであれば、前述した除去や、極夜の羽化や蜉蝣の閃きとの相性が良い"空蝉の皮鎧"なども採用候補にあがります。
カード間でシナジーのあるカードを上手く見つけてみましょう。

これでデッキが20枚になりました。
後は自分好みに微調整していけば、より強力なデッキになります。

デッキの方向性はこれで決定です。
次は勝ち方を考えます。

このデッキでは最初にした縄張りの枚数差による判定勝利を狙うのは難しいので、相手の縄張りを削り切って勝つ戦法をとっていきます。
理想は2コストのグンジョウオオコブハムシからスタートして1回攻撃。
3エサでどちらかの幼虫を1体出して攻撃。
5エサ溜まったらオニヤンマを出して攻撃。
相手の縄張りを程よく削ったら、玉響、蜉蝣、極夜を使って一気に倒しにいくビートダウンのような戦術。
相手によってはエサ溜めをし続けて、ロードハウから入って攻撃、次のターンにアレクサに繋げて、パーツが揃ったら一気に決めに行くツーショットのルートも取れます。
実際に遊ぶときは、このような戦術を駆使して戦いましょう。

自分で作ったデッキがどの様にして勝つかを考えてデッキを作る事も大切です。
もし実際に遊んでみて、弱い部分があればそれを補うカードを見つけて調整していきましょう。

例として、最後のひと押しが足りない…
となれば、"瀬戸際の虫時雨"や"イラガセイボウ"なんかも採用候補に上がりますね。

相手にトドメを決める時によく使う
1枚で2打点だせるヤバいカード


出した幼虫を破壊してタダで出せる
玉響、蜉蝣とも相性バツグン

といった感じに自分好みにデッキの中身を微調整しましょう。
ただ調整するカードは多くても2枚程度にとどめましょう。
カードの種類を増やしすぎると、前述のカード間の相性の良さが崩壊してグチャグチャなデッキになってしまいます。


幼虫が4枚と多かったので、ミヤマクワガタとチェンジ
玉響1枚を瀬戸際とチェンジ

例としてこの様な感じで調整するとGOOD
デッキが完成したら、後はたくさん遊びましょう!
対戦を通じて、自分で作ったデッキの強みや弱みを見つけることも、とても大切です。
強みが見つかったら、その強みを伸ばせるカードを。
弱みが見つかったら、その弱みを補えるカードを入れてあげると、完成度が更に高まります。


まとめ

ほぼ自論の様な形となってしまいましたが、蟲神器に限らず、カードゲームのデッキ作りは相性の良いカード探しが必要となると思っています。

使いたいカードを決める

それと相性の良いカードを見つける

それに相性の良いカードを見つける

それに相性の良いカードを見つける…

といった形でデッキを作ると結構綺麗に纏まります。
カード間のシナジーがわからない…
と言った場合は、最初は色相性を意識して作りましょう。
まずは蟲神器のゲーム性を理解する事が何より大切です。

今回例に挙げた方法以外にも強いデッキを作る方法はたくさんあります。
今回の記事を参考にしていただき、自分に合ったデッキ構築を見つけて頂ければ幸いです。
また、今回の記事では上手くデッキを構築するために書かせていただきました。強いデッキや環境に合わせたデッキの作り方は、また別の機会に書こうと思います。

それでは皆さま、レッツエンジョイ蟲神器!しましょう!

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