2024/11/4 《桜坂劇場編、最終日!》
✴︎最終日の朝
この日は映画祭最終日ということで、朝から其々に別行動。
私、愛美子はというと、店主と料理の暖かさが忘れられず、ひとりで再び『金壺食堂』へ。
店主は私のことも覚えていて下さり、色々とサービスして下さりました。
藤本はというと、貴重な単独行動の時間に私へのプレゼントを購入してくれていました。
みんなのさりげない優しさに泣きそうです。
さて劇場に入り、いよいよ最終日の開幕です!
《洞口依子映画祭パート2 〜桜坂劇場編〜 最終日》
✴︎一本目「CURE」1997年製作/111分
言わずと知れた黒沢清監督の名作です。
私も二度ほど自宅で鑑賞したことがありましたが、劇場での鑑賞は初めて。
すると驚きました。黒沢監督の作品はスクリーンで観てはじめて分かる良さがあると確信。
次に上映するドレミファ娘から見事なまでにいい女に成長した依子さん。たまりません。
✴︎二本目「ドレミファ娘の血は騒ぐ」1985年製作/80分
黒沢清監督初期作にして異彩を放つ、洞口依子デビュー作。
何と言っても見どころは、同じくデビュー40周年の加藤賢崇さんと洞口依子の絡みではなかろうか。
ジャン・リュック・ゴダール、小津安二郎を想起させるこの作品は、この二人の俳優無くして完成しなかっただろうと断言できます。
それにしても野原でのラストシーンは何度観ても痺れます。
ここで、依子さんご本人のXから引用いたします。
✴︎三本目「ニンゲン合格」1999年製作/109分
前述の依子さんの呟きにあるように、赤いドレスと迷彩服姿の依子さんが登場します。
これまた「CURE」から更に色気を増した依子さんが、本当に素敵です。
この作品も依子さんはとても重要な役割を担っていて、生バンドをバックに同時収録で歌唱をし、原っぱではウクレレを演奏する。
黒沢監督の洞口依子への絶大な信頼を感じます。
それもそのはず、私もこんな女優さんを他に知りません。
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ところで、一度にこんなに〈洞口依子〉を浴びていいのでしょうか?
この映画祭を通して私たちは、映画とご自身の病と共に逞しく生きてきた〈洞口依子〉を確かに目撃しました。
なんて贅沢な時間だったのだろうと思います。これからもずっと鮮明に残り続けるほど濃厚な体験でしたし、依子さんが今回心身を削ってでもこの映画祭を実行させたことの意味を、私は聢と受け止めたい。
最終日にはお客様がたくさん賑わい、皆様にオリオンビールを配り、劇場でお客様と乾杯をするなど、最後までホスピタリティ精神に抜かりない依子さん。
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そして、何十年にも渡り沖縄の皆様に愛される依子さん。
最終日の夜には全員で焼肉を頂き、ネズミーランドこと「鼠」で深夜まで映画と依子さんの魅力について語りました。(正しくは熱く語る私を皆様が優しい目で見守ってくださっていたような気がします)
依子さんからは「訳ありな猫には訳ありな子猫が寄ってくる」というお言葉を頂戴し、私なんぞちっぽけなのですが、子猫なりに今回依子さんから学んだ姿勢や情熱を継承して行けたらと、背筋が伸びるような思いです。
依子さんは私たちにとって光のような存在です。
これからもずっと、洞口依子を応援しています。
洞口依子映画祭パート2、本当に有難う御座いました!!
愛美子