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「クイニアマン」 2年 山田遼大

理学部2年山田遼大と申します。
 
 
日頃より応援有難うございます。横浜市立大学体育会サッカー部に関わるすべての皆様に感謝申し上げます。
 
 
 
自分自身2シーズン目の大学サッカーが終了しました。長いようで短い、ようで長いようで短いようで長い期間だったような気がしてまあどっちかわからないです。とりあえずそんな感じで4月からのサッカー生活を振り返って、率直な想いを書いていこうかと思います。
 
 
昨シーズンは、無心で専らサッカーをしていたピカピカの一年生でしたが、4月からの今シーズンは自分自身の立場やチームを取り巻く環境など、チーム内外に変化がありました。
 
 
真っ先に頭に浮かぶ変化といえば、幹部代になったということです。冒頭でも書いたとおり、私は今年から2年生になり、大学サッカー2シーズン目を送りました。通例では私たちの1学年上である3年生の代が幹部代になり、チームの中心として活動していくことになっています。しかしながら不思議なことに2年連続2回目のPE留年を経験した異端児(もちろんリスペクトを込めて)を除いた3年生がもれなく既に退団してしまっていました。そういうわけで私たち2年生の代で幹部をすること、そして私が副部長になることが決まったのです。
 
 
 
特別大変だったのは部員のマネジメントだったと思います。新歓係を中心に私たちの代で新入生歓迎活動を行い、近年稀に見る多さの人数の新入生が入部してくれました。そのため11人ぴったりで試合をすることもあった昨シーズンとは打って変わって大所帯での活動となりました。しかしながら、試合にスタメンで出場することができるのはもちろん変わらず11人で、ベンチ入りの人数も限られています。練習の欠席、怪我人や体調不良を考慮した上で、かつ勝ちに行く人選をしつつ、全員の不満を蓄積させないようマネジメントしなければなりません。加えてチェルシーくらい人口密度のある練習環境下で全員に負荷をかけ、先週末の試合の課題を踏まえて、今週末の試合に備えられるような練習メニューを考案し実行する必要もありました。それをやってのけてくれた主将には感謝の気持ちでいっぱいであると同時に、副部長である自分がもっとその面での貢献が必要だったと申し訳ない気持ちでもいっぱいです。来年はそこを改善していきたいです。
 
 
大きな変化といえばやはり東京都・神奈川大学サッカーリーグ2部リーグで戦ったことが挙げられます。実質3部の7位で昇格したこともあり、2部リーグでは実力的に私たちと同じかそれより質の高いチームが大半を占めていました。
 
2試合目にして1部から降格してきた相手にチームは得点を奪えたものの前半戦私たちのチームは怒涛の連敗を喫することになります。選手登録申請が認められた選手から試合に絡めるという中で、入ってきた一年生のプレーの得手不得手、癖や特徴を十分に理解できていないという条件下で、トレーニングを行い週末の試合に勝つのは簡単なことではありませんでした。人間関係すらもままならず根本的なことからチーム作りに時間をかけたい反面、7日に1度もう負けられない公式戦が常に迫ってくるというストレスは心理的にとても重く大きな負担になりました。負けて迎える月曜日は、ただでさえ憂鬱な月曜日よりも一層憂鬱だった気がします。
 
やがて少しずつチームのスターティングメンバーも固まりはじめ、毎週反省し改善していく中で、日大生物資源科学部戦、東京都立大学戦のようなあと少しだったのにと、やっと本当の意味で悔しがれる試合ができるようになりました。
 
 
 
 
そんな思いの中迎えた夏休みの中断期間に入る前、リーグ前半最終節で初勝利を掴むことができました。この勝利が、チームとしてまた前向きにサッカーに向き合える動機となったと思います。1年生から4年生まで全員が一つになって掴んだ逆転勝利だったという実感が私の中にはありました。
 
 
合宿を含めた夏の中断期間では前半戦で中途半端になってしまったチーム作りを重点的に行い、戦術練習や紅白戦を通じて少しずつプレーのビジョンを擦り合わせていきました。サッカーだけでなく選手間の仲もより深まり、チームに一体感が生まれたような気がします。
 
 
水戸の秋葉監督ならブチギレているような試合内容だった前半戦と比べ、後半戦は1試合1試合少しずつ改善し前進している感覚がありました。
 
 
 
そんななか迎えた今季リーグ最終節は、自分にとって印象に残る試合になりました。前の試合での勝利の勢いのままいけるかと思っていた反面、前半は全くうまくいかずハーフタイムは激しい言葉が飛び交いました。ただ前節も前半はこんな感じだったからいけるとベンチで聞こえてきた誰かの言葉を信じることで、ネガティブな雰囲気を跳ね返すことができ、最終的に勝利を収めることができました。満足は全くできませんが、最初のチーム状況を考えるとある程度成長が実感できる結果になったと思います。私自身としてもチームの1点目の起点になったことに加えて2点目を決めることができ結果を残せました。今年はなかなかできなかった責任感のあるプレーでチームの勝利にやっと貢献をし、なんとか胸を撫で下ろすことができました。引退する先輩方の自分の役割を全うして活躍している姿を目に焼き付けられたこと、そして勝利で送り出せたことを本当に嬉しく思います。
 
 
 
色々なルーツを持つ選手の多様なサッカー観やプレーはいつでも発見があり、いつでもワクワクします。それもあって今シーズンは2年目ながらとても新鮮な気持ちでサッカーをすることができました。連敗が続き自分のプレーがうまく出せなかったときや怪我で試合に出られないときは、後輩の気勢や明るさに刺激を受け、先輩の頼もしさや同期の心地良さに本当に助けられました。
 
今シーズンは、先輩と後輩に挟まれながら、自分のことよりチームのため、組織のためにと考えることが多かったです。大事な時に怪我で試合に絡めない時期が長く、自分が出ていない試合でチームが勝った時、不甲斐なさや悔しさはもちろんありましたが、それを喜びが凌駕したのは自分がチームの勝利や成長を第一に考えていたからだと思います。ベンチで自分の代わりに試合に出ている選手がゴールを決めても、感情を爆発させて喜ぶことができます。そうなれる魅力がこのチームにはあると断言できます。
 
 
新入生の多いこのチームは、しようと思えば“若いチームだから”と言い訳をすることができます。しかしそれは昨シーズン1年間戦ったにもかかわらずチームの型がなく、今シーズンバラバラでスタートして後悔した現実から目を背けることになります。継続、積み重ねから逃げることなく私たち自身がチームの伝統の根底を築いていくという自覚を持つことが大切だと思っています。今シーズンそれぞれの選手が感じたことを無駄にしないように、チーム全員でそこに対して今後は取り組んでいくべきだと思っています。また、個人としては自分の存在意義を示せるようにプレーでもプレー以外でも活躍し、このチームのメンターとなれるようまずは自分と向き合いひたむきに努力し続けたいです。
 
うまくまとめることができず、長編になってしまいましたが最後まで読んでくださり有難うございました。タイトルになっているクイニアマンは、私が最近ハマっていて、パン屋さんに寄ると必ず探してしまうフランスの伝統的なお菓子のことでした。来シーズンも横浜市立大学体育会サッカー部とこの私の応援をどうぞよろしくお願いいたします。

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