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#68『2月 自然と生活、行事』

如月、衣更着、令月、麗月、梅見月、
初花月、雪消月、小草生月、短月など
の別名があります。
・2月3日(頃):「節分」
 春、夏、秋、冬とかわっていく季節の始まりの日を、それぞれ立春、立夏、立秋、立冬と呼んでいます。そして、その日の前の日を「季節がかわる節目」という意味で節分といいます。したがって、節分は年四回あることになります。一般的には立春の前をさすことが多いのは、農業に携わっていた人達にとって待ち望んでいた春の到来を示すためといわれています。
 それでは、どうして節分には「豆まき」をするのでしょうか。昔の暦では一年の始まりが立春の日でした。そのため、節分は大晦日にあたります。新しい年を無事過ごせるように願いを込めて、お寺や神社で米や豆をまいて御祓いがおこなわれました。その行事が家で行われるようになったのが豆まきです。
・2月4日(頃):「立春」
 春のはじまりの日とされる立春は、2月4日ごろにあたります。むかしの暦は、新月から次の新月までを一カ月としていたため一年が11日ほど少なくなっていました。そこで、正確な季節を知る方法として太陽の動きにあわせた二十四節気が考えだされ、月の満ち引きと組み合わせてつかわれていました。そのため、1日から2日ほどのずれが生じることになりました。立春は春分の日から約45日前となります。
・2月8日:「針供養」
 昔は、針は人々にとって欠かすことのできなり大切な道具の一つでした。そのため、折れたり錆びついた針も感謝して供養する習わしがありました。地域により異なりますが、豆腐、こんにゃく、餅など柔らかいものに刺して供養するのが一般的です。おもに東日本では2月8日、西日本では12月8日で、2月は農作業がはじまる季節で、12月は農作業を終える季節からきているといわれています。
・2月1日~12日(頃):「初午」
 2月になってはじめての午の日を「初午」とよび、稲荷神社のお祭りの日になっています。全国の稲荷神社の中心になるのが京都の「伏見稲荷大社」です。伏見稲荷大社に神様が祀られたのが711年の2月最初の午の日といわれています。もともと、稲荷は、稲の実りを祀る神様でした。その後仏教が入ってきて、ダキニ天という神様とかかわりがあるキツネが使いとなり、農業、漁業、商業関係者の信仰をあつめるとともに火事や災害も防ぐとされるようになりました。また、午の日は、武士や農家が馬とかかわることから稲荷信仰は全国に広まったとされています。
・2月14日:「バレンタインの日」
 昔、ローマ帝国では兵士の結婚を認めていませんでした。結婚すると家族を思うことで戦う力が低下すると考えられました。ところが、バレンタイン(ヴァレンティノス)という神父が密かに一組の男女を結婚させました。そのことが皇帝に知られてしまい、神父は2月14日に処刑されてしまいました。この神父とローマ神話の「ジュノーという女神」のまつりが一緒になり2月14日は、親しい人や家族に感謝の心をこめて贈り物をするキリスト教の祝日となりました。キリスト教徒でない日本人の間でも一つの行事として定着するようになりました。
・2月18日~20日:「雨水」
 2月18日~20日ごろを二十四節気では、雨水といいます。このころからしだいに春めいてきて、暖かさもましてきます。そして、雪やあられではなく雨が降るようになり、草木が芽生える季節となります。スイセン、ネコヤナギ、フキノトウ、ツバキ、ウメの季節を迎えるようになります。
・2月25日:「天神さまの日」
 平安時代、学者の家に生まれた「菅原道真」は病気がちでしたが、勉強に熱心に取る組んだそうです。三十三歳で文章博士となり、四十二歳で讃岐(現、香川県)の役人となりその後右大臣になりました。ところが、同じ時左大臣になった藤原時平やその一族は道真の出世を恐れて罪を着せ、九州の太宰府に追いやってしまいました。罪人扱いをされた道真は、二年後の2月25日に亡くなりました。道真の死後、京では天候不順が続いたり疫病がはやったり、藤原氏に不幸が続いたことからこれらを道真の祟りと惧れました。そのため、道真を右大臣に戻し、北野天満宮をつくり祀りました。北野天満宮では2月25日「梅花祭」がおこなわれます。
・2月29日:「うるうの日」
 うるう年、うるうの日についてはよく知られいます。そして、その誤差が生じる原因についても、地球が円形ではなく楕円形であること、太陽をめぐる軌道が円ではなく楕円形であること、太陽の速度と地球の動きに誤差が生じることなどご存じのかたも多いことと思います。ここでは、古い暦を紹介したいと思います。
・「ロムルス暦」:紀元前753年頃(?)
  ロムルス 10ヶ月/304日
・「ヌマ暦」:紀元前713年 
  ヌマ・ポンピウス 12ヵ月/355日
・「ユリウス暦」:紀元前45年 
  ユリウス・カエサル 12ヶ月/365(6)日
・「ユリウス暦」:紀元前 8年
  アウグストウス 12ヶ月/365(6)日
・「グレゴリオ暦」:1582年
  グレゴリウス13世 12ヶ月/365(6)日

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