#49『東海道 「名所・名物」』Vol.1
旧街道を旅する愛好家は、古くから多くおいでになるようです。ここ数年来のパワースポットブームで、神社仏閣を訪れる人も増え、御朱印を集めておられる方も多いようです。そうした状況の中、霊場巡りや旧街道の旅も改めて注目を集めているようです。五街道を中心に「名所・名物」を紹介して見たいと思います。
『東海道』は、江戸の日本橋から京の三条大橋までの123里(約5百km)で、53の宿場があります。旅の支度は、町の人(庶民)の男の人は、着物、菅笠、手甲、脚絆、草鞋、振分け荷物。女の人は、安全を保つため地味で粗末な身なりが基本で、浴衣に頭に手ぬぐい、杖、草鞋、笠、風呂敷包みでした。旅の持ち物は、財布、提灯、弁当箱、火打ち道具、印籠などで中でも一番大切なものは、「往来手形」でした。一日10里(約40km)歩いたとしても凡そ13日ほどかかりますが、川を渡る(=川越し)があり、水かさによっては川越しが出来ないこともありましたので、二週間はかかりました。
「名所・名物」
・2宿:「奈良茶飯」(川崎)小豆・野菜などを茶の中に入れ、塩の味付けで炊いたご飯。
・3宿:「亀甲せんべい」(神奈川)「浦島太郎」の伝説にちなんだ甘いせんべい。大名にも人気が高かったそうです。
・6宿:「鎌倉大仏」(藤沢):大仏、鶴岡八幡宮、江ノ島が人気スポットであったようです。
・9宿:「小田原提灯」(小田原):旅をする人の必需品で、旅用の各種工夫が施されていたようです。
・10宿:「箱根山」(箱根):標高725mの箱根は、東海道で最も高い地点になります。芦ノ湖、富士山の眺め、温泉も人気であったようです。また、箱根は関所もあり、「人見女」と呼ばれ、女性の役人が服装や髪の中まで詳しく取締(チェック)がされたそうです。
・14宿:「富士山」(吉原):街道の関係で、富士山が右と左に見える人気スポットであったそうです。
・18宿:「三保の松原」(江尻):天女伝説のある三保の松原は、東海道の中でも名高い絶景ポイントでした。浜辺、松林、駿河湾から望む富士山、伊豆半島が美しい場所です。
・19宿:「安倍川餅」(府中):徳川家康が安倍川上流の笹山金山に行く途中に立ち寄った茶店で「安倍川の金な粉餅」を食べたと言われています。
・20宿:「とろろ汁」(鞠子):東海道で一、二を争う人気グルメであったそうです。山芋に白味噌の汁で合わせて麦飯にかけて食べたそうです。
・21宿:「十団子」(岡部):宇津之山の登り口で売られていました。小豆ほどのサイズの団子十個を糸を通した串にさしてありました。食べるよりも旅の安全のお守りとして人気があったそうです。
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