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テラミスティカ革新の時代:本が強いゲームかどうかの見極め方について
本を何に使うかを考えている時が、ほーーんとに楽しいんですよね。(なんてね)このゲームの本の使い道は、本アクションと革新タイルの2つしかないのだけれども、それらがランダムなのでゲームによって本の価値が変わります。つまり、本が強いかどうかがわからないとドラフトの際に、本がもらえる系の宮殿タイルや哲学者の強さを測ることができません。ということで、今回は本が強いゲームかどうかの見極め方について話していきたいと思います。
本アクションについて
まず、本アクションについては全部で6種類ありますが、1つ抜けて強いものがあります。それが、工房ー>ギルドアクション(通称スウォームリング)です。
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実質2本で2道具3金(隣接でなければ2道具6金)もらっているということなので、明らかに他のアクションと比べてオーバースペックです。とりあえず、これがあるゲームは本が強いといっていいでしょう。ただその分競合するので、このアクションを取りたい場合はなるべく上手番を取るようにしましょう。
他の本アクションについては、あまり大差はないと思われます。無理やり順位をつけるとしたら、スウォームリング>>>>6金>3スコップ>5パワー>2科学>>ギルド点かな。6金や3スコップについては、これがあるかないかでゲーム全体の金やスコップの総量が変わるので、ゲームへの影響度は大きいと思われます。ギルド点についてはただの点数+効率もそこまでなので、本が余ったら使うって感じです。
まあとりあえず本アクションに関して、ドラフト時にはスウォームリングがあるかどうかだけ確認すれば問題ないと思います。
革新タイルについて
次に、革新タイルについては全部で18種類ありますが、その中でも大きく2つに分けると、序盤から取りたい収入・ボーナス系のものと、終盤にただ点数をもらうだけの即時点系のものに分けられます。
即時点系については、図書館を除いてどれも条件付きで15~20点出せるだけなのであまり差はありません。図書館については他の革新タイルより点数が高く、最大24点は大きいので、ドラフト時に図書館があるかどうかは気にした方がよいでしょう。ただ、結局点が取れるだけのものなので、本が強いかどうかにはあまり関係ないことに注意しましょう。
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収入・ボーナス系については、序盤から本を5つ用意するべきかどうかの判断に影響するので、なにがあるかは本の強さを測るのにとても重要です。
ということで、まずは私が考える収入・ボーナス系の革新タイルのTier表を下記に示します。
S 教授 蒸気動力 学校
A 建築術 工房 記念碑
B ギルド 大学 宮殿
C 機械仕掛けの神 交易路
この表は、私がサークル内やBGAでやるときに取られる頻度が高いと思っている順につけたものです。Sに入れてある3つの革新タイルがある時は、それらを序盤から狙っていきたいので、その分本の価値は高くなります。全ての革新タイルについて一つずつ説明すると長くなってしまうので、今回はSの3つについて語っていきます。
教授
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毎ラウンド1学者駒と3点がもらえるアクション。2R目までにとれば5学者駒15点なので、学者駒2点の能力タイルを取ることを考慮すれば25点取れることになります。弱いわけないので、積極的に狙っていきたいです。唯一の欠点は、これに1アクションを使わないといけないので手番が後になりがちということですが、まあ大した欠点ではないでしょう。こいつに関しては他の革新タイルと比べて特に語ることはないです。
蒸気動力
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船舶レベルとスコップレベルが上昇し、おまけに学者駒がもらえる革新タイル。この革新タイルは人によって評価のわかれるタイルであると思いますが、私は結構好きな革新タイルであり、BGA環境では好んでとられる傾向があります。しかし、このタイルを強く使うのは結構難しく、蒸気動力をとって土地の開拓は楽になったけど最終的に点が伸びないということが多々あります。この原因は、そもそも大前提としてテラミスティカ革新の時代というゲームにおいて船レベルやスコップレベルを上げるという行為が弱いからです。
正直申し上げますと、このゲームは2町だけ作ってあとは学校を建てて科学分野を上げまくる戦法、いわゆる芋り戦略の方が安定して強いです。しかし、全員がその方法を行うと、その戦略が強いキャラや宮殿タイルを持っている人には勝てません。つまり、蒸気動力は芋り戦略に対して抗うことのできる、いわば土地開拓戦略の救世主ともいえるでしょう。そういう意味では、このゲームにおいて蒸気動力という存在は大きいので、私は強いと思っています。とはいっても、蒸気動力を取って土地を拡大するだけではもちろん弱いので、しっかり点数を拾うために、次のようなことを意識しなければいけません。
蒸気動力を取った後でも、工房を建てるより学校を建てることを優先する
終盤(5、6R目)に外周工房3点の能力タイルをとって点数を稼ぐ
序盤に蒸気動力を取った後にやる行動としてありがちなのが、工房をたくさんばらまいて、学校を建てるのを後回しにするということです。これは道具駒収入が増えて強そうですが、工房を建てるという行為そもそもが点数にあまり直結しないため、学校を建てるのが遅れて損失する点数の方が多くなる場合がほとんどです。ラウンド得点タイルが工房2点だったとしても、学校を建てた方がいいんじゃないかって思うくらいです。(航海士や船舶+1ラウンドボーナスとかと組み合わせている場合ならさすがに強そう)目安としては、3R目までに学校を2つ建てておきたいです。
中盤以降は、さすがに蒸気動力を取った場合3町は作りたいので、その拠点づくりを行います。町の場所は外周が多い土地にして、外周工房3点の能力タイル取ってその点を取りに行きましょう。ちなみに、赤土地は外周にいい場所が多いので、土地開拓戦略は赤土地がおすすめです。
このような動きをする関係上、5,6R目に工房2点や外周工房3点があると芋り戦略よりも終盤に点数を稼ぐことができるので勝ちやすい印象があります。蒸気動力が強いかどうかの判断の一つとして参考にしてみてください。
学校
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単純に能力タイルが1つもらえる革新タイル。このゲームは能力タイルが強いので、まあ弱いわけがないってやつです。基本的には早めにとって収入系の能力タイルを取るのが強いですが、中盤以降に点数系の能力タイルをとるために中立学校をとるのも悪くないです。ちなみに、哲学者だったりパス時学校3点宮殿を持っている人がこれをとるのが本当に強いです。基本的に革新タイルをとるときは宮殿を建ててからじゃないと5金が重くてあまりやりたくないけど、中立学校に関しては1R目に学校から建ててそれでもらった本と5金で中立学校を建てに行くのが強いです。
また、単純に2価値分の建物がもらえるので、2スコップ2橋2本宮殿がある場合は1R目に宮殿+中立学校+2工房で町完成が狙えたりして、これも本当に強い。
こんな感じで、中立学校は間違いなく強いのですが、注意点として普通の学校と違って学者駒収入は増えないので、これを建てたからといって学校を建てるのを怠ってはいけません。あくまで、能力タイルがもらえる量が1つ増えるという認識でないといけません。
まとめ
今回は本が強いかどうかの見極め方について語りました。とはいっても、気づいたら蒸気動力についてたくさん語ってしまったので、むしろそっちがメインみたいになってしまったかも。
とりあえず今回の記事をざっくりまとめると、本アクションにスウォームリング、革新タイルに教授、蒸気動力、学校があったら本が強いゲームということです。「そんな単純でいいの?」と思うかもしれないけど、このゲーム始まった時の情報量多すぎて、ドラフト時にそれらをすべて把握するのはほぼ不可能なので、このように自分の中でなるべく簡略された判断材料を用意しておくことが大事だと思います。
この記事を読んでくれた方で、自分なりの本の強さの見極め方とかがあれば、ぜひコメントしていただけると嬉しいです。