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《課題と数的不利でも見えた可能性》2019 J1第30節 清水エスパルスvsジュビロ磐田 レビュー

目次
1.はじめに
2.スタメン
3.前半
4.後半
5.感想

1.はじめに

いつも読んでいただいている方々ありがとうございます。初めての方、読んでみて少しでも面白いと感じてもらえたら周りの方にSNS等で拡散していただき、今後も読んでもらえたら嬉しいです。
2019シーズンも今節含め残り5試合となったところで迎える相手はジュビロ磐田。
ジュビロは他会場の結果次第で今節敗れると降格決定、エスパルスも残留争いから抜け出す為に両チーム勝ち点3が欲しい試合。
チケットも前売りで完売となった今年5度目の静岡ダービーを振り返ってみようと思う。

2.スタメン

▪エスパルス
怪我で離脱していたエウシーニョが復帰し、右SBに入った以外は天皇杯準々決勝の鳥栖戦と同じメンバー。
▪ジュビロ
小川が左SB→右SB,左SBには宮崎、山本が左SH→CH,藤川が左SHに入り、今野が欠場で2トップの1角にアダイウトンと変更してきた。

3.前半

この試合もエスパルスの入りは悪くない様に感じた。
0’20 ルキアンがエリア内で受けたボールをカットし、河井→ドゥトラ→金子とエリア手前からゾーン2右サイドへと展開し、金子からドウグラスへ。ジュビロ陣内ゾーン2でドウグラスが大井をブロックしながらヘディングで落とし、ドゥトラが拾う。ドゥトラはゾーン3中央からヒダハーフスペースのドウグラスへパスを送るが僅かに合わない。
2’51 河井から縦パスがドウグラスへ入り、そこに西澤がサポート。西澤はペナルティーアークからエリア内左ハーフスペースのドゥトラへパス。受けたドゥトラには小川が対応し、CK。
このチャンスを生かせないと悲劇が起こる。
4’26 ジュビロのゴールキック。エスパルス陣内ゾーン2河井,金子が触れず、ライン間に落ちたボールにソッコが前に出て跳ね返そうとするがバウンドが伸び、ソッコの頭を越える。ルキアンに入れ替わられた為、ペナルティーアーク手前でソッコガルキアンを倒しファール。ソッコにレッドカードが提示される。
エスパルスは開始僅か5分で1人少ない10人での戦いを強いられる。
9’ ドゥトラを下げ、立田を投入。システムを4-4-1とする。
1人少ないエスパルスは前からプレスに行かずに4-4のブロックを作っての守備を行うが、ジュビロの狙いを持った攻撃に苦しめられる。
9’11 宮崎→藤川→アダイウトンと繋ぎエウシーニョの背後へ。アダイウトンへの対応で立田が釣り出される。
10’25 宮崎がゾーン3左外で受けDFライン裏へボールを流す。エスパルス右チャンネル(CB,SB間)からエウシーニョ裏へ走ったアダイウトンが受ける。立田がカバーで釣り出されている状態で深い位置からクロスが入るがルキアンには合わない。
32’13 山本から松原裏スペースへ。ルキアンがこれに反応し、右外深い位置からクロス。二見が対応を出た為、中は2対2。アダイウトンが立田の背後から前に走り込みヘディングで合わせるが枠を外れる。
39’ ゾーン1から宮崎がハーフライン付近までドリブルで運び縦パス。ルキアンが左ハーフスペースCB間からエウシーニョの裏へ流れてボールペナルティーエリア脇で受ける。対応した二見をかわしてクロスを狙うが、諦めて1度宮崎へ下げる。宮崎はエリア角手前からインスイングのクロスを上げる。藤川の足元にこぼれたボールを上手くコントロールし、松原を外してシュート。ニアをすり抜けゴールへ。
ジュビロ先制。
エスパルスは失点により前からプレスに行く姿勢を見せる。
43’59 ジュビロ陣内ゾーン2で西澤がボールを奪いエリア手前まで運ぶ。大井に対応されシュートは打てないが失わずにエリア内左ハーフスペースのドウグラスへ。受けたドウグラスはボールを少しズラしてシュートコースを作りシュートするがGK八田がキャッチ。
前半0-1とジュビロリードで折り返す。

4.後半

46’ エスパルス中盤をダイヤモンド形にし、アンカーに竹内,右SH金子,左SH河井,トップ下西澤と4-3-1-1のシステムへ変更。
48’23 エスパルスゴールキックのこぼれを山本がクリアーするが不十分となり、河井がゾーン2,3間辺り中央で拾い、ジュビロ右チャンネルへ走ったドウグラスへ出すが、大井がカバーし、タッチラインへクリアー。
50’ エスパルスゾーン3左サイドからのスローイン。二見のロングスローはエリア内中央へ。ドウグラスが大井の前に走り込みを狙ったどこにボールが落ち、大井の足に当たりゴールへ吸い込まれる。
エスパルス1-1の同点に追いつく。
54’38 エスパルス陣内ゾーン2中央の上原からペナルティーアーク手前アダイウトンヘ斜めのパスが入りワンタッチでルキアンに出すが、立田が1歩早く反応しクリアー。
58’34 ジュビロ左から右へサイドチェンジし、大井からゾーン3右外で幅を取った小川へ。小川は内側へ少し運びクロス。中央後ろから走り込んだアダイウトンが合わせるが、絞ったエウシーニョがなんとかクリアー。
66’17 河井が大井までプレスに出た裏で松本が受け、竹内の脇の山本へパスを送るがズレて金子が回収し、カウンター。ゾーン3左外へ出したボールを河井が受け、インナーラップした松原が深い位置で松本と1対1となり仕掛けるが、ボールはゴールラインを割る。
69’ ジュビロ大久保嘉人投入。アダイウトンが左SH、ルキアン,大久保嘉人の2トップに変更。
74’49 大久保嘉人が金子,竹内の間に入った松本へ。松本からペナルティーアーク手前ルキアンにつけ、落としを大久保嘉人がシュートするが、二見の足に当たりCK。
76’44 ゾーン3ハーフスペースのルキアンから斜めのパス。竹内の手前で山本がスルーし、ペナルティーアーク付近アダイウトンが受けワンタッチでエスパルス右チャンネルへ走った山本へ出すがコントロールが長くなり、二見がクリアー。
78’ エスパルス河井を下げ川本を投入。西澤を左SHに下げ、代わった川本をトップ下に配置。
82’ ジュビロ小川を下げ荒木を投入。松本を右SB,荒木を右SHに配置。
82’59 ゾーン3右外の松本からハーフスペースに走り込んだ上原へ。上原はエリア内で竹内,西澤間の荒木へ渡し、受けた上原はクロスを送るが中央のルキアンには僅かに合わない。
85’ エスパルス西澤を下げ水谷を投入。システムを4-4-1に戻す。
86’ ゾーン1でのFKから。山本が運んでいる間にアダイウトンがライン間から金子の外へ移動し、山本から受ける。この時、宮崎がオーバーラップした為、金子はそちらを意識し、アダイウトンにプレスを掛けられない。アダイウトンから斜めのパスがルキアンに入る。ルキアンには立田がついていたが、ブロックされアダイウトンからのパスを走り込んだアダイウトンに落とされてしまう。立田が出た裏のスペースで受けたアダイウトンが受けたボールをそのままシュート。ゴール右隅に流し込まれてしまう。
ジュビロ追加点を奪い1-2。
87’ エスパルス立田を前線に上げる。竹内がCBに入り、金子,水谷の2CHとし、4-2-3気味のシステムとする。
このまま試合終了。

5.感想

なんと言ってもこの試合エスパルスは開始5分で1人少なくなってしまいゲームプラン変更を余儀なくされてしまった事が痛かった。
·前半見られたジュビロの狙い
エスパルス両SB(特に右SB)の裏のスペースにボールを出され、CBのかた方を釣り出してクロスという場面が何度か見られジュビロの狙いの1つであったと考える。
·後半に見られたジュビロの狙い
後半エスパルスのシステム変更により、外回りのパスで苦しんでいたジュビロだが、大久保嘉人投入前辺りの時間から3人の中盤の間に人やボールが入るようになった場面が何度か見られた事からこれもジュビロの狙いの1つだったトップ考える。
この試合エスパルスはジュビロの狙いに対する修正が行えなかった印象がある。
▪エスパルスの課題
上記の相手の狙いに対して素早く修正出来ないというのも1つの課題ではある。
その他の課題
·守備時の準備,判断とカバー
ソッコの退場になったシーン,1失点目,2失点目の3つの場面共にジュビロのゾーン1から始まっている事を考えると守備時の準備,判断とカバーが十分ではないと感じる。
·自分たちの時間帯での得点
後半立ち上がりに同点に追いついてからの時間帯でCKから松原のヘディング,ドウグラスのエリア手前右ハーフスペースからのシュート等でジュビロのゴールに迫る場面は見られたが、追加点を奪う事が出来なかった。
·判定
1失点目に始まりはドウグラスが倒されたように見えた場面で前線の選手が一瞬ではあるがセルフジャッジでプレーが遅れてしまっていた。
▪エスパルスに見られた可能性
前半は数的不利な状況でブロックを作っての守備を考えたが、失点によりハーフタイムで中盤の形を変え3人となった2列目ではあったが、素早くスライドし、ジュビロに外回りでの攻撃をさせていた後半途中までの守備、そこからのカウンター攻撃という点については可能性を感じた。
今節の敗戦で3連敗と厳しい状況になってしまい次節はソッコが出場停止、怪我人も複数と苦しい台所事情ではあるが、次節は同じ勝ち点の仙台が相手なので、今節見られ立田が課題を修正し、残留に近づく勝ち点3をアウェーから持ち帰って連敗を止めてもらいたい!

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