【CROSSGEARデッキ紹介】リーリア・カノン
ごあいさつ
はじめまして、さじつきと申します。
先日の第四回CROSSGEAR公式大会においては、リーリア・カノンを使用し僭越ながら優勝しました。計5名でリーリア・カノンを持ち込み、結果としては3名が決勝ラウンドに進み、優勝、準優勝、ベスト4という成績を納めました。それぞれの予選成績は、全勝二名、3-1二名、2-2二名です。
しかしそういった結果を踏まえても、リーリア・カノンというデッキに対して、難しい、強みがわからない、といった声が未だによく聞かれます。この現状を鑑みて、この記事ではリーリア・カノンというデッキの強みについて、キャラクター間の相性の良さ、リーサル形成能力の高さ、対応力の高さの3観点より説明を試みたいと思います。
この記事によって、CROSSGEARプレイヤーのレベルが上がり、今後ますます大会等イベントが盛り上がっていくことを望みます。
強み
キャラクター間の相性の良さ
各カードに、最終盤面に向けた明確な役割がある。また、リーダーを横断したカード間の強いシナジーによって、高い出力・安定性・両キャラクターの弱点の補完が成立している。リーサル形成能力の高さ
除去能力と相手のライフにダメージを与える能力が共存しており、リーサル形成能力に長けている。対応力の高さ
各キャラクターとの相性を想定したときも、プレイング次第で上記の強みを通すことができ、致命的に詰んでいる対面はないと言ってよい。
各カードの役割
「キャラクター間の相性の良さ」の根拠となります。各カードがデッキ内で担う役割と、シナジーを活かしたカードの運用方法を主に説明しています。
カノン①
序盤・中盤ではリーリア③をパンプアップすることにより、リーリア③がターンを跨いでドレインする強力な動きを補助する。また、リーリア②をパンプアップすることで、リーリア②をアタッカーとしてもブロッカーとしても有効に運用できる。
カノン②
先行2ターン目のギアブーストの他、早めに相手のライフを10点前後まで減らせた際にはカノン③にブロック不可を付与してのリーサル要因となる。本当に体力がなくてどうしようもないときはリーリア③をパンプアップして3点回復として扱うことがある。デッキ内で最も弱いカードであることは間違いないが、裏を返せばカノン②を重ねて引いてしまった場合にはドライブすればカノン②より強いカードが必ず引ける。
カノン③
フィニッシャー。カノン③を手札に集めて除去とプレイヤーへの攻撃を1ターンに両立させて勝つのがこのデッキの最も太い勝ち筋となる。強すぎて説明不要。
リーリア①
ゲームプランの調整役。自傷がかさんで詰まりそうな場合には回復を、序盤でカノン①を探している場合、中盤以降でフィニッシュパーツを探している場合は2ドローを選択。リーリア③回収を選択することは少なめ。
リーリア②
フィニッシュパーツを手札に加えつつ、カノン①やリーリア③を墓地に落としつつ、相手の攻撃をブロッカーとして捌きつつ、余裕があれば相手のライフを減らしてリーサルを補助する。デッキの要だが、同時に自傷による自滅負けを誘発し得るカードでもあり、悩みの種。
リーリア③
中盤までは相手に除去を強要して溜めるプレイを咎め、フィニッシュにおいては対面のカノン③やシャルロット③といった高打点カードを除去する役割を担う。カノン①のパンプアップによってターンを跨いでの除去+攻撃が成立した際にはそのままフィニッシャーになるパターンもある。
勝ち筋
「リーサル形成能力の高さ」の根拠となります。目指す最終盤面を2パターンに大別し、それぞれのスタート時の手札と動き、発生するダメージ量を例示しています。
プランA:3面除去+高打点攻撃によるフィニッシュ
順調にゲームが進んだ際に取るメインプラン。カノン③による除去・リーリア②による除去と、リーリア③による除去によって盤面をこじ開けてフィニッシュを狙う。
例えば、カノン③*3、リーリア②、リーリア③(+墓地にリーリア③1枚)でスタートした場合、リーリア②プレイ、カノン③プレイ+ドライブ2回で2面除去、リーリア②退場時効果で4点ダメージ、リーリア③効果ギアリンク→アタックで1面除去と3点ダメージ、カノン③でアタックと動き、7ギアで4+3+(5+墓地のカノン①の枚数)点のダメージが発生する。
プランB:効果ダメージ+ブロック不可攻撃によるフィニッシュ
サブプラン。序盤で相手のライフを10点付近まで削った際には、こちらのプランのほうが太くなる。リーリア②による4点ダメージと、カノン②+カノン③によるブロック不可攻撃を同ターンに行ってフィニッシュする。
例えば、カノン②、カノン③*2、リーリア②でスタートした場合、リーリア②プレイ、カノン③プレイ+ドライブ、リーリア②退場時効果で4点、カノン②プレイ+効果使用、カノン③ブロック不可でアタックと動き、7ギアで4+(4+墓地のカノン①の枚数)点のダメージが発生する。
各キャラクターとの対戦時の相性
「対応力の高さ」の根拠となります。各キャラクターの性質を踏まえて、想定されるゲーム展開を概説しています。
総合して、苦手なキャラクターが全く存在しないとは言わないものの、使用を断念するような致命的な相性不利ではなく、デッキとしての地力の高さが相性を上回っていると考えます。
vsアリア
やや有利。アリア②、アリア③によるビートダウンに対しては、リーリア②でのブロック+除去や、打点を確保したカノン③で捌くことができる。相手のアリア③がケアしきれなくなるリスクもあるが、カノン①で打点を上げたリーリア③にターンを跨がせる展開も作りやすい。これは体感になってしまうが、アリア①を絡めた大きい動きよりも、こちらのフィニッシュのほうが先に成立することが多い。
vsシャルロット
五分以上だと思うが、プレイが難しい。リーリア③はシャルロット②で処理されるため、基本的にターンを跨がない。シャルロットというキャラクターがゲームを動かす手段に乏しいことを踏まえてプランAを狙って手札を溜めることになるが、こちらの準備が万全だとしても相手がライフを25点以上確保していた場合1ターンでのフィニッシュは難しくなる。そのため、プランAとBを複合して削り切るようなやや難しいプランを通す必要がある。
vsリーリア
有利。相手の体力がおのずと減っていくので、相手の攻撃を捌きながら手札と墓地を整えていけば勝手にどちらかのプランによるリーサルが成立することが多い。
vsカノン
やや有利。カノン①の落とし合い、カノン③の引き合いの側面は否めないが、他のキャラクターよりもリーリアがそれらを補助する能力に秀でている。相手がカノン③を防御用に盤面に置いてきた際にも、リーリア③での除去がスマートな回答となる。
vsシャロン
五分前後。相手が墓地を20枚溜めてシャロン③でフィニッシュしてくる前に勝つ必要がある。そのため、リーリア①、リーリア②、その他重ねたカードのドライブなど全手段を使ってデッキを引き進めることが重要。地味にシャロン①の1点もこちらのライフ管理に少なくない影響を与えるため注意。
vsルシア
正直わかってない。プランAはルシア①のハンデスによって咎められてしまうし、プランBを念頭に序盤から相手のライフを取りに行った場合は、ルシア①によるブロック+除外除去がカノン①、リーリア②、リーリア③に対して有効に機能し得る。しかしどちらもルシア①を都合よく引いて盤面に置けることを前提としているし、カノン③溜めへのハンデスは事前にカノン③を1枚盤面に置いておくことでハンデス1枚分はケアできるし、リーリア③への除外除去はカノン①のパンプアップでずらせるし、ルシアのメタ的な動きが都合よくはまるゲームはそう多くはないと想定している。
カノン①1枚も引けなかったらどうするんですか?
そうですね。負けることもあると思います。しかしそれは、例えばアリア②、シャルロット③、シャロン②、ルシア①を1枚も引けなかった場合についても同様であり、このデッキの弱みの指摘としては不十分だと思います。
加えて言えば、リーリア①、リーリア②の存在はカノン①が一切ゲームに絡まない負けパターンを減らすことに貢献しています。
終わり
この記事が、これからリーリア・カノンの使用を検討している方、リーリア・カノンを倒す側に回ろうと考えている方、次の大会で勝つためにリーリア・カノンを研究するすべての方にとって有益な文章であれば幸いです。