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遅れてきた冒険者の「ソーサリー」プレイ日記 第1回

こんにちは。30年ほど遅れてやってきた冒険者ヤズです。
ファイティング・ファンタジーシリーズ屈指の名作「ソーサリー」4部作に挑戦した記録を日記として残していきます。今回が初回になるので、お話の導入など確認しておきましょう。

王の冠 物語の背景

 「ソーサリー」はファイティング・ファンタジーシリーズの共有世界「タイタン」のうち旧世界を舞台にした物語です。
フェンフリィという国の王様、チャランナが発見した「王の冠」。この魔法の冠を所持していれば、その王は比類なき統率力と正義の力が与えられ、国の繁栄が約束されるという、指導者にとっては夢のようなアイテム。
チャランナ王の凄いところは、これを自国で独占するのではなく、周辺諸国に順番に貸し与えることで地域全体の繁栄を企図し、実行したことです。私なら独占したくなる(笑)
 しかしこれには理由があります。隣接地域にはカーカバードという無法地帯があり、そこは闇の勢力の雄、マンパンの大魔王が王国を興そうと企んでいるという不穏な情勢。チャランナ王としては周辺国の力を糾合して魔王に立ち向かえる体制を作りたかったのでしょう。
それにしても豪胆だなーと思いますけれど。
 さて「王の冠」の恩恵を受け周辺諸国も大いに繁栄していくわけですが、その一国アナランドに冠を貸し出す段になって事件が起こります。

 王の冠、マンパンの大魔王配下に奪われる!

 作中には具体的な描写がありませんが、アナランド王はさぞや顔を青くしたことでしょう。
魔王に冠の力を使われればカーカバードの支配が進み、最悪の場合大きな戦乱が起きることも予想されます。自分の番になった途端に王の冠を奪われる失態を犯し、さらに周辺諸国をも危険な状況に晒すことになったわけですから…。外交官の寿命も縮んでそう。
 アナランドはすぐさま冠を奪い返すため、魔法(妖術)を扱える戦士(=本作の主人公)をカーカバードに送り出します。これは責任重大だなー。気を引き締めてかからねば。

旅の準備 キャラクターの能力値を決める

 さあ、導入も読んで旅の目的もはっきりしたし、いよいよ出発の準備だ!
以降はネタバレを含みつつ旅の記録を綴っていきますので、未プレイの方はご注意ください。なお文中の( )内の数字はパラグラフ番号を示しています。クリア済みの方は併せて読んでみると面白い…かも?


 まずはキャラクターの能力を決定する。
戦士と魔法戦士(妖術使い)が選択できるけれど、「ソーサリー」と言えばアルファベット3文字の呪文(全部で48個!)を暗記して勝負するのが醍醐味のひとつと聞いているし、やはり魔法戦士を選択。
6面体ダイスを振って…技術点9、体力点17、運点12と、なかなか高性能な魔法戦士が誕生した。運点が最高でありがたい!
 技術点は白兵戦での命中判定や難しい行動の判定に使用し、体力点はいわゆるヒットポイント、運点は戦闘時の追加ダメージ(あるいはダメージ軽減)など、危機回避を手助けする「運だめし」に使用する。
運点は運だめしする度に消耗していくので、運点最高なのはとってもありがたいのだ。なお魔法の使用についてマジックポイントのようなものはなく、体力点を消費して使用する。ちなみに間違った呪文を選択すると…ちょっとひどいことになります(笑)

 所持品は保存食2個(1つで体力2点回復)、金貨20枚、武器は剣、装備品を入れる背負い袋といったところ。大魔王の本拠地に乗り込むにはずいぶんと質素な気もする(笑)
 実際のところ主人公以外にも当然多数の手勢を送り出していると思うので、一人一人に潤沢な装備は出せないということだろうか。しかしながらゲームブックでの裸一貫スタートは世の習いというやつだ。では本編行ってみよう!


プレイ日記 第1回 シャムタンティ丘陵

出発(1)
 ここはカーカバードとアナランドを隔てる居留地。夜明けとともに目覚め、出立の準備を整える。どうやら大勢が主人公の見送りに来てくれているらしい。カーカバードに行くにはまずシャムタンティ丘陵を越え、港町カーレに行く必要がありそうだ。
筆者は同じくタイタン世界の港湾都市ポート・ブラックサンドが好きだけど、風の噂では何となーくカーレはそれに近い空気を感じる。行く前から怖い(笑)
サイトマスターの軍曹から激励と当面の道筋を聞き、門が開く。いよいよ冒険の始まりだ。まずは近くのカントパーニ村を目指そう。

カントパーニ村(178)
 あっという間に着いた。道中の危険を予想していただけに拍子抜けだけれど、なかなか荒っぽい居留地のようだ。警戒心むき出しの村人に金を払って道を尋ねる。筆者はこれまでのゲームブックのプレイ経験から、初回は安全策を取ってできるだけ先に進んでおくのを個人的セオリーにしている。
 どうやら2つのルートがあるようだ。厄介なエルヴィンたち、危険な花ブラックロータスについて情報を得る。
ブラックロータス…「タイタン植物図鑑」で読んだことあるぞ…これやばいやつや…。
 なおタイタン植物図鑑は下のリンクから確認できます。タイタン世界を舞台にしたTRPG「アドバンスト・ファイティング・ファンタジー第2版」ほかTRPG全般に活用できるし、読み物としても大変面白い本です(宣伝)

タイタン植物図鑑 | SNE-EC | グループSNE公式アンテナショップ

樹上の老人(183)
 カントパーニを抜け、先に進む。エルヴィンたちに襲われた老人を救出する。ちょっとしたヒントとともに数字が書かれた呪文書を譲り受けた。
これ、もしかしてピンチの時のお助けアイテムでは?
書かれた番号にパラグラフジャンプしていく感じだろうか。ありがたく頂戴し、先に進む。

野営(283)
 
初日の夜が来た。まだ次の村まで距離があるようで、ここで野営する。
個人的にゲームブック中に野営の描写があるのは冒険してる感マシマシになるのでとても好きだ。とはいえタイタン世界は甘くなく、ワンダリング(徘徊)モンスターに遭遇する危険もあるので油断できない。遭遇するか否かはダイスを振って…よし!運良く遭遇なし。今夜はゆっくり眠れそうだ。

妖術、暴発する(231)
 道中でエルヴィンの集団と遭遇する。すわ戦闘かと腹をくくるが、ここは魔法の出番だ。4つの選択肢の中からひとつ選んで…あれ?
 「体力点を5点減らす。こんな呪文はない」
超有名なダメ出しメッセージ、さっそく頂きましたー!(笑)
そうなのだ。呪文の名前を間違って覚えてると手痛いしっぺ返しを食らうのだ。次の選択肢では正しいものを選んだけれど、これもキッチリ体力点を消費するので合計で体力点-9の大惨事に。これが妖術暴発か…なんて恐ろしい((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

クリスタタンティ村(28)
 次の村、クリスタタンティに到着。
酒場がある…!飲まなきゃ!と謎の使命感で飲みに繰り出す。(酒好きの筆者の悪いクセです)
 金貨1枚でエールを受け取り、相席の老人と意気投合する。こういう住人たちのちょっとした所作や台詞などからも、タイタン世界の生活が感じられて好きだ。
どうやら「王の冠」がマンパンの大魔王に奪われた話はすでにこの村に伝わってきているらしい。やはりそれほどの大事件だということだろうか。
この先の道行きのヒントとともに、体力回復の助けになるアイテムも分けてもらえた。消耗しているので渡りに船と言うやつだ。
飲みに出て良かった。酒飲みに悪い奴はいない!(※強弁)

物乞いと牛車(226)
 2日目の晩はクリスタタンティの宿に泊まり、食事は保存食で済ませた。
3日目の道中で物乞いに遭遇。金貨を恵んであげるか、同時に別の人物から牛車に乗っていかないかと誘いを受けた、という二択問題。
ファイティング・ファンタジーのキャッチコピーYou are the HERO!!の精神に則り(?)、こういうときは楽をせず善行を優先するものだ。
どうやら正解だったのか、カーレの牢の鍵を入手。…いや待て牢屋て。やっぱりそっち系の街ってことか。行くのやだな(笑)
 しかし、ひとつ判明したのは、1巻目で入手するアイテムを次巻で使うケースもありうるという点。
これ、1巻目で○○のアイテムを入手してないから3巻目でドン詰まる、というケースもあるのかな。そういうやり直し方はしたくないけど…

アリアンナの家(150)
 クリスタタンティのご老人から噂に聞いていたアリアンナの家について、危険な空気も感じるけれど、どうにも気になるので立ち寄ることにした。
家に乗り込んだ後、あれこれあって戦闘に突入、ここは1発だけ被弾したが白兵戦で難なく勝利。妖術の触媒を複数ゲットできたし、上々の成果といっていいだろう。

ダンパス村(176)
 3つ目の村、ダンパスに到着。ここでキリよく初回は終了。
終了時点のステータスは技術点9、体力点10、運点12、金貨17、保存食3。
戦闘は少なめで比較的安全に進めているけど、妖術による体力消費が大きい。体力を温存しつつ先に進みたいところ。

というわけで次回に続きます。
あなたの旅路にも良きダイス目がありますように。それではまた。

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