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積み上げ経営VS逆算経営
経営者のビジョンを形にする財務パートナー、大竹です。
昨日はすごい話を聞いてしまいました。
ある経営者さんの講演を伺う機会があったのですが、小柄な身体から、あふれて止まらないエネルギー。
声が大きい、というのもあります(コレ大事です)が、それよりも、見えてる世界の解像度が違うんだろうなと感じました。
20代前半で起業されて、20年で年商120億円、全国展開する会社に成長した秘訣は何だったのか。
1枚のスライドが、それを物語っていました。
「これは、私が起業した時に作った30年計画です」
最初の10年でやること。
次の10年でやること。
その次の10年でやること。
30年先まで考えていると言うだけで、素晴らしいこと。
しかし、注目すべきはここからです。
そこにハッキリと記されていたのは、
展開店舗数。
経営を考える時に、現状から要素を積み上げていくのが、積み上げ経営。
先にやるべきことを決めて、そのために今、何をしなければならないのかを考える。これが、逆算経営。
それをここまでやりきっている会社を、私は初めて見ました。
毎年9月に、社長が来期の計画(施策と数値目標)を立てる。
それを踏まえて、部長が12月までに、自部門の来期計画を立てる。
各拠点長は、部長の計画を踏まえて、各店舗でやるべき施策と数値目標を立てる。
それぞれが、自分で考える。
「脱踏襲」を掲げ、去年をベースに考えることを組織的に拒絶。今、何が必要なのかをボトムアップでどんどん提案していく。
その経営者さんのプレゼンテーションが力強い理由。それは、見えているものを説明しているから。やりたいことを、見える形にする努力を惜しまない。だから、未来が見える。
それと、計画は発表する。他の人に宣言することが大切だと。
私、思うんですよね。
経営計画を発表している会社さんは結構多い。でも、毎月、進捗確認をやりきっている会社さんは本当に少ないです。
そもそも、現場ではたくさん問題が起こるし、クレームは来るし、納期は遅れるし。進捗確認を後回しにする理由が、会社にはあふれているじゃないですか。
それって、積み上げ思考だからなんじゃないかなって。
今を一生懸命やっていれば、そのうちいいことがある。
逆算思考を徹底している会社だったら、そうはいきませんよね。
今、どっちに向かって走っているのか、確認をしないと成立しません。
ゴールは決まっているのですから。
逆算経営を徹底するには、必要な要素がいくつかあります。
ゴール設定
他者への説明と役割分担(大きなゴールになるほど、ひとりではたどり着かない)
定期的な進捗確認(現在地と進んでいる方向を定期チェックしないと、軌道修正が出いない)
そして、ここには数字が絶対に必要です。言語化ではなく、数値化。
言語の曖昧さでは、組織を束ねるには弱いです。
もっとやる。一生懸命やる。注力する。
個人の解釈はバラバラですよね。
数字がここに入ることで、他者に自分のアイデアを明確に伝えることができるようになります。相手も自分の役割を理解し、ゴールを決め、逆算できる。
進捗確認は、まさに数字が活躍するところです。
日本経済が地盤沈下していく中、競争に勝って生存するためには、数字の活用がカギを握っているのです。