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GFX シティコネクション MSX

こちらも、以前Twitter モーションでまとめていたものから。
MSX版の、CITY CONNECTION は(おそらく)直前の移植元と思われる、FC版に比べても遜色しかない感じでして…

いろいろ劣化版ではあったので、せめて、BGだけでも派手にしたいっていうのと、AC版→FC版に移植の際に削られてるステージも描いてみたいと思い立ち、連作しました。


実は、妖怪屋敷のGFXをしてくれた ”Néstor Sancho (theNestruo)” 氏が、こちらのアートボード群を利用して、パッチROMを作っていただいたりするのですが、そのパッチの公開まではされていなようです。
(以前スペインで開催された、コンベンションでデモプレイされているので、観ている人もいるかも知れません)

パッチROM用に4画面展開した絵も描いているのですが、長いと画面上でみてもよくわからないので、直前に描いていた2画面連結のアートボードを展開します。

同じものが、Pixivでも公開されているのですが、こちら(note)では、各ステージに感想なんかも書き添えたいと思います。
駄文不要な方はこちら(Pixiv)へどうぞ



紹介はアーケード版のステージ順です。
では、クラリスカーの辿った世界一周の旅へ。

ステージ紹介

アメリカ(1)  ニューヨーク

ランドマーク自由の女神ですね。
繰り返し用に単純化されたビルのパーツではあるんですが、女神の背景って、あのツインタワーですよね…
夕刻のイメージだと思ったので、女神像はライトアップを意識して、ハイライトを下に持ってくる(アオリの)影付けに拘った記憶があります。

イギリス

モチーフは時計塔ビッグベンとタワーブリッジ。
ファンタジーゾーンの後だったので、同様にディティール部分をなるべく潰して、スプライトキャラを見失わないようにと色を選んだらこうなりました。

フランス

モチーフはエッフェル塔と凱旋門です。
このステージも夜で、ライトアップしているイメージなので、光源を下方向に持ってきたくて、影の方向に四苦八苦したような…
エッフェル塔が緑色になってるのは、ライトアップした"黄色"からの逆算で、上の方は暗くて見えないよね~という。そんなイメージ。

MSX 1のパレットには暗い色がないので、地上部分の表現(暗色の作り方)に苦労しました。
結局のところ、1行おきに黒線をいれて全体を暗くする手法に落ち着きました。
これが、タイトル画面にも引き継がれてますね。

ドイツ

モチーフはノイバンシュタイン城でしょう。
空気(奥行き)感を出したくて、空を水色に塗ったうえで、霧っぽい境界線を挟んで、再奥の木々も水色で表現してみました。

ゲームとしては色数が限られてるほうが、フロントで動き回るキャラクタに制限が少なくなるので、ほんとはこんなふうに、同系色だけで描くのがいいんだろうなぁと思いました。

(追加)オランダ

オランダはファミコン・MSXで飛ばされてるステージですね。

実を言うと、見かけ以上に苦労している面です。
MSX(特に MSX1)の赤も黄もいわゆるパステルカラーというか、彩度の低いパレット構成なんです。

後のMSX2以降は、随分と彩度の高い色選びになってるのですが、MSX1構成だとチューリップの花の色が沈み込んでしまうのです。
AC版だと鮮やかな花の色が美しいステージだけにちょっと残念です。

(追加)エジプト

エジプト、省略されたステージ
王家の谷という事になってると思いますが、特定モチーフはなんいじゃないかな?

同系色の石壁がずっと続くので、比較的色選びは楽でした。

ただ、続きの2画面に出てくる神像群の方でパーツ使いすぎて、Néstor Sanchoさんから「使えるチップ数オーバーしちゃったよ」と言われました。
パッチ版では、本来使われてない場所までマッピングして対応していただいたようです…

インド

インドステージは、タージマハルですね。
青空+白の宮殿はクッキリはっきりで気持ちいいのですが、明度差が激しいステージは、敵車や障害物(猫・筍)の色選びが難しいのですよね。
(ファンタジーゾーンと同じ理屈で)

ちなみに裏技で、夕焼けになるそうです(実は後に色替え版で、夕焼け色のも描きました)。

(追加)中国

中国も省略されてるステージ。

モチーフは紫禁城・天安門ですね。
大熊猫さんも書いたのですが、背景がグレーなので、地の部分が白になってないのがちょっと淋しいなぁと思います。

ネタとして、思い切って空もグレーにしちゃおうかと思ったのですが、流石に思いとどまりました。

日本

前後が省略ステージだらけですが、流石に日本ステージは外さなかったか~というチョイス。

モチーフはどこなんですかね? 富士山が見えて◯重の塔が複数見える湖の畔… 建物以外は、ドイツステージとパーツ共有して、最奥は霞をかけても良かったかも。

(追加)オーストラリア

オーストラリアも省略されてるステージです。

追加してみたのですが、MSXだと、とにかくオペラハウスの曲線(影も曲線なので…)がキビしいのです…
あと、背景にある吊橋もなにげにパーツ数食うんですよ。
同じパーツを使い回せるようにかなり調整した記憶があります。

あと、このステージも、(AC版で)青空が特徴的なステージなので、青を強調したのですが、白と青の組わせは、インドと同じ理由でフロントキャラに優しくないんですよね…
なるべくグレーや緑を刺して背景を潰す方向を目指しているのですが、砂浜部分がちょっと明るすぎて、どっちに持っていくべきだったのか、悩んだステージでした。

(追加)中南米

中南米といいつつ、離島(イースター島)のモアイが生えてたり、色々ミックスイメージなステージですね。

オリジナル(ファミコン・MSXの)が存在しないので、割と自由に描いた記憶があります。
青空面が続くので、この面はくすんだ感じの水色に振っても良かったかもしれません。

(追加)アメリカ(2) 北米中部

モニュメントバレーあたりの砂漠地帯をイメージしたステージでしょうか。
こちらも省略されてるステージですね。

パターンが単調なので、パーツ数的には余裕なんですが、その分表情が出づらくて、全体に寂しい感じはします。
AC版も全体にこんな感じで、チョットやっつけ感が…

この感じだったら、どこかに大統領の顔岩なんかが挟まっててもいいかなぁなどとも思います。(次に機会があったら描き込んじゃうかも)


おまけ

タイトル画面

タイトル画面

なるべくAC版に近づけたかったので、こんな画面も描きました。
ベタの青背景だと暗い方の青でも昼間みたいで、黒背景だとヤシの木(?)が描けないので、背景全体をを暗くするために黒線を使って簾塗りに。

ロゴ部分は明るく見えるのでいいんですが、ジャレコのロゴなど細かい線がちょっと飛んじゃって見づらいんですよね。

この絵でもスプライト(車)を重ねていますが、追っかけが2台までならデモ画面もなんとか再現できそうです。

ステージクリア

シティコネクション・ロケット(ケータイ版)のクラリスから

後に描いたんですが、USAステージのクラリスをひっぱってきました。
実は、1回書き直してるので、ver2だったりします。

”ロケット”では、ステージごとに別衣装で出てくるんですけれど、さすがに他の衣装はまだ手つかずです……。
そもそもAC版と面構成が違うので、12ステージ分全部あるわけじゃないですしねw

スペイン(バスセロナ)ステージ

Néstor Sancho さんが、スペインのMSXユーザーカンファレンスに出るよ~と教えてくれたので、急遽他のステージと同様のフォーマットで、「スペイン」ステージを描きました。

カンファレンスの動画も見せてもらいましたが、プレゼン時に会場でちょっとプレイしてましたね。

バルセロナ市内のランドマークをイメージして作画してみました。
カラーチェック用のアートボード
1画面分だとこんなサイズ感になります。

そんなわけで、MSX1の(ゲーム部分はともかく)背景部分はもうチョットなんとかなったかもしれないという妄想をお届けしました。

例によって、こういった画像で私家版(パッチROMなり、新作なり…)を作ってみたいという方はご連絡いただければ、4画面版の画像がありますのでお声がけください。


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