妖怪屋敷(CASIO/MSX) リブート(GFX)追加資料
先日の記事は、パッチROMが作られた経緯と、採用された画像ばかりでしたが、取材写真含め色々手持ち画像があるので追記を。
もうちょっと描き込んでみた
藁葺き屋根バリエーション
パッチROMが出た後、「こう描けばよかった」などと思って、試し書きしてみたのが、藁葺き屋根。
なお、上段の一番左端が、CASIO版のオリジナルです。
2025年現在、最近良く描いている、1行おきに色を変えて中間色を出す方法も試していて、
「もっと枯れ草っぽい色にできないかな?」
と、何パターンか試しました。
後に、魔界村、ニュージーランドストーリーなどで多用する色使いです。
背景チップの再リファイン
お次は、BGパーツの微妙なリファイン版
細か過ぎて伝わらない奴ですね。
ロープ版の梯子があったり、床とはしごのつなぎ目パーツに床色が反映されていたり、床の切れ目に補助パーツ足してあったりしますね。
レンガ状タイルを試しているのを併せて、壁全を真っ黒にしない方法を検討していたようです。
また、このバージョンだと障子の黒猫に目があります。
飾りパーツとして、掛け軸や柱時計、井戸の周りに曼珠沙華っぽい花なんかも追加されてます。
こういうのはタイミングなので、こちらの画像でGFXパッチされることはないと思いますが、妖怪屋敷リスペクトなゲームを開発している方の参考になればと。
下絵、ロケ写真など
この下絵を描いた前後に行った北信地方の民家や神社
各ボスの元絵
元々の絵にもそれぞれ元ネタがありそうですが、リブートで採用されてるボスは、主に浮世絵を参考にしました。
コージくんやチビ敵は、頭身の低いコミカルなデザインにしたので、ボスは古いタッチで今時のアニメやゲームっぽくない雰囲気を出したかったのです。
生首、落ち武者
河鍋暁斎さんの幽霊図から、鬼婆部分を参考に。
意外かもしれませんが、落ち武者っぽい絵を探してコレというものが見つからず、初手から何度か描き直してここに落ち着きました。
ドクロ
歌川国芳さんのガシャドクロは、わりとあちこちで見かけるモチーフなので、すぐわかった人もいると思います。
ただ、雷を発生する「ツノ」部分は後付けで、オリジナル要素です
化け提灯
葛飾北斎さんの「お岩さん」から。
記憶にあったあの絵を参考にしようと最初から決めてたんですが、画像検索してみて、後から四谷怪談のお岩さんだったと知りました…
一眼坊(ボツ絵の方)
佐脇嵩之さんの「目一つ坊」
目玉だけだと迫力不足だなぁっと、おじいちゃんっぽくしたかったのです。
改訂版「めだまんまる」
結局まんまる目玉に戻すことにして、水木しげるさんのバックベアード様をイメージして描きました。
これだけ浮世絵ではありませんが、水木しげるセンセイの絵が既に、浮世絵的なと言うか漢字で書く「漫画」的なので、違和感ないかなと
おまけ 三角はしご(考察)
CASIO製ソフトのドット絵は、割とモチーフがわかりやすいのですが、オリジナル版妖怪屋敷の一面は、梯子部分が…
△
△
△
となっていて、コレが何をイメージして描かれたのか、長い間疑問でした。
実は、ファミコン版の妖怪屋敷(アイレム製で、かなり別のゲームに仕上がってます)にも、この形の梯子が登場することを知りました。
他のパーツは立体的に描き直されているので、どうやらファミコン移植チームも「何故△?」なのかよくわからないまま、リスペクト移植したように見えます。
ある日、古民家写真で見かけた「階段」で気がついたのです。
一本の斜め柱に、水平の板を打ち付けた階段がある!
つまり、あれは三角じゃなくて、台形+柱の絵が、解像度が足りずに△に見えるのじゃないかな?っと
そんなことに気がついた時の落書きです。