サイコーの「YES MY LOVE」You!
このnote四番目の記事になります。4回目は矢沢永吉サイコーの1曲、「YES MY LOVE」の魅力を分かち合わせてください。音楽の専門家ではないので、エーちゃんが歌う曲から受けた印象で書いていきます。楽曲にはいろいろな魅力が詰まっていますが、このnoteでは歌詞の中で気になったキーワードを出していきます。それぞれについて考えた上で、最後にこの曲全体の魅力に迫っていきたいと思っています。
「YES MY LOVE」の歌詞(ちあき哲也 作)で気になる言葉をボクなりに三つあげると、「go away, girl」、「顔見知りの苦っぽさに」、そして「誰かにある 静かな朝」になります。
まず一つ目の「go away, girl」についてです。
恋というのは熱しやすく冷めやすいものだという認識は、多くの人が共通して持っています。しかし、24時間もたない恋、つまり1日未満の恋というのは、やはり短いです。その理由は、 思い違いがあったことです。
この男は彼女に、go away, girl、キミ、どこかに行って、と言っています。一晩過ごした後でしょうか。それとも、一晩過ごす前でしょうか。一晩過ごした後の思い違いで、「出て行って」は、ないんじゃないかと思います。関係を持った後なら、男はその思い違いを少しは修復しようと努力するだろうと思うからです。
ただし修復不可能な言葉を彼女から言われたとしたら。例えば「本当は、あなたの親友が好きなのよ」とか。それなら男の方から、「(俺はキミのことが好きだけど、二人のために、親友を含めた三人のために、ここから)どこかに行って」と告げる可能性もあります。
二つ目は「顔見知りの苦っぽさに」です。
男は、この苦い感覚を時々味わっているのです。裏切られる感覚なのか、お人好しの自分の馬鹿さ加減を味わう感覚なのか、実らない恋の感覚なのか。とにかくこの感覚を何度も味わっているのです。そしてこの苦っぽさを、好いているようです。
なぜなら、「顔見知りの苦っぽさに」ウインクして、「YES MY LOVE」と自己肯定しているからです。俺、けっこう悪くないね、という心の声が聞こえてくるようです。
最後は、「誰かにある 静かな朝」です。
一見すると失恋ソングにも思えますが、こういう結果になっているにも関わらず、「MY LOVE」を「YES」と、力強く肯定しています。この恋は結ばれなかったけど、むしろ結ばれなかったからこそ、自分の本当の愛に近づけるんだ、というかのようです。
この男の理想の「MY LOVE」とは、彼女と静かな朝を過ごすことです。平凡でも満ち足りた思いでゆっくり朝食をたべているような、そんな朝を求めているのです。しかし、男には静かな朝がありません。誰かといたとしても、きっと孤独なのでしょう。
ここまで、三つの気になったキーワードを見てきました。
「YES MY LOVE」は、男の理想の「MY LOVE」を歌っていることがわかりました。では、それを手に入れるのは、どうすればいいのでしょうか。何度もこういう上手くいかない経験をしているんだから、いつかめぐり逢えるのでしょうか。
いえ。それは、難しいでしょう。
人は飽きるまで失敗しても、それに懲りるまでは、決して気がつくことはありません。懲りて初めて、まだ見ていないdramaの扉を開けるのです。
ですから、このままの男では「MY LOVE」を手に入れることはありません。こういう文章を書いていると、この男が幸せになって欲しいと願ってしまいますが、実はこの「また探して歩く」という状態も、結構幸せなんだともいえます。
この曲で歌われている静かな朝を、もしかしたら自分は迎えられているのかな、と想像して自分の「MY LOVE」を感じてみるという意味でも、サイコーの1曲です!
記事タイトルは、「サイコーのRock You!」の「Rock」の部分を曲名にしてつけました。これからも1週間に1本くらいのペースで書いていき、2023年中に51本書くのを目標としています。