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「閉じながら拡がる」ということ。(2021年1月1日(木))
昨日の午前中、編み終えた帽子をお届けしようと郵便局まで寒空の下を歩いて往復して帰宅した私は、「このままぼんやりしていると風邪を引いてしまうぞ」との体内のアラームを察知してとにかく休み、そのまま20時前には眠ってしまったのでした。
点線の下に書いたことは、そんな昨日、やすみやすみ、メモを取るようにして少しずつ書いた文章なのですが、これを新年が開けた今読み返し、また、先ほど宮内庁のホームページから拝見した天皇皇后両陛下の新年のお言葉の「慈愛」を受け取りながら思っているのは、次のようなあり方で過ごしていこうということでした。
(1)私は私を大切に、用心深くいたわりながら、とにかく休むということを最優先に生きていこうということ、そして、(2)先人の知と美を愛し、これらを真摯になぞり、オリジナルでなければ価値がないなどと思うことなく、穏やかに過ごすこと、(3)なぞることを経て、それを自分がどう受け止めたのかを、感謝の言葉によって、ためらうことなく表現し、堂々とモテること
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石井ゆかりさんの『3年の星占い』が好きです。
この本(水瓶座)の冒頭で紹介されている「私は私を愛しているの そうすれば嫉妬もないわ」という詩が好きだし、「お金とモノの所有の時代から知とコミュニケーションの時代になった」という趣旨の表現も、希望と自由に満ち溢れているのがいいなぁと思うし、「誰も来ない林の奥に忘れ去られた庭園を見つけ、時に助けを求めながらそこに手を入れ続けているうちに、いつしかその庭園が人々の輪を生み出し、その庭の中心の大きな桜の木の下でみんなで語り合うようになった」とする例え話も素敵で、そうしたお話の流れから、「新しくなった自分として、新しい世界に出会っていく」というフレーズに触れ、静かにワクワクしています。
三國万里子さんの『ミクニッツ小物編』の冒頭にある三國さんの文章の、「ありがたかったのは、周りの大人が「オリジナルを作りなさい」とも、「独創的でありなさい」とも言わず、ただ通りすがりに褒めてくれたこと。(中略)今自分でデザインするようになって、失敗することへの恐れがなく、好奇心だけで進んでいけるのは、たくさん人の創造物を味わって作り出すことを追体験してきたから」という一文に触れて、「ああ、これ(オリジナルを作り出さなければ価値がないということではなく、美しいものを追体験していく営みに真摯に心身を傾けることだけ)でいいのだ」と、心からの希望を抱いています。
しいたけ占いの『2020年上半期』も好きです。「水瓶座にはやはり、「芸術家としての面」が強くあるのです。これは(中略)「人生の中で何かの刺激を受けたら、自分もアウトプットせずにはいられない」という、その衝動のことです。普通の人だったら「あの人すごいね」とか、よい作品を見た後に「よかったね。じゃあ、ごはんでも食べにいこうか」となったりするのですが、水瓶座はそこで終わらない、終われない人」という言葉が好きで、それから、「水瓶座は「自分なりのロジック」をさまざまな場面で作り直していく(中略)「自分のロジック」とは「12歳の子どもに、自分のやっていきたいことを説明できる力」のこと」というメッセージも好き。
少し前に年若い友人が話してくれた、「自己受容ができるって、人間としてのすごい成長ですよね」という言葉が好きです。うまくいかない日があっても「うん、そうか」とだけ思って自分や誰かを責めることはしないし、うまくいった時には「ありがたいな」とひたすらよろこぶ。こういう素晴らしいあり方こそ、人間としての成長なのだなと、心から感心したのです。
昨日私の書いた文章を読んでくださった遠方の友人のくれたメッセージも、とてもうれしかった。私の中に「自分を見つめた上で、人と分かち合うことができる言葉を紡ぐ(中略)書かずにはいられない、求道者みたいな部分」があることを見出して言葉にしてくださり、「繊細さによって傷つけられることも疲れることもあるから、慎重に間合いはとりつつ、人一倍の優しさを他者に届けることには真剣」ともおっしゃっていただき、「自分の足で立てて、でもひとりでいてもひとりぼっちでない、そんな表現方法があれば生計を立てる仕事とは別の形から始めても、きっと、この先も開けていく」と背中を押してくださって、私の文章を読みたいとおっしゃってくださった、このありがたさ。
なお、この言葉をくれた友人は、私が編んだものを友人に届ける活動について、「閉じているようで、拡がっている」と称してくださったのですが、まさにこれは自分の理想のあり方で、2021年の抱負を考えるに際し、私はこの言葉の指すあり方を自分の基軸にしようと思っています。
石井ゆかりさんの占いには、「これから先の時間が、ここまでの時間から解き放たれる」新鮮さがあるとして、「あなたはすばらしい未来への扉を、おそらくひとりで静かに、開くことになる」とあり、本当にワクワクしています。わかりやすく人生を変えるイベントがあるかもしれないし、あるいはなんらかの見た目の変化を選択することでキャラクターやセルフイメージが変わるのかもしれないし、「生き方を変える」ような選択をするかもしれない、あるいは「だれも目を向けないものに、あなただけが目を向けて、そのポテンシャルを引き出す活動を始めるのかもしれない」などと様々なことが列挙されていて、それらは「ビジネスや収益を目的とした」スタートではないかもしれないけれど、「だれかに話したくなる」ことであると。愛すべき自分を掘り起こしていくために、いらないものを捨ててまっさらになる、そんな時期のようで、とてもうれしく思っています。
そしてしいたけさんの占いの2021年前半には「腰を据えて着々と進めていく準備期間」「自分の方針とか、基本に戻りたいという気持ちがかなり強く出てくる」「私個人に帰りたくなっている」「私がこれからやっていくことはうまくいくと思う。そして、今の自分の頑張りは、かなり今後の自分のためにもなるという自分に対する確信が出てきている」「ちょっとひとりで試してみたい。なんだか、もっと面白い展開になっていくような気がするという予感があなたを動かしていく」「あなたは穴に潜って(=実験室の中でやっていく内省)、自分の中で手応えを確認していき、これからの仕事のやり方を温めていく」とあります。
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