ヤザキ電気 第1回ワークショップ(エアコン取り付け)
ヤザキ電気 第1回ワークショップ(エアコン取り付け)
*本記事はサロンメンバーさんがワークショップのレポートとして投稿して頂いた記事を引用しています。
第一回目の記念すべきワークショップでは、第一部として「単相2線式から単相3線式への切り替え工事の見学」と、第二部の「“模擬の壁”と“実機のエアコン”を使い実際に取り付ける」といった、参加者主体の能動的な研修が開催されました。
ヤザキ電気さんでは「ヤザキ電校オンラインサロン」を通して、プロの職人メンバーさんと素人メンバーさんが、ヤザキ電気さんを中心に「様々なトピックを通してお互いを高めあい、勉強し、お役立ち情報を提供しあう」オンライン上の「場」をご提供いただいています。
その様な中で開催された本ワークショップは初対面ながらも気の通じた者同士、最高な雰囲気の中で始まりました。本資料は、第二部のエアコン取り付けで学習した内容をメモ程度にまとめて、今後の自分に活かす目的で作成しました。間違って理解している所があると思いますが、ご指導いただければ幸いです。なお、本資料は「口頭で指導をいただいた作業」も記載し、赤文字の部分は「研修で割愛された作業」として記載しています。
室内機の取り付け
取り付け位置の調査(事前作業)
壁に配管を通す穴開け作業では、事前に壁の裏側の状態(柱などの障害物)を以下の工具を使って確認する。なお、貫通穴を開ける作業は、据付板を取り付けてから行うこと。
下地探し(針状の物)や下地センサーを使って調べる。
(みやさん情報)窓枠の近くには柱があるので、窓枠から150mm以上離れた場所を狙った方が良い。
(みやさん情報)コンセントの近くには柱あり!
(みやさん情報)貫通穴の外周に数箇所小さな穴を開け、I V線をL形にしたものを通し「ぐるぐる」して確認する方法もある。
据付板の位置は、天井から離す距離、壁から離す距離を説明書で確認する。
上記Ⅰ-1-①,②でおおよその取り付けの場所が探れたら、次は据付板をしっかり固定するため、ボードの裏側の下地位置を探す。
下地探し(針状の物)や下地センサーを使って調べる。
柱が見つからない時は、自分で下地を作る。絶対にボードアンカーに頼らない様にする事!(数ヶ月後に落下の危険性が高いため)
据付板の取り付けで隠れる部分の壁(ボード)に、埋込コンセント位の大きさの穴を開ける。
開口した穴から柱の代わりに下地材となる木片を挿入し、ボードの上からビスで固定する。(長さ200mm程度の木片だと指導いただいたが、入るなら長いほうが強度は上がる。)
据付説明書を確認し、据付板の取り付け位置を最終決定する。
天井から離す距離、壁から離す距離を考慮し、さらに下地を作る場所にも見当をつけたら据付板を取り付ける。
据付板の上部中央にあるビス穴にビスを軽く打つ。(ダルマ穴になっている)この時、可能な限り下地材を狙って施工する。また、据付板上側のビスで下地材を狙う事。下側だけのビスで下地材を狙っても、将来室内機が傾いてくる可能性があるためである。
水準器を用いて「ドレンホースを出す側」に1°程度傾ける。(排水促進と水漏れ防止のため)
※なお、「1°」の傾きをとる方法は、水準器の泡の位置を正位置から少しズラす(傾ける)。水準器の左右に「2本線」が付いているので、外側の線にかかる様にすると、約1°の角度が取れる。
ビスで据付板を本格的に固定する。その際のビス数は「左右に2箇所ずつ」、「下側に4箇所(機種によっては違うとは思うが)」打つ。
据付説明書を確認し、貫通穴の中心に墨をつける。
据付説明書及び据付板の情報を読み取り、穴あけの中心に墨をつける。参考にサンプルの説明書を貼り付けておく。ワークショップで取り付けた据付板は、(図中)赤丸印の所に貫通穴の墨出しの方法が書かれていた。
壁に貫通穴をあける
部屋の壁(ボード等)は、壁に対して垂直にコアドリルで穴をあける。
コアドリルを使う際は両手でドリルを支えるが、工具の回転部分に添えた手の手袋が巻き込まれる事があるので、回転部分には触らない様に注意する。
部屋側の穴からさらにコアドリルを挿入し外壁に穴をあける。
コアドリルは若干下向きに構えて、気持ち斜め下に下り勾配を付けて開ける様にする。この事で、ドレンの排水が滞る事を防ぐ。(水漏れ防止、雨水侵入防止効果)
貫通スリーブを取り付ける。(←ワークショップでは割愛)
室内機に連絡電線を接続する
床に毛布等を敷いて、室内機に傷を付けない様にする。
室内機の前面(正面)を上にして電線を接続する。この時、前面の蓋を外して作業をすると傷付け防止にもなる。
電源の端子盤(接続場所)にサービス蓋があれば取り外す。
連絡電線留め具があれば留め具を外す。
連絡電線(VVF1.6-3C or VVF2.0-3C)を室内機の裏側から前面に通して電線差込箇所(端子盤)まで持ってくる。この時、3本のI Vの色順序と電源の端子盤の色順序を揃えて差し込む事が重要。(黒・白・赤の並び順を確認する)
シースの剥き長さは、電線留め具より10mm程度延長した所を狙う。シースを挟む様に電線留め具をつけるイメージ。
I Vの剥き長さは、15mm程度を目安にする。(説明書も確認)
端子盤の色指定通りにI V線を差し込む。この時、確認窓まで芯線が出てくる様に奥まで差し込む。差込が硬い場合は、ペンチなどで軽くI V線を掴んで奥まで押し込むと良いが、絶縁被覆に傷がつかない様に注意する。
サービス蓋を取り付ける。
冷媒管、ドレンホース、連絡電線の引き回し。
※注意! 室内機の冷媒管を本体から引き起こす時は、冷媒管を折らないように「ジワジワ」と引き起こす事。
高圧冷媒管(細い方)と低圧冷媒管(太い方)を「横方向」に配置し、その下に「ドレンホース」を配置する。(逆三角形の様な配置)連絡電線については隙間に配置する。
上記” Ⅰ-6-①”の状態を作ったら、数箇所をビニールテープで固定する。そして貫通穴に通す準備として、穴を通す時に引っかかりのない様に冷媒管(高圧側と低圧側)、ドレンホース、それに連絡電線をビニールテープで巻き、先端の養生をしておく。なお、養生したビニールテープは剥き取る時の手間を考えて、剥がしやすい様にビニールテープを一回転させてちぎっておく。そうすると、剥がす時にテープに取っ掛かりができているので作業がしやすい。
上記” Ⅰ-6-②”を高耐候性粘着テープ(キャンバステープ)を使って、ハーフラップで室内機本体側から巻く。(逆方向で巻いても良い)巻き終わったら、ビニールテープを使い、キャンバステープの巻と同じ方向で巻いて留める。(ビニールテープの切断はカッター等で綺麗に整える事)
上記”Ⅰ-6-③”の状態で、右・左の配管位置に合わせて室内機の所定の場所を使って引き回しておく。さらに、室内機本体に対して垂直に立てておく。また、冷媒管は狙った場所で曲げるのではなく、狙った場所の手前から徐々に曲げないと管を潰したり、折ってしまったりするので注意が必要である。(指をうまく使って折れないように曲げるのがコツ)
室内機の電源コードは必要な長さ分(コンセントに届く長さ)を引き出し、余ったコードは纏めて室内機の裏側に養生テープで留めておく。養生テープを使う理由は、施工後の長さ調整を容易にするためである。
室内機を据付板に取り付ける。
室内機から垂直に立っている冷媒管を上にして、斜めに抱き抱える様に持つ。この時、空いている方の手は室内機に添えるだけで、いつでも離せる状態で抱えておく。
室内機を抱き抱えた状態で、空いている方の手で連絡電線(VVF)の先端を持ち、連絡電線から貫通穴に通し始める。
連絡電線が全て通せたら、冷媒管等を貫通穴に通す。
全て通し終わったら、室内機を据付板の上部の爪に引っかける様にして取り付ける。この時、電源コードが室内機と壁の間に挟まれない様に注意する。
コード類の挟み込みがなければ、室内機の下側を押して据付板に確実に固定する。
室外機の取り付け。(室外機への配管の引き回し。)
外に出て、貫通穴から出ている冷媒管を「壁の中(外壁と内壁の中間)から曲げ始める感じ」で曲げ、外壁に沿わせる様にする。この時、外壁側の貫通穴の縁を使って曲げようとすると冷媒管が折れてしまう為、外壁から内部に指を差込みながら「壁の中から曲げるイメージ」で少しずつ曲げていく。コツとしては、冷媒感を軽く引っ張りながら壁の中から曲げていくと、外壁から出た冷媒管が丁度良く外壁に沿って曲がってくれる。
冷媒感を外壁に沿って曲げられたら、一旦室内に戻って室内機が壁から浮いていないかを確認する。
外に戻り、室内機からの冷媒管に延長する形で冷媒管(ペアコイル)を取り付ける。
ペアコイルを準備し、冷媒管(高圧側と低圧側)を室外機に接続するために必要な長さを測っておく。なお、上記”Ⅰ-6-④”のフレア接続部から延長するので、その先端から室外機の開閉弁の先端(サービスポートがあるところ)までの長さを計測する。
ペアコイルを上記”Ⅱ-3-①”で計測した長さ分だけ切断しフレア加工を行う。パイプの切断とフレア加工の詳細は以下の” Ⅱ-5-①”、” Ⅱ-6-①”を参照する事。
室内機側の冷媒管は「高圧と低圧」で長さが違っている。その差分の長さ(先端の位置から測る)を測り、パイプカッターで上記”Ⅱ-3-①”で用意した冷媒管(ペアコイル)に対して差分調整をしておく。
パイプカッターの使い方
パイプカッターのハンドルを緩め、円形のカッターの歯を十分に開いておく。
パイプカッターを冷媒管に挟み込み、ハンドルを締め付けてパイプに軽く触れる位置までハンドルを締め付ける。強く当てるとパイプが潰れてしまうので注意する。
その位置からパイプカッターを回転させ、一周回すごとにパイプカッターのハンドルを軽く閉めて、その動作をパイプが切れるまで繰り返す。このとき、パイプ内に切断屑が残らない様に、パイプを下向きにしてカットすると良い。
パイプが切断できたら、リーマで切断面のバリをとる。この時も、屑がパイプに残らない様に注意する。もし残ったら、パイプを叩いで落とすか、ドライバーなどで掻き出す。(エアコン故障の原因となるため)
室内機からの冷媒管と、上記”Ⅱ-5”で事前準備した冷媒管を接続する。
上記” Ⅱ-5”で差分カットした冷媒管にフレアツールを使ってフレアを作る。
冷媒管に、フレアナットをナットの上下を確認しながら挿入する。
冷媒管をフレアツールの所定のサイズのゲージバーに挿入して、ツラ出しアタッチメントを使って挿入長さを調節する。この時、銅管が剥き出しになるよう、断熱材を引っ張る様にして保持すると良い。
本体(ヨーク部)をスライドさせて、冷媒管をセットした位置に移動する。
ゲージバーと本体を固定するために、クランプハンドルを操作してゲージバーに隙間ができない様に固く固定する。
本体をクランプハンドル(もしくは電動ドリルドライバー)で空回りするまで締め付ける。そのまま逆回転させて、本体の締め付けを緩める。(空回りするまで)
加工したフレアの状態を確認する。
フレアツールから冷媒管を外し、管内に屑が残っていないかを確認する。
フレアナットをフレア部分までスライドさせ、隙間や、ひび割れ等がないかを目視する。
フレア内側の全面にナイログを一滴塗布し冷媒管を接続する。接続する際は、冷媒管同士が一直線上に繋がるように接続し、フレアナットを手で締め付ける。(上手くいかない場合は冷媒管を軽く上下左右に動かし、フレアナットが手でスムーズに回せる位置を探す。一度突き合わせた冷媒管は離すことのない様に一気に接続する。)
手締めしたフレアナットをモンキーとトルクレンチを使って所定の強さで締め付ける。なお、トルクレンチは締め付け方向が決まっており、トルクレンチに刻印された方向に締め付けること。
断熱材でフレアナットごとカバーし、数箇所をビニールテープで留めて断熱材を固定する。その後、キャンバステープをある程度の位置から巻いておく。なお、巻きつけは室外機側から室内機側に向かって巻いていくと、雨水の侵入を防げる。キャンバステープの巻き終わりは、前述の通りビニールテープでしっかり留めておく。
ドレンホースも必要な長さ分を用意し、内径16mmの部分でカットして室内機側のドレンホースと接続する。この時、断熱材を含めてビニールテープで抜けない様に固定する。
今回のワークショップでは、化粧カバーの取り付けを行わなかったため、後日ヤザキ電気さんにアドバイスをもらった方が良い。(モルタルにビスを打つときの注意(下穴を開けるキリのサイズなど)とか、ビスの種類や長さなどを確認する。化粧モールのカッターもいるかも)
ペアコイルで延長した冷媒管を室外機に接続する。
冷媒管の先端を室外機のサービスポート付近にある「高圧側バルブと低圧側バルブ」の間に挟み込む。
高圧側バルブと低圧側バルブの先端を目印に、断熱材にマジックで印を付ける。
印をつけた位置の断熱材をカッターでカットして、少し冷媒管を剥き出しにする。
断熱材の切り口に添わせるようにパイプカッターを設置し、冷媒管を切断する。その後、バリをとりフレアナットを付けてフレア加工を行う。
フレア内側にナイログを一滴塗布し、室外機の所定の場所(高圧側、低圧側)に接続する。
室外機に接続した冷媒管をキャンバステープで養生する。
キャンバステープを室外機側から室内機側に向かって巻き上げる。その際、高圧側と低圧側に枝分かれしているので、途中から2本をまとめて巻き上げていく。
ドレンホースは適当な位置から冷媒管と共に巻き上げる。
室外機に連絡電線を取り付ける。
端子盤カバーを外す。
端子盤の色順序に従いI V線を取り付ける。取り付け方法は室内機の場合を参考にして取り付ける。
端子盤カバーを取り付ける。
アース線(室外機の場合も、室内機の場合もある)の端子接続はワークショップでは出来なかったので、忘れずに施工する必要がある。
真空引き(ワークショップではできなかったので、後日ヤザキ電気さんに聞く)
(おそらく、)高圧側バルブと低圧側のバルブを閉めたまま、サービスポートに真空ポンプを接続して真空引きを行う。(ゲージが示す値については、ヤザキ電気さんに確認が必要)
真空ポンプを停止させて、一定時間ゲージが戻らないか(漏れていないか)を確認し、サービスポートから真空ポンプを外す。
高圧側バルブを全開する。
低圧側バルブを全開する。
冷房運転を行い、冷風が出てくるか確認する。
貫通穴(部屋側と外壁側)をパテ埋めする。
化粧モールを取り付ける。
終了!
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