MOLDEXの耳栓の感想メモ
MOLDEXの耳栓お試しセットを購入し使ってみたので簡単な感想、日常生活で使ってみた感想を書きました。聴覚過敏をもつ自閉スペクトラム症の成人当事者の主観的な感想です。
詳細な感想を書かれている方は他にもいますが「【検証】Moldexの人気耳栓8種を徹底的に比較・評価してみる」「うるせぇ、MOLDEXの耳栓比較記事ぶつけんぞ!」が個人的に参考になりました。
簡単な感想
どれも耳栓が膨らんでくるに従って騒音が小さくなってきます。全部は使っていないので、一部感想のない商品もあります。
CAMO PLUGS
風の音や機械の音など低めの音はほとんど聞こえなくなる。音楽を流したところ、楽器の高音域の音は音量次第でかすかに聞こえる。耳にはかなり圧迫感があり、つけ心地が苦手。
Sparkplugs
CAMO PLUGSよりもつけ心地が柔らかい。遮音性もだいたい同じくらいだと思う。
Glide
ねじって入れる耳栓で、指で潰す工程が省かれ入れやすいが、遮音性は高くない。
GOIN' GREEN
遮音性が高く、低音域も高音域も通しにくいように感じる。柔らかいがSparkplugsよりは若干硬め。つけ心地は良い。
Pura-fit
高音域は若干聞こえやすい。アナウンスなどは聞こえる。つけ心地はSparkplugs、GOIN' GREENとそんなに差がない。
METEOR small
他の耳栓も大きすぎるということはないが、このサイズは私にはかなりほどよく、圧迫感がほどほどでつけ心地は最も良い。しかしながら、自分のタイピング音が聞こえる程度の遮音性であり、「少し静かになった」という程度の効果。飛行機が飛んでいる音など低音域の音もかなり聞こえる。
飛行機に持ち込んで使ってみたものは、
・CAMO PLUGS
・Sparkplugs
・GOIN' GREEN
・Pura-fit
日常生活に良いのは
・Sparkplugs
・GOIN' GREEN
・Pura-fit
しかし音楽が聴きたい気分のときには不便なので、やはりノイズキャンセリングイヤホンも入手したほうがいいのかもしれません。
Pura-fitを日常生活(バス・電車・病院の待合室)で実際に使ってみた
Pura-fitは人の声をやや通しやすいと聞き、アナウンスが聞き取りやすいのではと思い日常生活で使ってみました。
バス・電車:走行音などは小さくなりますが、アナウンスや運転手のマイクを通した声などははっきり聞こえます。人の話し声は、聞き取りづらくはなりますが人の声がするのはわかります。大きな声で話している人の声は聞こえます。全体的に静かになる分、かえって聞こえる音域が耳障りになることも……。
病院の待合室:地獄のようだったテレビの音声がかすかに聞こえる程度に軽減されます!耳のそばで鳴り響くような感覚で聞いていたのですが、dbは想像より低かったのかも。院内放送で呼び出されるのですが放送は差し支えなく聞こえます。しかし受付で呼ばれると聞き取りづらいですし、普通の話し声はほぼ聞こえないので、つけたり外したりを繰り返すことになります。
バス・電車のアナウンスは、GOIN' GREENに変更しても差し支えなく聞こえたので、Pura-fitにこだわる必要はないかも。GOIN' GREENのほうが雑談している乗客がいるときは楽でした。おそらくSparkplugsでもGOIN' GREENと同等の効果だと思います。
他のシリーズも日常生活で使ってみた
Glideが装着しやすいような気がして使ってみたのですが、遮音性はかなり低く、父の車のカーステレオには無力でした。そこでSparkplugsに変えたら、まあ耐えられる程度の音になりました。Glideの実用性は、私の生活においてはほぼ無いと言っていいでしょう。
旅先(東京・横浜)でも使ってみた
諸事情で関東方面に滞在する用事があったので、使ってみました。
空港の搭乗ロビー:Pura-fitでは人の声を通しすぎ使い物にならず、Sparkplugsでなんとかかろうじて耐えられる程度になりました。飛行機の中ではSparkplugsでは若干頼りなく、CAMO PLUGSにするとうたた寝ができましたが騒音はありました。アナウンスなどは微かながら聞き取れましたが、かなり聞き取りづらく難聴の人の気分でした。
関東の駅や電車内:こういう轟音の渦のような場所は、SparkplugsやGOIN' GREENくらいの遮音性はあったほうが少し楽になりますが、アナウンスは聞き取りづらくなるので注意が必要です。Pura-fitならば駅や電車のアナウンスが聞き取りやすく安心感はありますが、人の声も聞こえやすくなり、雑談している乗客が多い場合はかなりしんどいです。
ショッピングモール内:Pura-fitは店舗のBGMが突き抜けてくる場合がありました。また店員さんとの会話では耳栓を外す必要があります(Pura-fitでも話し声程度だと非常に聞き取りづらいです)。BGMやざわめき対策にはSparkplugsやGOIN' GREENなどのほうがよいのですが、店員さんと会話がしたい場合は適宜片耳を外すなどしなければなりません。
滞在先マンション:線路のそば(かつ踏切付近)のマンションに短期滞在しているのですが、睡眠時や休憩時はSparkplugsかGOIN' GREENを使用しています。さもなければ踏切の音や列車の走行音がやかましく気が休まりません。CAMO PLUGSは静かにはなるのでしょうが、耳の圧迫感がつらいのでリラックスタイムには使用したくありません。
外出先では、頻繁に片耳だけ外すことになるので、コードつきの製品のほうが使いやすいと思います。
耳栓と耳のケア
耳には雑菌が繁殖しやすいので、不衛生な状態で耳栓を使い続けると、外耳炎やその他の耳の病気になりかねません。私は外耳炎になりやすく、耳栓だけでなくカナル型イヤホンでもケアを怠るとすぐに耳がただれ始めます。使用後の耳栓は、もし再び使う場合は消毒用アルコールで拭き、耳掃除もして、衛生的な状態に保ちましょう。
MOLDEXの使い捨て耳栓は、理想は使い捨てですが、使い捨てにしなくとも消毒用アルコールでていねいに拭いて保管することで再使用はできなくもありません。ですが衛生状態には注意が必要ですし、品質も徐々に劣化していくそうです。
耳栓の使用は必要最低限に
耳栓を常用していると、かえって雑音への耐性が下がり、耳栓なしでは暮らせなくなります。耳栓を外した瞬間の音も轟音に感じ耐えられなくなります。騒音がしんどい体調のときに限って使用するほうが良いと思います。(体調不良での外出時、外出の帰り道で疲れているとき、睡眠時など)
耳栓をしない時間を作ることでも外耳などの炎症を防ぐことができます。
(参考)使い捨てではない耳栓
使い捨てではない、洗って再使用できる耳栓もあります。私は使用したことがありませんが、興味がありますのでついでに掲載しておきます。
MOLDEX 再使用可能耳栓:Glide(使い捨て)に似た形状です。コードの有無は選べます。
SUREFIRE イヤープロテクター:独特の形状に加えてキャップがついており、キャップを開けた状態だと会話を通し、キャップを閉めると会話が聞こえなくなるそうです。つけ外しの煩雑さが低そうですね。