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ヤギさん郵便No.24「何を信じるか」


かなり昔のことで、なぜそのトーク番組を見ていたのかは覚えていません。
その日私は家にいてその時間テレビをつけていたのだと思います。
有名な俳優がゲストでした。
トークの内容は、このような内容だったと記憶しています。

‘若くに親を亡くし、自分も親が亡くなった年齢までしか生きられないような気がしていた。
そのためずっと独身でいたが、親が亡くなった年齢を自分が過ぎたことで結婚して家庭を持った。’



私も親を亡くしていました。
私にも親と同じ年齢までしか生きられないのではないかという思いがあったので、テレビから流れてきた内容に驚きました。

私だけではなかった。

では、どこから出てきた思いなのか。

その答えはわからなかったけれど、親を亡くした子どもが思いやすい考えであることがわかっただけでも意味のあることでした。

でも、コワイのです。
私はテレビと違うかもしれない。

誰にも言えなかった。
そんなことあるわけない、気にしすぎ、と言われることはわかっていたから。
じゃあ、胸の奥から突き上げてくるこの思いはどこからきたのでしょうか。

数年前、事故に遭いました。
その時、私は親が亡くなった年齢でした。
運びこまれた病院で、生きていることにうれしさがこみ上げてきました。
『私もテレビと同じだった』


ずっと胸にかかっていた霧が晴れていきました。


こうして私も親が生きた年齢を超えました。



何を信じたらよいのか。
私が信じてきたこと。
あなたに伝えたいことがあります。

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