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ヤギさん郵便No.32「生まれと育ち」
二匹の猫を飼っています。
先住猫は拾得物として警察に届けられた捨て猫でした。
家にきた時は推定六ヶ月。
もう一匹の猫は、友達が保護した猫から生まれた猫でした。
外の生活を知りません。
先住猫の誕生日はわかりません。
どこでどうしていたのかもわかりません。
家ではキャットフードしかあげていませんが、魚やパンへの反応が強くて、用心深いけど人懐っこい。
台所の三角コーナーに捨てた魚の骨をかじっていたこともある。
そうやってここにくる前は生き抜いてきたのでしょうか。
もう一匹の猫は生まれた時から母猫と兄弟に囲まれて、寝床やご飯に困ったことはありません。
ご飯よりオモチャが大好き。先住猫が寝ていてもお構いなしに飛びかかっていく天真爛漫タイプ。
先住猫にご飯を食べられても知らん顔。お腹が空いたらいつだってもらえることを知っているようです。
二匹は生まれや育つ環境を選べたのでしょうか。そんな環境を望んだのでしょうか。
私は、二匹とも可愛いと思いますが、辛い思いをしたであろう先住猫に気持ちを向けることが多いです。
お腹を向けてダラーと寝ている姿を見ると、安心しきって眠れる環境をずっと作ってあげたいと思います。
先住猫は窓の外を見て
「あの時は寒かったニャ」
「草の匂いがなつかしいニャ」
「もっと走りまわりたいニャ」
なんて思っているのかな。
もう一匹の猫に、外の暮らしの武勇伝を自慢げに話したりしているのかな。
猫の気持ちはわからないけれど。
猫にとって何が幸せなのか、わからないけれど。
生まれた場所や環境で精いっぱい生きているように思います。