ヤギさん郵便No.46「山に登る女性の話」
海外の3000Mを超える山に登っている女性と会ったことがあります。
小柄なその女性は、海外に行く資金のために夜勤をしていて、仕事の空き時間で廊下でスクワット書棚で懸垂などの筋トレを欠かさず、企業を回ってスポンサーを募り、お金が集まれば海外へ乗りこみ現地ガイドを見つけ山に挑んでいた。
どこからそのパワーが湧いてくるのか知りたくて、なぜ山に挑戦するのか聞いてみました。
女性は、若くして亡くなった妹がいて妹のできなかったことをという話をしてくださいました。
私はその話をじっと聞いていました。
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先日、夫の遠縁のご葬儀の連絡がありました。
夫が亡くなってもう十年以上も経っています。連絡がなくても不思議ではありません。参列しなくても誰も気がつかないでしょうし非難されることもないでしょう。
でも私は参列しました。
ダレ?
○○さんところの‥
あー!
読経に紛れて聞こえてきました。
帰宅して、数珠を片付けていた時
(行ってよかった)
と思いました。
なぜか私が思ったのに
それは私の思いではなかった。
私に連絡がきて
私が行こうと決めて
私が行って
私が思ったのに
私じゃなかった!
私が行ったことで、そこにいた人達は、私を見ていたけれど私を通して夫を見ていた。夫を思い出していた。
(行ってよかった)
それは紛れもなく夫の思いだった。
そうわかった時
私は海外の山に登る女性の話を思い出しました。
女性の話を自分の経験の中で本当に理解することができたのです。
私の人生は私のものだけど私だけのものではない。
見えないけれど繋がっているのですね。
ヤギさん郵便
ゆみさんとのエッセイのような交換日記です。
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