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雑記 833 元旦の地震

初日の出は、午前7時少し過ぎたと言うことだったけれど、後少しで山の向こうから太陽が出る、と言うところで、黒い雲が流れてきて、太陽が隠れた。
しばらく待っていたが、今日は、無理、と言うことで、お日様を拝むことを諦めた。

昨夜、コンサートがあって、その時、こんな雪のない大晦日はかつてなかった、とピアニストが言っていたが、早朝起きたら、辺りは一面の銀世界になっていて、深夜に降ったのだそうだ。

一年の初めの日、心穏やかに過ごしたいと思うのだが、今年はそうもいかない。

東京に帰るために小海線に乗り、小淵沢に着いてホームを変えた辺りで、皆の持っているスマホから、緊急事態を知らせる音が鳴った。
しかも何度も。

能登で地震、の速報。

次男が、奥さんの実家のある中能登町に正月行っているので、気になって、

地震、大丈夫?

とLINEすると、

やばい

と。

海岸沿いにいるのだけれど、道路が崩落して、動きが取れない、と。

道路脇の林から、鳥が一斉に飛び立ち、
わぁ、すごい!
と感動した直後、大きな揺れが来た、と言う。
鳥達は感じていたのだ。

ニュースでは、
高さ5メートルの津波が予測される、海岸線からは遠く離れるように、
と言っている。

津波に襲われたら命はない。

車や荷物は一旦諦めて、歩けるうちに高台に逃れて、

と言い送ったところで、音信不通になった。

明日こちらに帰る予定だった。
でも、この地震、普通ではない。

状況が分からず、連絡が取れないこと、は、本当に不安だ。

ニュースで報道される地震の大きさ、立て続けに起き続ける新たな地震。
どうしているだろう? 無事津波からは逃れられただろうか?

かなり経って、

家に辿り着いた、

と言う連絡が来た。

私の方も、中央本線は止まっていて、ホームは冷たい北風が吹き通って、ホームの中にある、風よけの小屋に入って、様子をニュースで知るのだが、進展がない。

そのうち、私のスマホの電池が、赤🟥になり、いつ電池切れになるか分からなくなってきた。

連絡が取れなくなる、
と言うことの不安。
携帯を持つ生活に慣れてしまって、そうでない状況がたいそう拠り所がなく不安に感じられる。

家には辿り着いたが、柱は曲がり、家具は倒れ、家の中はぐちゃぐちゃだそうだ。
大きい余震が続くので、更に家は崩れるかもしれないので、外にいる、今日は難民とも。

夜は、学校が避難所になっていてそこに来ているそうだけれど、道路も分断され、高速も東京方面は通行止め。

帰れない。
仕事はどうする?
誰が後片付けをする?

災害は、人間の都合は考えてくれない。

明日はどうなる。
辛うじて、私も帰宅して、スマホを充電。
ニュースを見ても、何も変わらない。
復旧に向け動く、と言っても、個々人の家の中のことは、個々人がやるしかなく、気を取り直して、片付けるしかない。他人はやってくれない。片付けるしかない。

元旦の地震、無事でいられただけ幸いと思わなくてはいけないのだろう。
小さくはない地震が続いている。

地震の地域の被害が出来るだけ小さく、人々の命が守られますように。

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