就活のコツは,就活を我慢すること
理系における就活を円滑に進める方法の1つが,「就活を我慢する」だと個人的に考えています.
就活の時期になると,周囲の学生の就活状況が気になったり,やけに皆が優秀に見えて自分だけが遅れているような気分になって焦るかもしれないです.そのような場合,いてもたってもいられず何かしたい,何かしなければと,インターン,セミナや説明会に参加したり,必要以上に多くの会社にエントリしてしまいがちです.
一度深呼吸してください.就活を円滑に進める方法の1つが,「就活を我慢する」だと提案します.言い換えれば,選択と集中 です.
特に昨今の社会の複雑多様化,仕事の多様化で,1つの学部学科の学生が選択しえる企業の幅が広がりつつあります.そうなると簡単に言えば目移りしやすいはずです.
特に多用な就職先を選べる有利な立場にいる売り手市場では,悪く言い換えれば,就活できてしまう選択肢が多く,目移りしてしまい,結果として受ける企業数が増えてしまいます.
もちろん,それでも問題ない人はいますが,場合によっては,アレもコレもと手を出すことは大きなデメリットになる場合があると考えています.必要以上のセミナ,インターンや説明会参加,エントリや面接を行うと,就活に忙殺されることにより4年生や修士での学生自身の成長が妨げられて,就活終盤で差が出てしまうということです.
就活が忙しく4年生~M1という,研究活動を通して,1~3年生で学んだ様々な座学を集約しつつ,論理的思考や課題解決能力を成長させる貴重な時間が削られ,その成長が阻害がされます.4年生やM1というのは,学んだ学問を統合して発展させる成長の著しい時期です.ここで驚くべきほどに能力を伸ばす学生が多いです.その大切な時期を日本の新卒就活という特殊な行事に忙殺されると,就活を我慢しつつ研究活動と両立して成長しつづけた学生に対して,2次面接や最終面接当たりの時期に,話す内容の厚み,説明の仕方などのスキルに差がついてしまいます.
最初の面接やグループワーク程度ではごまかせても,最終選考では業界を絞って(つまり就活を我慢して)研究と就活を並列してきた候補者に,その成長しただけの差で圧倒的に負けてしまう可能性があります.結局沢山うけて沢山選考は進んでも,内定が中々こない人になってしまい,その不安からさらに就活(インターンとか説明会なども含む)の数を増やして,さらに自分の勉学の時間を削って,成長の機会を減らして,負のスパイラルとなります.
またあれもこれもと必要以上に過剰な就活をして,沢山の企業を受けると単純に疲れてしまいます.面接やエントリーシートで,ここぞというときに,モチベ,勢いが弱く,そういう雰囲気感は面接官にも伝わってしまい,落ちてしまう可能性もあります.また,疲れた状態では様々な判断能力(受け答えの能力)も低下してしまいます.
これを避けるためには,就活と研究活動等の学業,健康維持などのバランスが重要です.つまり,選択肢が多い昨今の就職事情だからこそ,あれもこれもと手を出しすぎず,事前に準備して必要な就活を行う,つまり「就活を我慢する」ことが 就活のコツと考えるけです.
それぞれの分野,業界で事情は異なると思います.第一に指導教員や就職担当教員のアドバイスを受けることをオススメします.少しでも参考になれば幸いです.