ものには言い方がある話
表情や声色で言葉の意味が変わる
と、いうことを知らなかった以前のムスメは、話しかけると怒る人でした。
顔が怒ってますから、何を言っても文句をつけてくるチンピラのようで、はっきり言って話しかけたくない部類の人でした。
けれど、子供が欲しくて欲しくてやっと授かったムスメでしたから、諦めず頑張ることにしたのです。
そして、私が話し方や接し方を勉強し(感情抜きで、とにかくゆっくりめに話すなど)、対応を変えていくと、ムスメも少しづつ変わっていったのでした。
でもこれ、いつも出来るかっていうと、仕事じゃない限り無理です。
だって、話しかける度に『悪気はない』のは分かってはいるけど、明らかにケンカを売ってくるわけですから、ついつい反射的にイラッとしてしまうのです。
なので、心に余裕がないとできない。と、いう理由で、こんなに時間がかかってしまったとも言えるのです。
発達障害が判った時ムスメは小6で、その時、皆の思うような思春期だったかどうかは分かりませんが、世間では思春期とされる時期でした。
家での傍若無人をどんなに相談しても、外では問題がないから心配し過ぎとか、外で頑張ってるから家で甘えさせて的なことを言われていました。
メタ認知(自分を客観的に見るなどの認知機能)が低く、自分の言動を自覚させるのは想像以上に難しいものでした。
脳の偏りで本人は正しいと思い込んでいますから、そりゃそうです。
自我が芽生える思春期だというのに、ムスメは何から何まで親の私に手伝ってもらっていました。
ちょっとしたことで、すぐ不機嫌になり、八つ当たりし、偉そうにするのですから、なんとかしなければいけないと思っていました。
ムスメが気づき出した同じ頃、父親であるモトオはどんどん酷くなっていましたから、余計に彼と同じようにだけはさせまい、と必死だったと思います。