「喜び」<「悦び」で人生はもっと幸せになる? 言葉の意味から考える幸せになる工夫とは
「『よろこぶ』っていろんな漢字があるけど、微妙に意味合いが違うのか」
先日、「喜ぶ」という言葉の周辺に、意味合いの違う漢字が複数あることに気付きました。
この言葉の違いから、自分が日々の生活の中で感じるべき感情について考えてみます。
「よろこび」をどう書くか?
「よろこび」と読む漢字には、一般的に喜び、悦び、慶び、歓びなどいくつかありますが、微妙にニュアンスが違います
【喜び】
一般的に「よろこび」と言えばこの漢字ですね。語源は太鼓を打って歌い踊ることで神の機嫌を良くさせる、というルーツがあるそうです。誰かから何らかの物や行為を「与えられてよろこぶ」という意味合いがあり、外的な刺激に対する反応の感情を表していると言えます。「プレゼントをもらって喜んだ」という感じですね。つまり、「喜ぶ」には、前提として「何かを受け取る」という刺激があるということですね。
【悦び】
この漢字の語源は、神がかりして恍惚とすることです。「悦に入る」という言葉もありますが、「悦」は心の中におけるよろこびの感情。よって「悦び」は何か外的な刺激があることが前提ではなく、自分の中から湧き上がるよろこびを表現するときに使う言葉です。「ご満悦」は一人でよろこんでいる感情です。他人はどうあれ、自分の中で理由なく楽しい感覚ということですね。
【歓び】
この漢字の語源は古代中国の鳥占いが関係しているそうです。願いが叶った時の感情を表しています。つまり「歓び」は前提として「願望」その前にあること。それが叶ってはじめて「歓び」となります。
【慶び】
この漢字はめでたい時に見ることが多いです。「慶」は、お祝いの品を持って行くときの明朗な感情を表していると言われています。古代中国では鹿の角をお祝いの品にしたそうです。それを届けようと歩いている時の心境が「慶び」だそうです。つまりこの漢字を使うシーンはお祝い事など、めでたいシーンに限られます。
以上、いろんなよろこびがありますが、「喜び」は外的刺激に対する反応、「歓び」は願望が叶ったことに対する感情、「慶び」はお祝いに対する感情で、これら3つはその感情が生まれる前提条件があると言えます。
一方で「悦び」は一人で無条件に自分の中から湧き上がるよろこびです。この4つの中で一つ毛色の違う意味合いがあるように思います。
どう「よろこぶ」のがよいのか?
日々暮らしていると、悲しいこともあればよろこばしいこともあります。前述の4つの「よろこび」はそれぞれ違うシーンで感じる感情です。
その中でも、日常生活で感じたいよろこびは「悦び」ではないかと思います。この「悦」という漢字、漢字字典によると「心の結ぼれを分解して、取り除くこと」といった意味合いもあります。つまり自分の中にあるつっかえが無くなり、内面から湧き上がるよろこばしい感情を表現しているように思います。
「悦」という字の偏はりっしんべんで、意味は「心」です。外的な刺激や条件に関係なく、何かに取り組んでいる時に心の中から湧き上がるよろこび、ワクワクする楽しい感情が「悦び」だとすれば、そういう感情を日々感じることが、幸せな暮らしに近づくことなのかもしれません。
4つのよろこびの中で、唯一外的要因や前提条件に縛られず、自分でコントロールすることができるよろこびが「悦び」です。この感情を日々の生活でなるべく多く感じていきたいものです。
「悦び」を感じるためには
「悦び」は自分でコントロールできる感情だとしたら、どうすればこの感情を自分の中に宿すことができるのでしょうか。例えば、以下のことをすることで「悦び」の感情が芽生えると考えられます。
・自分の感性に素直になる
・自分軸で生きる
・人に感謝をする
・モノを大切に使う
・大切な仲間を持つ
・夢を持つ
・自分で目標を立てる
「悦び」は自分の中から湧き上がる感情ですので、その感情のよりどころは自分の感性です。その感性に従い、自分で判断する、自分で決めることがこの感情のベースにあると思います。
そして、誰から言われるでもなく、自分から人やモノに感謝し、愛を持つことでこの感情は生まれます。さらに、何かを達成した時にも自分の中に湧き起るものです。その夢や目標は誰かが決めたものではなく、自分で決めたものでなければ自分の中から湧き上がる「悦び」は得られません。
まとめ
人生を豊かに生きる上で喜怒哀楽をはっきり表現していくことは大切です。その中でも「喜」のよろこびは日々を明るくする要素。ただ、よろこびは何か外からの働きかけによって「もたらされるもの」と考えていると、それが回ってこないと喜べません。「喜び」は自分ではアンコントーラブルな感情とも言えます。
一方で「悦び」は自分の中から湧き起る感情であり、自分でコントロールできます。誰が何と言おうと譲れない好きなことや趣味などを持つことも大切です。
私にとって、このnoteを毎日続けていることも「悦び」につながっていると思います。誰かに言われたからやっているわけではなく、自分で決めて、自分でコツコツと続けています。だからこそ、書き上げたものに対して「悦び」があります。連続投稿に対しても「悦び」があります。そしてさらに、スキやフォロー、サポート等があるたびに「喜び」もあります。noteは確実に自分の人生に彩を添えてくれていると思います。
自分にとっての「悦び」とは何でしょうか。
今一度考えてみてはいかがでしょうか。それは自分がコントロールできるよろこびです。それが増えるかどうかは自分次第。「悦び」溢れる毎日は、自分の人生のステアリングをしっかりと自分で握っている毎日とも言えます。
積極的に自分で「悦び」を増やしていける毎日をおくれたらいいですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。