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なぜストレスに気づかない? 現状の自分に気づく工夫 (インターベンション・サイコロのすすめ)

「なるほど、自分の状態を『視覚』でチェックすると不思議と気持ちが落ち着くなぁ」

仕事に家事にプライベートに、日々生活をしているといろんなストレスにさらされます。そして、「今、あなたのストレスは何点?」と聞かれるとどう答えますか?

「10点満点!」という人もいれば「5点」、中には「1点…」と自己評価する人もいるかもしれません。そして、「今日の朝はどうでしたか?」と聞かれるといかがですか?また別の点数をつける方もいるのではないでしょうか?

つまり、同じ1日でもストレスレベルは変化しているということ。でも、普段自分がどれだけストレスを感じているかはあまり意識しませんよね。

今回は、どうすれば自分のストレスに気づき、それを手放すことができるのかの工夫について考えます。

ストレスはタイムリーに変化する

先日、産業心理カウンセラーの方と会話する機会がありました。その時に学んだのは個人のストレスも1日の中で上がったり、下がったり目まぐるしく変わるということ。

朝気持ちよくスタートを切れる日もあれば、やっかいな会議がある朝は憂鬱なモードでスタートする日もあります。そして、すごいストレスが溜まっている時に友人とおしゃべりしたり、ご褒美にスイーツを食べたりして、ストレスレベルがぐっと下がることもあります。

車のスピードメーターのように、我々のストレスゲージはいろんな情報や置かれている環境に影響を受けながら様変わりしているということです。

しかし、自分が「今」どんなストレス状態かを俯瞰して見ることはなかなかしません。これは実は精神衛生上あまりよろしくないですね。余計なストレスは無いに越したことはないですが、ストレスを軽減するには、まずストレスに気づくところからです。

では、どうすれば今の自分のストレスを客観視して気付けるのでしょうか。

インターベンション・ブレスレット

ストレスに気づく手法として「インターベンション ブレスレット」という手法があります。

interventionは「間に入る」「仲裁」といった意味の言葉です。ストレスの仲裁をしてくれる存在としてブレスレットを活用するというニュアンスですね。

日々生活していてイラッとすることってありますよね。もしくは漠然とした不安感が押し寄せてきたりもします。ほとんどの人はこうしたストレスを自分で認識していません。

ストレスに気づくのに最適なのが、このインターベンション ブレスレットというテクニック。やり方はとても簡単です。ブレスレットを左右の腕に付け替える。ただそれだけです。

<インターベンション ブレスレットのやり方>
 ①嫌なことが起こる、もしくは不安を感じる
 ②ストレスを感じたと認識する

 ③ブレスレットを左右につけかえる
 ④ストレスを感じる度に、①ー③を繰り返す

「ブレスレットを付け替える」ただそれだけです。「おいおい、ホンマに効果あるんかいな?」とツッコミを入れたくなりますが、これでちゃんと効果があります。アメリカでの実験結果ではストレス低減、自尊心向上に効果があったという結果もあるとのこと。

これは何をしているかというと、一言でいうと「ストレスの見える化」ですよね。特に「自分はダメだな…」と自信をなくしている時に効果があります。自責の念にかられたときにブレスレットを付け替えるだけで「ああ、今自分はストレスを感じているな」と自己認識できます。

そして、その気持ちに気づくだけで、ネガティブな感情は不思議と軽減してきます。

注意しなければならないのはネガティブな気持ちを「消そう」としてはいけないということ。人間の脳は、思考を打ち消そうとすればするほど、その考えが強化されていくという特性を持っています。だから、無理に消そうとせずに、「ただ気づく」それだけで良いのです

自分なりの「サイン」をつくる

このテクニックは「インターベンション ブレスレット」という名前ですが、必ずしもブレスレットにこだわる必要はありません。例えばこんな代替案があります。

1.腕時計
ブレスレットってなかなかつけないかもしれませんね。ということで、代替案1つ目は腕時計。男性もつけている人が多いのでブレスレットよりおすすめです。ただ、腕時計を付け替えるのはやや面倒かもしれませんね。

2.指輪
ブレスレットも腕時計もつけていない人に次の選択肢は「指輪」です。これもつけていない人もいるかもしれませんが、女性は手軽にできる人も多いのではないでしょうか。付け替えもしやすく、デザインを選べば違和感も少ないです。目立たないので、自分だけのサインとして適していますね。

3.ゴムバンド
手軽につけかえるならブレスレットに似たようなものでもゴムバンドも良いですね。自分だけがわかれば良いので、輪ゴムでもOKです。さっと付け替えられるメリットもありますね。

サイコロの活用

私が取り入れているのは実は「サイコロ」です。インターベンション サイコロ。これ、とてもオススメです。

ブレスレットや腕時計など先にご紹介したもの達との違いは「数値」があること。左右の付替えは「ある」⇔「なし」の見える化ですが、サイコロは1~6の「レベル」が見える化します。

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私の場合、毎朝ランニングしてから仕事に向かうため、リフレッシュした状態で仕事をスタートするので、たいてい「1」の赤い○を上にしてデスクの上に置いた状態からスタートです。

そこから、業務上でトラブルが発生したり、企画がうまく考えられなかったり、何らかのストレスや不安を感じた時に、そのレベルに合わせて天面の数字を変えます。

サイコロ活用の利点はいくつかあります。

①コロコロすぐに変えられる
②レベルが分かる
③ゲーム感覚でストレスと対峙できる

実際に使ってみると①のメリットは大きいです。バンドや腕時計の付替えよりはるかに簡単です。

そして、②のレベルが分かることも優れています。6段階で見える化するので、より自分のストレスのメーターを自覚しやすいです。微妙なニュアンスも自覚できるようになります。

最後の③は実は個人的に一番メリットを感じていることです。よく「ゲーミフィケーション」という言葉を見聞きします。ゲーム要素を取り入れると事がうまく運んだり、楽しみながら難しい課題に取り組めるという手法です。インターベンション サイコロはまさにそんな感じです。まず、見た目がサイコロなので、まさにゲームのツールですよね。

「今のストレスは2程度かなぁ?」とか数字を考えるとストレスを自分と切り離して自覚できますし、「6」にしたときは「おおおぉ、ストレス感じてるゥ!」と逆にニヤニヤして来たりします。ストレスを感じていることを面白がれるんですよね。本当にゲーム感覚でストレスと対峙できます。

ブレスレットや腕時計のように身につけるものではないので、デスクなど場所が固定されているシーンなどに限定されるかもしれませんが、場所も取りませんし、手軽に取り入れられるのではないかと思います。超オススメです。

インターベンション ブレスレットの注意点

実際にインターベンション ブレスレットを生活に取り入れるときは一つ注意があります。それはこの手法を取り入れていることを人に言わないこと。

この手法は「ストレスの見える化」ですので、見える人にはそのサインがわかってしまいます。ブレスレットを付け替える=不快になったサインです。このサインが人に伝わってしまうと、たとえ家族や気の知れた友人にすら、余計なストレスを感じさせかねません。

わざわざ相手に見せる必要はありません。あくまで自分が自覚するためのものですので他言はしない方が良いですね。

まとめ

ストレスは誰もが日々感じているものです。適度なストレスはチャレンジへのアクションにつながるなど、利点もあるので必ずしもストレスのすべてが悪者というわけではありません。

ただ、過剰なストレスは心身に悪影響を及ぼしますし、本当の危険はその状態に気づいていないことです。知らず知らず、メンタルが崩壊、なんてこともありえます。

対処するにはまず「ストレスに気づく」ことから。そのテクニックとして、今回紹介したインターベンション ブレスレットは簡単でとても有効です。

特に私がアレンジしてやっているインターベンション サイコロはめちゃ有効です。これを使い始めて、ストレスとの向き合い方がまるで変わりました。一日の中で、いかに自分のストレスに浮き沈みがあるかも手にとるようにわかります。

そしてなにより、仕事を終えるときの自分のストレスを自覚しておくことはとても大切です。なぜなら、仕事の後でそのストレスをケアするように行動が取れるからです。

ちょっとお気に入りのお酒を飲む、いつもより長めに風呂に入る、欲しかったキャンプグッズをAmazonでポチるなど、自分のストレスを軽減するアクションを取ることで、ストレスコントロールでき、寝る頃にはリセットできます。

今日のストレスを明日に持ち越さないためにも、インターベンション ブレスレットという手法をご活用してみてはいかがでしょうか。

ストレスを感じたら、自分に向けてサインを送る。

自分のストレスに気づき、手放す。仕組みをうまくつかってストレスケアしていきましょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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やわらかメガネりょう
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