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【妊夫日記1202】タイムスリップは瞬きと共に

あんまりにも急に寒くなったものだから、底冷えする我が家の床に耐えられなくなって、リサイクルショップでこたつを買った。カリモクの「高級」木製こたつ。税込4400円。長方形の大きなこたつで、ちょうど良いサイズの毛布が無かったので、正方形のものを何枚か三重くらいにして、ずらしながらかけている。お陰でとても保温性が良くなって温かい。こたつにすっぽり収まって温まっていれば、風呂に浸かるように免疫力上がったりしないかしら。
こたつを買いに行った時に店内をブラブラしていると、ジャンクコーナーに1960年代のハーフ判カメラが大量に置いてあった。シャッターも切れるものが多かったので、オリンパスPEN EEの初代と、フジカハーフを買った。一つ330円。写ったらラッキーくらいの気持ちで、もしだめでもデッサンの題材として良さそうな面構えである。
そういえば、先日けっけか僕が使ってるようなカメラが欲しいというので、以前使っていたRICOHのGX200をあげた。それを見ていたペイペイも、自分もカメラが欲しいと言っていたのを思いだし、フジカをあげたら、えらく気に入った様子。フィルムを居れる前から撮るね撮るねとシャッターを切っていた。僕自身のカメラ原体験も幼少期に重たいコンパクトカメラを与えられたことだった。それ自体はどうも壊れていたようだけど。
日曜日も晴れていたので、みんなでカメラを持って散歩に出て、小籠包と炒飯、スーラータンメンを食べた。帰ってきてこたつに潜り込み、クレヨンしんちゃんの映画を二本観た。二本目に観た戦国大合戦は、当時の合戦の様子をリアルに描いていてとても良かったし、戦国時代へのタイムスリップに特に理由や合理的な説明などを与えずに、瞬きしたらタイムスリップしてたとゆう潔さも良かった。
腹の子は、温まるとボコボコ言っているらしい。腹部の膨らみはもう明らかで、カミさんは朝方に足が釣りそうになって、「あぁ、この季節がきたか!」と思ったとゆう。(妊娠中期くらいから、足が釣りがちになる)妊娠中のマイナートラブルとか、新生児の時の苦労って、過ぎると意外と薄まる。もしくは、僕らはそれらが薄まるから、子どもが増えていくのかしらね。
鮮明に記録出来ることがすべてではない。フィルムの写真を撮ることがなくなって、でも改めて今回の機会にフィルムのカメラを触ると、不自由さの中でどれだけ出来るか、不鮮明な中で何を撮り遺すか、というのが僕の「写真」だったのかもしれない。

時に洗われた後、そこにあるものだけが事実になっていた。姿も感触もなくなったものは、血肉になっていた。

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