歴史や、伝統行事を大切に伝えるまち『大高』の魅力
草薙剱(くさなぎのつるぎ)伝説の氷上姉子神社、徳川家康が休息した大高城3軒の酒蔵、昔ながらの路地が残るまち『大高』
昨年開催された、やっとかめ文化祭ストリート歌舞伎『ミヤズヒメとヤマトタケル』で気になっていた場所『大高』。本日のガイド、大高歴史の会 深谷さんに魅力を教えていただきました。
最初に訪れたのは、戦国時代に村民が参拝した神社『八幡社』。
地元の方が寄付を募って、建て直されたそうです。近くには、学区の資料を保管する建物もありました。歴史を大切にされていることが、よくわかります。ここで、深谷さんから、昔のまちの写真紹介。『銀座通り』と呼ばれて商店が並び栄えていたそうです。今は住宅街となっています。
まっすぐ進むと、川沿いに「清酒 神の井」の文字が見えてきました。酒蔵さんの前にある川は、昔は物流の拠点。近くにある『辻の秋葉社』が、江戸時代 中心地だったそうです。
さらにまっすぐ進み急な坂道を歩くと、国の史蹟『大高城跡』。今は濠の跡だけが残る、自然豊かな場所です。徳川家康が桶狭間の前に兵糧を入れたことで有名な『大高城』。見晴らしの良い二の丸跡からは、当時の家康公の気持ちを想いながら、敵陣の鷲津砦跡、丸根砦跡を眺めることができました。ガイドさんから、「最近の大河ドラマで、大高城が登場して嬉しかった」。多くの方に知ってほしいという、想いが伝わりました。
『氷上姉御神社』は、地元の方から、お氷上さんと親しまれる神社。日本武尊(やまとたけるのみこと)のお妃・宮簀媛命(みやすひめのみこと)がお祀りされています。三種の神器の一つ「草薙剣(くさなぎのつるぎ)」が祀ってあった場所であり、熱田の地に移したことが、熱田神宮の始まり。
頭人祭では、鷹狩りを行った獲物を神前に献進したことから、今は鷹の絵馬を献供されています。写真撮影はできませんでしたが、毎年献供された歴代の絵馬が飾られていました。
大高祭では、ええ猩々(しょうじょう)が登場。大高の宝として、年1回だけ千数百万円する衣装で登場することに驚きました。
最後は、酒蔵見学です。
名古屋市内に5つある酒蔵の中、大高には3つの酒蔵がある酒どころ。今回は、明治20年創業の山盛酒造さんを見学させていただきました。お米の精米、種類によってもことなるお酒。昔は、大量生産、今では多品種少量生産で差別化をおこなっているとのこと。井戸は、いくつかあり、水質によって、洗い、仕込み、水を探すことに苦労したことを、社長さんから伺うことができました。試飲では、キリッと冷えたしぼりたてを美味しくいただきました。特別に4種類のお酒も用意していただき、多くの方が購入されました。
大高駅までの帰り道、何かを干すことに利用するためお庭を大きくされた立派な家ばかり。参加者の皆さんも、驚かれました。戦国時代に敵からの侵入に備えた三叉ロ路、カギ型の路地は、今でも残っていました。神の井酒造さんの酒樽の杉板を使った塀には、リサイクルの大切さを実感しました。
駅近くのガイドさんのご自宅の前には、10月11日に植えたばかりの大高菜。「あいちの伝統野菜」地産地消として、広められています。スタート時に配布されていた大高菜の種、今植えるとお正月のお雑煮にぴったりとのこと。育ててみたいと思いました。
毎年2月第4日曜日には、2つの蔵の蔵開き。無料でお酒が飲めます。
また、10月第1日曜日は、大高の宝物「ええ猩々」が登場する大高祭。
歴史や、伝統行事を大切に伝えるまち「大高」。
また、祭りの時期に伺いたいと思いました。
<レポート:わかお、カメラ:たまおき>
■今回参加したまち歩きなごや
■まち歩きなごや
■やっとかめ文化祭
【やっとかめ文化祭2020】
2020/10/24(土)〜2020/11/15(日)
参加方法はプログラムによって異なります。
詳しくはやっとかめ文化祭公式ウェブサイトよりご覧ください。