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10月19日(土)名古屋まつり連携企画 芸どころ名古屋の宝「山車からくり」~祭りとものづくりの原点~

10月19日(土)名古屋まつり連携企画 芸どころ名古屋の宝「山車からくり」~祭りとものづくりの原点~ へ参加してきました。
名古屋大学名誉教授 末松良一様、尾陽木偶師 九代玉屋庄兵衛様を講師としてお迎えし、からくり人形の歴史、愛知県に山車からくり祭りが多くある背景を知り、科学、技術、技能につながっているからくり人形の実演で魅力を体験しました。


 会場は、丸の内にある東照ビル1階の会議室でした。名古屋まつりで山車祭が始まった名古屋東照宮の向かいにあります。講義の前半は、スライドと映像を使った末松教授のお話でした。名古屋大学機械学科教授として多くの学生にご指導され、30年のおつきあいがある九代玉屋庄兵衛様と、海外13か国23都市をまわってからくりの魅力を一緒に伝えてきた教授のお話はわかりやすく、最初の【からくりの語源】の内容からひきこまれました。
昭和8年9年に開催された、名古屋まつり東照宮祭の様子を記録した貴重な映像は、当時の名古屋まつりのにぎわい、山車からくりの動きもよくわかりました。




この映像は、東照宮近くにある老舗企業の会長が所有する当時の映像を承諾得て公開されているそうです。末松教授のサイト「からくりフロンティア」で見返したいと思いました。
 九代玉屋庄兵衛様による実演 解説では、よく見える位置に移動してもよいということで、参加者のほとんどが前列まで移動して、しゃがみこんで注目しました。


茶運び人形では、末松教授のご提案で、お客さん役を参加者の小学生お二人が担当。
主人役の九代目が 茶運び人形に茶碗を置くと動き出し、お客さん役へお茶を届ける。茶碗をとると人形が止まり、茶碗を置くと九代目の元へ戻っていきました。見事な制御に感動しました。茶碗をとり、お茶を飲むしぐさをするお子さんの姿もかわいかった。
弓挽き童子では、自動制御で弓を弾き1mぐらい離れた的に矢が飛びます。飛んだ瞬間、歓声が沸きました。当たった時と、外れた時では、表情が違ってみえます。下を向くと悲しく見える、上を向くと喜びの笑顔となる。狙う顔が一番いい顔になる。これは、見る角度で表情が変わる能面つくりの修行を3年行い、技を取り入れているとのことでした。人形つくりのこだわりを知ることができました。



現在、愛知県では、山車からくり祭が多く開催されていて、からくり山車約150輛、からくり人形が約400体あるそうです。科学・技術・技能に影響を与えて、産業につながり、この地域がからくり街道、ノーベル街道と呼ばれている。末松教授の「尾張名古屋はからくりでもつ」のお言葉が強く伝わりました。
九代目と末松教授の息の合った楽しい講義は、あっという間の1時間半でした。


終了後も、多くの参加者が残り、お二人に質問されました。小学生のお二人が、からくり人形を操作したり、教授のお話をじっと聞いている姿が印象に残りました。
芸どころ名古屋の宝「山車からくり」を知り、祭りとものづくりが次世代に継承されていくことを願い、名古屋まつりでの山車を見ることが楽しみになる講座でした。

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レポート:waka  写真:hisada

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■旅するなごや学

■やっとかめ文化祭

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