コンビニに鈍器が売っている
コンビニに鈍器が売っている
時間だけが生きている 32度の日曜日
氾濫した部屋の中で 午後 蘇生する
三半規管が鈍っていく 半分だけ予想通り
八日目の蝉が泣いて ぼくは思う
苦し紛れに逃げ込んだ コンビニの冷房が
奴らの愛想笑いみたいで ヒヤッとした
今 想像の怪物がぼくらを丸ごと食って
黒い血が溢れ出して
それを詰め込んだ ボトルの口を固く握って
黒い血が弾け出して 夏になる
炭酸だけを求めている 大通りに影はないぜ
世界は少し滲み出して 襲来を予見する
反乱軍達が踊っている 半分だけ予想通り
海になった 街の中で 君が泳いでいた
白く光って 魚になって
ほら 本当の怪物が今にもぼくらを食って
黒い血が溢れ出して
それを飲み込んだ ぼくらは右手を振りかぶって
あいつを殴ってぼくも笑う
今 想像の怪物が丸ごとぼくらを食って
黒い血が溢れ出して
それを詰め込んだ ボトルの口を開けたら
黒い血が吹き出して 君が笑う