#5鎌倉ぐらし-我が家の小さな客人たち-
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ウェブマガジン「鎌倉めぐり荘の暮らし」
リーダーきむにぃ、ヒーラーさゆりさん、料理人ほっしゃん、私やつぽんの4人のシェアハウスメンバーの暮らしを、ゆるゆる綴ります
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めぐり荘は、お客さんの多い家だ。
人間のお客さんも多いけど、人間以外のお客さんも多い。
例えば先日のこと。自分の部屋に入ったら、壁にヤモリの赤ちゃんがいた。
透き通るような淡い色の身体と、ちっちゃな手、きらきらしたビーズみたいな目。
爬虫類(生き物全般)大好きの私は思わず、
「かわいいー!!」
と大声で叫んでしまって、するとヤモリベビーはびっくりしたのか、壁から私の布団の上にポトンと落っこちてしまった。ベビーはオロオロして、布団と壁の隙間に入り込むなどしていたので申し訳なくなって、そっと手に乗せて庭に逃がしてやった。驚かせてごめんよ。
例えば、ある朝のこと。歯磨きをしながらふと窓の外を見たら、すぐ近くの塀のうえで、ふさふさしっぽのリスが日向ぼっこしていた。
お隣に住む大家さんによると、庭に植えた作物はかなりの割合でリスたちがとっていくらしい。じゃがいもとかトマトなどは目ざとく見つけて持ってゆかれ、何もなくなった冬の時期には、庭にあるゆずの木から実をとっていくのだとか。あんなにすっぱい実、本当に食べるんだろうか。まさかゆず湯をするわけでもあるまいし。
▼これは母校のねこ
例えば、ある夜のこと。おふろに入ったら先客がいた。
ショウジョウバッタが浴室の壁に立ち、誇らしげにひげを伸ばしていたのだ。けれど、シャワーを浴びているときにバッタの視線を受けるのもなんだか気まずいし(自意識過剰)、落ちたら最後流されるという状況で壁に足を踏ん張り続けてもらうのも気の毒なので、素っ裸のまんまバッタを指でひょいとつまんで、窓から逃がしてやった。
▼これは沖縄のバッタ。ひげながさん
もちろんやつらもいる。
Gだ。
さすがに彼らは見逃してやるわけにはいかず(何度か見て見ぬふりをしたときもあるけど)、普段はぼんやりしている私もゴキジェットを片手にたくましく戦う。他の虫は平気なのにGだけはいやなのはなぜなんだろうと考えたのだけど、おそらく、戦っているとき意志をもって(いるように)人間に立ち向かってくるのが怖いからだろうな。
そういうわけで、客足の絶えない我が家なのである。
正確に言うと私たち人間のほうが、自然界におじゃましているお客さんなんだけどね。
動物も大好きなので、本当は犬飼いたい。この子は沖縄の屋我地島にいる友達、シロちゃん。