「 地域包括ケア病棟 」ってなんですか?
地域包括ケア病棟ってホームページにサラッと書いあるのですが、
これってどんな病棟なのかご存知ですか?
今更なんですけど、
地域包括ケア病棟ってなんですか?
団塊の世代が高齢者になっていく超高齢化社会では、医療と介護の需要の増加が見込まれています。
そのため、これまでの医療体制では、高齢者の対応が困難になることが予想されます。
国は現在、高齢者が、住み慣れた地域で、自分らしく、いつまでも生活し続けることができるように、住まい・医療・介護・予防・生活支援を、包括的に地域で提供する「地域包括ケアシステム」の構築を整備しています。
(地域の範囲は、おおむね30分以内にサービス提供できる日常生活圏域(中学校区域)が想定されています。)
谷津保健病院では、医療の面から地域包括ケアシステムを支えるために、「地域包括ケア病棟」を開設し、介護、施設と連携した医療サービスを提供しています。
地域包括ケア病棟の役割を教えて!
地域包括ケア病棟には、自宅を中心とした地域包括ケアシステムを支えるために、様々な役割が求められています。
地域包括ケア病棟には一体どんな役割があるのでしょうか?
一般病棟とは何が違うのでしょうか?
では、確認してみましょう。
①急性期治療を終えた患者さんの受け入れ(ポストアキュート)
一般病棟で急性期治療を終え、病状が安定したものの、自宅での生活はちょっと難しいような患者さんを、急性期病院、あるいは急性期病棟から受け入れて、引き続き治療やリハビリを行うという役割があります。
これを、ポストアキュートといいます。
②自宅や介護施設等からの緊急時受け入れ(サブアキュート)
自宅や介護施設で療養していたんだけど、一時的に症状が悪化してしまい、一般病棟での治療が必要なほどではないけれど、自宅や介護施設では対応困難になってしまった患者さんを受け入れる機能、これがサブアキュートです。
③在宅・生活復帰支援機能
自宅や介護施設で元の生活が送れるように、退院に向けたサポートを行う在宅・生活復帰支援機能も重要です。
一貫して言えるのは、地域包括ケア病棟の対象患者は、自宅や今まで療養していた施設に戻ることが前提の患者さんであるということです。
合言葉は「ときどき入院、ほぼ在宅!」
ここまでは患者さんの問題でしたが、
患者さんには変わりがなくても、患者さんの家族や、介護を担当している人の事情で、入院の対象になる場合もあります。
これが、レスパイト入院です。
レスパイト入院ってなんですか?
レスパイト入院とは、介護者の休息目的や、介護者の諸事情により、一時的に自宅での療養継続が困難となった場合の入院のことです。
地域包括ケア病棟について特徴をもう少し教えてもらえますか?
365日、毎日リハビリテーションが提供されます。
1人1人に合った個別プログラムを作成し、1対1の個別リハビリテーションが提供されます。
それに基づいた自主トレーニングでさらにリハビリ効果を高めます。
個別リハビリ: ストレッチ、筋カトレーニング、
歩行練習、家事動作練習等
自主トレーニング: フィットネス、自転車エルゴメーター、
巧緻動作練習等ご家族に対して介護指導や在宅でのリハビリテーション指導も実施します。必要に応じてご自宅まで伺い、手すり等の福祉用具や住環境のアドバイスもさせていただきます。
スタッフ構成
医師、看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、医療ソーシャルワーカー入院日数は保険診療上、最大60日までに制限されています。
地域包括ケア病棟で算定される入院料について教えてください
地域包括ケア病棟での入院で算定される入院料には、「地域包括ケア病棟入院料」、あるいは「地域包括ケア入院医療管理料」という名称で、全部で合計8種類あります。
谷津保健病院で算定される入院料は「地域包括ケア病棟入院料1」で、その中には、リハビリテーション・投薬料・注射料・簡単な処置料・検査料・画像診断料・入院基本料の費用の全てが含まれています。
地域包括ケア病棟と回復期リハビリテーション病棟の違いとは?
地域包括ケア病棟と似ているのが、回復期リハビリテーション病棟です。
地域包括ケア病棟と回復期リハビリテーション病棟はともに、在宅や施設への復帰のためのリハビリテーションが主な目的である点では同じです。
違いは、地域包括ケア病棟で受け入れ可能な疾病に制限はないのに対して、回復期リハビリテーション病棟に入院の対象となる疾病が限られているという点です。
脳血管疾患、脊椎損傷、頭部外傷などの疾病や、大腿骨、骨盤、脊椎などの骨折、股関節や膝関節の置換手術後の患者さんが、回復期リハビリテーション病棟への入院対象となります。
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