海外フリーランス詐欺にあった
はじめまして。
東京は笹塚でレンタルスタジオの雇われ店長をしているものです。
普段は自店舗でアルバイトを解雇することになってしまったことから、その懺悔やら今後の展望やらをつらつらと書き綴っている人間なのですが、フリーランスの声優としても活動しておりますので今回はそちらの話となります。
まずはこちらの記事をご参照いただきたい。
ナレーター・MCをされている石井しおり様のnote記事です。
ふとXのタイムラインに流れてきて拝見したのですが、
あ、これ今、完全に渦中におるわ。
と思ってこの記事を執筆している次第です。
詳しい経緯に関してましては上記の石井さんの記事でとても分かりやすく、詳細に記載されておりますので概要はそちらでどうぞ。
ここでは僕に起こったケース、そして感情の動きなどを見て、そして笑っていただけたら幸いです。財布は泣いてます。
時代は外貨やろ
現在日本ではフリーランスの声優活動というのは決して芳しくありません。
そもそもプロダクションや声優がいすぎて、プロの仕事でも人材が有り余っている状況なので、プロダクションに所属していないものや、アマチュアの方々も含めるととても生活なんてしていけません。
やりがいだけを求めて無料で引き受けちゃう方もいらっしゃるくらいですので、クラウド系のサービスで仕事を探すと法外な値段で仕事を発注している案件ばかりです。
特に僕みたいに他に仕事があって宅録のみに限定していたりすると尚更ですね。今日も一本契約後にすっぽかされました。貰うはずだった8千円くださいよ。
なんて事情がありますので、もう国内は絶望的だなとここ数年は感じていました。
(もちろん立ち回り次第ではなんとかなります。何とかしてらっしゃる方ももちろんいますので)
そこで考えました。
時代は外貨やな……と。
極端な円安が続いていますので、ドル稼いだら実働より儲かるじゃん?と意気揚々と海外のクラウドソーシングに登録して受注を待つ日々……。
まあ、そんな簡単にいくわけもなく、日本語のボイスオーバーだって言ってるのに英語でお願いネって言われたり、今日貰ったメッセージなんかは映像出演してネ!って書いてあって、明らかにきちんとサービスの内容を読んでいない人たちからメッセージが飛んできたりするわけですが、それはまた別の機会に。
そんな中であるメッセージが。(雑に日本語意訳してます)
……。
当時1ドル=160円くらいでしたので、
1ページ=6,400円。
100ページ=640,000円。
うっそだあ。
日本のオーディオブックのギャラ相場知ってます?
いや言いませんけど、僕が知っている限りではこれは破格のオファーでした。
「いや、じゃあもう完全に詐欺やん」
と思う方もいらっしゃるでしょうが、僕はこの時点ではまだ半信半疑くらいでした。
なぜなら海外のボイスオーバー相場って日本のそれよりずっと高いんです。(日本が低すぎるだけかもしれませんが)
なのでワンチャンあるか…?という額だと思ってました。
実際案件によってはワンチャンあります。多分。
とりあえず話だけでも聞いてみようと思って、コンタクトを取ってみると「ここじゃあなんだからTelegramで話そうゼ☆」って言われました。Telegramってアレです、なんか海外の人が使ってるLINEみたいなやつで、使い方によっては匿名性があがる連絡アプリなんですね。
で、大体のフォーマットでは外部アプリで連絡を取ることを禁止しています。危ないしね。
ただ僕は無知でお金に目もくらんでいたので、ほいほいTelegramをインストールして話を聞きにいっちゃうわけです。
(ちょっと個人情報とか、センシティブな情報が入ってくるので若干課金要素いれさせてください。大金を貰えるはずだった僕を励ますつもりで購入してやってください…)
テスト音声を納品したら3000ドルやろう
テレグラムで話をすることになったのは「オリバー」、こいつがまた……ちょっといいやつなんですよ。
オリバーと最初に話したことは、
テスト音声として4日以内に30ページの台本を読んでほしい。
納品完了次第3,000ドルを支払います。
これは高額な仕事だから契約書を書いてもらうよ。
こんな感じでした。
ほいで全編英語の契約書(当たり前ですけど)が送られてきて、ここにヤバイ項目があるに違いない!!!と思い、スタジオ業でお世話になっている英語がわかる方にチェックしてもらえるようにお願いしました。
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