<登録販売者>咳止め乱用注意報
こんばんはyatoです。
仕事と体調とで更新ができませんでした。
主に過労と気温差が身体に触ったのかな。思っています。
色々爆弾も抱えていそうな身体なので、体調にはより一層気をつけようと思います。
先日の有料記事の件はもう少し先延ばしにします。
ちなみに記事は作成していってます!(調べ物がすごく多くてしんどいです。)
さて、本題に入る前に下のリンクのツイートを見ていただきたいです。
今日のタイトルに繋がっています。
https://twitter.com/ko_bump0406/status/1113047909354766338?s=21
さて、このツイート簡潔に言うと、駅のトイレに咳止め薬の空瓶がバカほど大量に捨てられていた。というに内容になります。
この件について、薬学にある程度の知見がある方であれば、この異様な光景を見ただけで血の気が引くと思いますが、これの何がヤバいかを成分的な所も含めて解説していきます。
1.そもそもなんでこうなってるのか?
はい、それでは解説していきます。
そもそもの話、なぜこういった状況が起きているかと言う点について、解説を入れていきます。
簡単にいうと含まれている成分のせいで大問題になっています。
その問題となる成分というのは大きく分けて
・ジヒドロコデインリン酸塩
・メチルエフェドリン塩酸塩
のこの二つです。
実は、この二つポイ捨てされた咳止めに入っている他の成分より、依存性が強い事で有名な成分という事で有名です。
細かい事を言うと、他にも当てはまる成分はいくつかありますが、今回はとりあえずこの二つだけ覚えて頂けたらな。と思います。
次に、この二つの成分の何が問題なのかを成分別で解説していきます。
・ジヒドロコデインリン酸塩
この成分は、咳止めや風邪薬によく入っている成分であり、最近まで小児用の風邪薬にまで入っていた、一般用医薬品においてとてもメジャーな成分の一つです。(小児用の咳止めや風邪薬において、この成分は、令和元年7月9日、厚生労働省発表の、「使用上の注意の改訂」通達によって、現在は小児用の咳止めや風邪薬には入っていません。)
一般用医薬品においては、せき中枢に作用し、咳を止めるまたは緩和する目的で配合されています。
このジヒドロコデイン、あるものと作用が似ている側面があります。
モルヒネです。
アヘンといったらとても分かりやすいのではないでしょうか?(厳密に言うと違うようですが。。長くなるのでここでは割愛します。)
小中学校とか高校の世界史とかに出てくるアヘン戦争の原因になったあのアヘンです。
モルヒネは、処方箋なしで個人的に手にすると麻薬扱いとなり、捕まります。
要するに、麻薬と同じ作用を示す成分が入っていると言う事です。
いやー、怖い。
・メチルエフィドリンリン酸塩
この成分もまた、咳止めや風邪薬常連の成分です。
先ほどのジヒドロコデインさんとの2強タッグと言っても過言ではない気もします。
さて、この成分の配合目的はというと、気管支を広げて咳を緩和しよう!という目的で配合されています。
このメチルエフェドリンもまた、先ほど同様にあるものと似ている側面があります。
覚せい剤です。
厳密にいうと違います。ですが、覚せい剤の原料となり得る成分それがメチルエフェドリンないし、エフェドリン類の成分です。
要約すると、覚せい剤ではないが、その成分を加工することによって覚せい剤が作れるということだけ分かって頂ければと思います。
ここで語弊があるとマズいので言っておくと、普通に用法用量通り飲んでいるだけでは依存症になることはまずないと思います。
ですが、用法用量を無視した飲み方や、長期的かつ継続して飲むことにより、依存症になっていきます。
大事なことなので、二度言います、
普通に飲んでる分には依存症になることはあまりないのでご安心ください。
2.何にそれは含まれる?
先ほどの2つの成分はちょこちょこ書いていますが、風邪薬全般と咳止めに主に入っています。
小児用や漢方系など一部例外はありますが、風邪薬にはほとんどの商品に入っていると考えてもらって相違ないかなと思っています。
主に、有名なものでいくと、大正製薬さんから出ている某風邪薬や、エスエス製薬さんの某咳止め薬は、商品名が上がって色々問題になる等乱用者が多いのが現実です。(主にエスエスさんの方は、有名すぎてもうため息しか出ません。)
3.私が実際に経験した現実にあった話
ここからは、僕が5年半勤めてきて実際にあったお話を2つします。
①
ある日、朝から夜のフルタイムのシフトに入っていたときの話ですが、当時勤めていた店舗では、暗黙の了解で、咳止め錠および、咳止めシロップは、一人1日一個までと決まっていました。
その日の開店からレジ打ちをしていた僕は、午前中に咳止めを購入されたお客様が夕方にもう一度同じものを買おうとしていたため、もちろん止めに入りました。
結果、お客様にものすごい剣幕でキレまわられ、最後には、ちゃんと商売しろよ!と言われました。
その際、僕は、もちろんいろんな説明をするようには努めたと思います。
それでも、お客様には理解してもらえませんでした。
というよりは、理解できるような状況ではなかった。というのが正しいと思います。
なんせ、そのお客様のその時の顔色はとても青白く、手はわずかに震えて、瞳孔も軽く開き気味だったんです。
まぁそれも折り込み済みですし、怒られた時は若干怖かったですが、僕は僕の登録販売者としての責務をある意味通したと思っています。
その数ヶ月後、そのお客様は別の問題を起こし、僕がいた店舗からは出入りになりました。
実は当時、僕はそのお客様の薬の購入から退店全てに目を向けて観察していました。
正直、中毒者なのも知ってました。
何度か、咳が治りきらないなら、店舗の近くに、咳外来の病院もあったので受診するよう勧めたこともあります。
けれど、そのお客様は今も咳止め中毒のままです。
なんでそう言えるのか?と言う根拠ですが、その直後に店舗異動があり、1年半ほどそのお客様は見ることはなかったのですが、その後また別店舗に異動した際、咳止めを毎日のように買いに来ていたのに遭遇したからです。
今は担当している県自体違うので、分かりませんが。
②
これは1年ほど前、僕のお付き合いしている彼女の友達に咳止め中毒者がいました。
ストレスになることがあったら、その都度咳止めをOD(用法用量を大きく外して薬を服用すること)していたそうです。
飲んだその時は確かに気分は良くなるそうですが、薬が抜けた時はものすごい倦怠感と、イライラが襲ってきて苦しい。と話を聞いたことがあります。
もちろん、登録販売者として相談に乗りましたし、アドバイスもできる限りはしました。
結果としては、その子は一応咳止め中毒からは一旦抜け出したそうです。
人から聞いた話なので、本当に抜け出せたのかは僕は分かりません。
ぜひ抜け出してくれていると信じたいものですが。。。
この他にも、咳止めの中毒者らしき人物には結構出会ってきてますが、特に印象に残っているのは、この二つのお話だったので、参考程度にご紹介させていただきました。
最後に....
咳止め薬は、乾燥している時期に咳がよく出る方やぜんそくの方などにとっては、とても必要な物ですし、正しく使えば、僕らの生活を良くしてくれる物です。
なんだってそうだとは思いますが。
ですが、用法用量を大きく逸脱したり、長期で使用し続けることにより、身体に多大な悪影響を及ぼす事もあります。
ぜひ、これを読んで頂いている方々には、咳止めに限らず薬をちゃんと、正しく使って頂きたいという思いが強くあります。
もし、薬の飲み方や症状などに困ったら、登録販売者や薬剤師に相談していただければと思います。
今日はここまでにします!
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それではまた、次の記事で。
ここまで読んで頂きありがとうございました!!