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引っ越しドタキャン物語-人生で最も驚いた引っ越しの思い出

今日は10月13日、「引っ越しの日」です。
「引越専門協同組合連合会」関東ブロック会が
1989年(平成元年)に制定したのがこの「引っ越しの日」
由来は、1868年(明治元年)10月13日に
明治天皇が京都御所から江戸城(現在の皇居)に入城されました。
この日を近代の引越しの始まりとして、記念日が制定されたそうです。
そんな日に、
13回引っ越しした経験がある私の人生で最も印象的だった
引っ越しの話をしたいと思います。

それは私が結婚して10カ月ほど経った頃のことです。
主人は3年間の赴任予定で大阪に引っ越し、その際私と結婚しました。
大阪での新生活にも慣れてきた頃、
主人が東京の本社に出張、
「どうやら、東京に戻されるらしい…」と告げられました。
え!引っ越ししてまだ10カ月、
やっと大阪の暮らしにも慣れてきたのに、なぜ?と思いましたが、
転勤があるのがサラリーマンの宿命。
今の時代のように断ることは選択肢としてありませんでした。

そしてその「戻されるらしい…」は本当に現実となり、
我々夫婦は東京の新居を決め、
引っ越しの準備を着々と進めていました。
大阪のマンションの賃貸契約を解約し、駐車場も解約、
銀行口座も閉め、水道、電気、ガスなどの手続きを進めていました。
その週の金曜日に引っ越しを予定しており、
月曜日には東京に行く予定があった私は、
新居の窓サイズを測りに不動産屋さんとアポを取っていました。

しかし、その月曜日朝に不動産屋さんから連絡が入りました。
「ご主人様の会社の総務さんからお電話がありまして、
今回の転勤がなくなったと…。
なので本日お会いしても無駄になりますので…。」
私はわけがわからず。
え?え?え?5日後に引っ越しなんですけど?!
主人の携帯電話に電話をしてももちろん電話には出ません。
月曜日の夜にやっと主人と連絡が取れ、
「もしかしたら本当に転勤がなくなるかもしれない。
どうやら財務がお金がかかりすぎるということで
この大きな人事異動にOKを出さないそうなんだよね…。」
なんじゃそりゃ?と思いましたが、私もサラリーマン。
財務の話も少し理解はできます。
そしてなんと、本当に転勤がなくなり、
我々の引っ越しは5日前にキャンセルとなりました。

主人は社内やお取引先でもお別れ会をしていただき、
お別れのプレゼントももらってしまいました。
次の週にお取引先にご挨拶に行った時は、大笑いだったそうです。
私も先週、閉めてしまった銀行口座を再開設(恥ずかしい!)
駐車場も再契約、マンションも再契約。
一度解約してしまったものを再度締結することの困難さを知りました。
なんて慌ただしい日々だったのでしょう。
あちらこちらの手続きは、
完全に大阪の「笑いのネタ」になっていたのものです。
しかし当事者あった私たちは本当に本当に困ったものでした。

誰もがびっくりし、何よりも私と主人が驚きましたが、
10カ月の間に仲良くなった友人たちは
「それは良かった!いなくなっちゃうのは寂しかったから」
と喜んでくれました。ちょっと複雑な心境でしたが、
今では笑って「引っ越しドタキャン物語」として語っています。

そして大きな人事異動に財務がNGを出したくらいだったので、
期が明けた途端に転勤話は完全に復活し、
結局その4カ月後に私たちは東京に戻ってきました。。。。
また引っ越し準備をしていたのですが
誰もが「また直前にドタキャンなるんちゃう?」と。
マンションの管理人さんさえ、同じことを言ったくらいです。

今の会社では社員にこのような転勤をするのは考えられませんが、
当時は「致し方ない」と思って受け入れるしかありませんでした。
我々には子供がいなかったので影響は少なかったですが、
もし子供がいたら転校など、それこそ大変だったでしょう。

と、引っ越しの日にかつての人生で最も驚いた
「引っ越しドタキャン物語」を思い出した私です。
皆さんにはお引越しの思い出は何かありますか?


タイトルのお写真は、ミヤモトマナブさんのお写真をお借りました。
ミヤモトさんいつもありがとうございます。

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