法令APIを活用した【SmartRoppo】のご紹介
こんにちは、スマート法律相談の弁護士の勝部です。
本日は、法令APIを活用した【SmartRoppo】というウェブサービスを紹介します。
こちらは、@lawyer_alpacaさんが開発したもので、概要はQiitaに書かれています。
(SmartRoppo)
(Qiitaの記事)
何がすごいのか
もともと、法令の電子情報(インターネット六法的なもの)は、egov(https://www.e-gov.go.jp/)内で提供されており、形式はhtmlとxmlでした。
例えば、民法709条のみを取り出す場合、xml形式であればファイルからスクレイピングして取得することが可能ですが、特定の条文の特定の条項のみを取り出したい場合、apiの方が楽です。
APIの利用例
例えば、民法第110条を取得する場合は
https://elaws.e-gov.go.jp/api/1/articles;lawNum=明治29年法律第89号;article=第110条
を参照し、以下の値を取得できます。
<DataRoot>
<Result>
<Code>0</Code>
<Message/>
</Result>
<ApplData>
<LawNum>明治29年法律第89号</LawNum>
<Article>第110条</Article>
<Paragraph/>
<AppdxTable/>
<LawContents>
<Article Num="110">
<ArticleCaption>(権限外の行為の表見代理)</ArticleCaption>
<ArticleTitle>第百十条</ArticleTitle>
<Paragraph Num="1">
<ParagraphNum/>
<ParagraphSentence>
<Sentence>
前条本文の規定は、代理人がその権限外の行為をした場合において、第三者が代理人の権限があると信ずべき正当な理由があるときについて準用する。
</Sentence>
</ParagraphSentence>
</Paragraph>
</Article>
</LawContents>
</ApplData>
</DataRoot>
逆参照について
SmartRoppoの最大の特徴は参照関係の表示です。
例えば、個人情報保護法第17条は、政令を参照していますが、この政令の名称が書かれていません。
SmartRoppoは、参照先が分からないにも関わらず、参照すべき政令を探して表示してくれます。
やり方ですが、政令の方の冒頭の記載で参照先の法令名(個人情報の保護に関する法律(平成十五年法律第五十七号))を取得できるので、ここからリンクを生成しているのではないかと思います。
平成十五年政令第五百七号
個人情報の保護に関する法律施行令
内閣は、個人情報の保護に関する法律(平成十五年法律第五十七号)第二条第二項第二号、第三項第四号及び第五項、第二十四条第一項第四号、第二十五条第一項、第二十九条第一項及び第三項、第三十七条第二項、第四十条第一項、第五十一条、第五十二条並びに第五十五条の規定に基づき、この政令を制定する。
(追記)というより、https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/viewContents?lawId=415CO0000000507_20170530_428CO0000000324 等のファイルから参照したのかもしれません。
実用性について
このサービスの実用性・有用性は、法律実務に携わったことのある方であれば理解できるのではないでしょうか。
条文の準用・参照関係の追跡は、法律の体裁が変わらない限り、逃れることのできない作業です。これを省力化できるツールには確実にニーズがあると思います。
今後の展開を期待したいと思います。
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本日は以上です。