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「若手演出家コンクール2022」最終審査

「若手演出家コンクール2022(@下北沢「劇」小劇場)最終審査を配信で観ました。配信チケットを購入したのがギリギリだったため、各作品一回づつ観劇。アフタートーク、最終審査会は見られませんでした。以下、感想です。(観劇順)

春陽漁介さん『宿りして』
大勢の人々の気配と視線を感じるという古典教師・小野。心配する同僚たちに、自分は「演劇」をしているのだと明かす。何の飾りもない平台と箱馬、空の食器、何役も兼ねる俳優、演劇のお約束な部分を笑いにしつつ、事態はあらぬ方向へ。ラストのどんでん返しは痛快だった。

村田青葉さん『アーバン』
日常は瞬間的な出会いと別れの繰り返しだと気づいたとき、たまたま同じ電車に乗り合わせた乗客たちは語り出す。舞台は、コンビニのバックヤードになり、箱根駅伝になり、岩手の大船渡になる。見立てを最大限に活用し、想像力と演劇の自由さを追求した作品。

ニノキノコスターさん『「サトくん」のこと。』
真っ白な献花台に花を手向ける3人。それぞれ「サトくん」の幼馴染、高校時代の彼女、大学の後輩だという。3人は「サトくん」との楽しい思い出を振り返るが、状況はどんどん不穏になっていく。実際にあった事件をモデルに描いた衝撃作。野菜を使った演出に度肝を抜かれたし、役者さんも抜群にうまい。

西田悠哉さん『生電波』
引っ越してきたばかりの段ボールだらけの部屋で、スクワットをする半裸の青年。隣人の物音に我慢の限界を迎えた青年は……。一昨年の関西演劇祭でも印象的だった作品。タイトル通り、スマホ・パソコン・ラジオ・テレビなどの表現が秀逸。配信だと照明が暗すぎて、よく分からなかったのが残念。




最優秀賞、優秀賞を受賞された皆さま
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