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習作:パリピオン
登場人物:リョウ、シュウ、ショウ
リョウ:イェエエエイ
シュウ:爆上げ底上げ青天井~
ショウ:パらりラパラりラ~
クラブ「バーシカヤ・クワレンカ」は平日でも若者でごった返している。今は午前二時だが、皆疲れる機能が無くなってしまったかのようだ。重低音が鳴り響くハコの中で、リョウは右手を高々に上げ叫んだ。ただただ音楽にノり、踊るだけで、生きている感覚を持てた。突然シュウが膝と両手を床に付けた。隣でショウが同じポーズをとる。その様子をみたリョウがその上に乗る。「パリピオンの完成~」。異様なテンションで頭がおかしくなったリョウは、自慢げだった。組体操をしたパリピをパリピオンと名付けたリョウは、自身の死の直前までその話をするのを好んだが、無念、誰一人に対しても定着しなかった。