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習作:ダンプカー
登場人物:たつひこ、のりひと、れいた
たつひこ:みて、このダンプ、買ってもらった。
のりひと:すげえ。
れいた:いいなあ。
たつひこ:ユキヒラで七千円だった。
のりひと:ちょっと貸して。
れいた:え、おれも。
たつひこは父親から購入してもらったダンプカーのおもちゃを、友達に見せびらかしていた。ダンプカーはかなり精巧に作られており、子供、特に年長になる前の小学生ではすぐに壊してしまいそうなディティールを備えていた。そこに突然、巨大なアジアゾウが現れた。アジアゾウはダンプカーを踏みつけたが、一か所も壊れなかった。しかし、幼い三人の命は…。おお、人間はなぜ人間より強いものを作りたもうたのか。おお、麗しき青春を迎えようと生きた三人よ、ダンプカーと共に永久に生きよ。