「本を囲んだ語り部屋」2024/12/15荒木俊哉さん『こうやって頭のなかを言語化する。』
日曜朝のX(Twitter)スペース「本を囲んだ語り部屋」
12/15は荒木俊哉さんの『こうやって頭のなかを言語化する。』を取り上げました!
どうやって言語化力を高めていくか、これは多くの人が悩んだり関心があるテーマではないでしょうか?本書の著者は電通のコピーライターで、名だたる賞を多く獲得してきた、まさに言語化のプロフェッショナルである荒木俊哉さんです。著者は『言語化力のベースは「聞く力」にある』と言います。そして聞く対象は自分だと言います。自分で自分の話を聞く習慣をつけることによって磨かれる言語化力、「ためる」→「きく」→「まとめる」という3ステップが非常に新鮮でした。
語り部屋では冒頭、モデレータそれぞれの言語化について語り合いました。noteでたくさんの記事を書いているモデレータ仲間は、書きながら問いが浮かび、その問いと答えの往復の中で、自然と文章が長くなっていくと言います。また別のモデレータ仲間はデザイナーの言語化力についても語ってくれました。例えばサービスのデザインイメージを具体化する際には、『静か』『にぎやか』といった対になる言葉を用意します。そして、その間のどの位置に点があるのかを問いかけることで、イメージを明確にしていくと言います。どちらにも共通しているのは「問いかけ」です。この本でも、「出来事+感じたこと」を書き出すステップ1の次に、「なぜどのように感じたのかを自分に問いかける」ステップ2があります。言語化力はアウトプットに目が行きがちですが、アウトプットに至るうえでの「問いかけ」というプロセスが大事だと感じる語り合いでした。
その流れの中では「聞く量」についても語り合いました。新しい仕事環境の中で早く適応していく人の特徴として、「たくさんちゃんと聞いている」という指摘がありました。多くの組織では新人の方に議事録を取ってもらうことが多いですが、これは「ちゃんと聞く」ことに着目したタスクなのだと改めて納得しました。そのちゃんと聞いた量があってこそ、次にちゃんとまとめられるフェーズに移れるのだと感じ、ちゃんと聞くべき時にはそれに集中することの大切さを感じました。
そして最後には「ちゃんと聞く」ということの大切さと難しさについて語り合いました。器用な人ほど、「ちゃんと聞いている風」もできてしまいがちです。時に他者からの丁寧な問いかけによって、自分の「聞く」の粗さに気づくこともあります。なかなか自分の「聞く」をアップデートしていくことは難しいと感じてしまいますが、本書には、『聞く力』を磨くための具体的なステップやヒントが詰まっています。まずは日々、自分との対話を大切にしながら、自分自身の言葉を丁寧に聞く習慣を身につけていこうと思います。そんな気づきを共有できた楽しい語り部屋でした!