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「本を囲んだ語り部屋」2024/11/24菅野仁さん『愛の本』

日曜朝のX(Twitter)スペース「本を囲んだ語り部屋」
11/24は菅野仁さんの『愛の本』を取り上げました!

「他者との〈つながり〉を持て余すあなたへ」というサブタイルの本書。テーマは、他者とのつながりの中で幸福をどうデザインするかです。自分にとっての幸せを考えるためには、他者とのつながりや社会について思いを巡らすことが大切だと言います。そして幸福をデザインするためには「幸福をデザインするためには「自己充実をもたらす活動」と「他者との交流」を同時並行的に実現することが重要だと説きます。このメッセージを受けて、自分の幸せについて深く考えるきっかけとなりました。そして「本当の私」探しから「私にとっての<ほんとう>」探しへの転換というメッセージも印象に残りました。ある種の制限と折り合いをつけながら幸せを求めていく心の柔軟性を大切にしたいと思いました。

語り部屋では冒頭、幸せであることに気づくきっかけとしての「見取り図」について語り合いました。この本では「自分」にこだわって自我のありさまを内へ内へと追い求めていると、かえって息苦しくなると書かれていました。他の人間や身の回りの世界とどのようにつながっているのかを丁寧にとらえ直す「見取り図」が大切という著者のメッセージから、時に過度に周囲に適応しようとし過ぎている自分にも気が付きます。我が家にはメス猫が2匹いますが、彼女らはいつも自分自身を偽らずにありのままに過ごすことで、周囲からの愛を集めています。自分にこだわり過ぎず、そして周囲にもこだわり過ぎない心のあり方を「見取り図」を通じて見つめてみたいと思いました。

そして「孤独」というキーワードでも語り合いました。時には、他者との思考や感情から距離を置く「孤独の時間」を持つことが、他者との関係性をより良くする助けになるのかもしれません。そして、その孤独には「開いた孤独」と「閉じた孤独」があると感じました。「開いた孤独」とは、孤独でありながらも帰属のシグナルを出している状態です。このような孤独は、周囲との適度な距離感を生み、そっと見守られる環境を作るのかもしれません。人間関係は大切だからこそ大きなエネルギーを日々使っています。語り合いの中でも「人の河」という表現があり、日々大きな人の河の流れの中にいる自分を振り返りました。振り返れば現代はいつでもどこでもつながりができてしまう時代でもありますね。だからこそ意図を持ってしっかりと自分のためだけに休む時間は大事だと感じました。


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