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「本を囲んだ語り部屋」2024/10/13伊藤裕さん『ほっこり』

日曜朝のX(Twitter)スペース「本を囲んだ語り部屋」
10/13は伊藤裕さんの『ほっこり』を取り上げました!

著者は内分泌学、高血圧、糖尿病、抗加齢医学を専門とされている医学博士です。著者によれば、「ほっこり」は医学的に心身ともに良い状態であると言います。心地よさを感じたときや、なごんだとき、ホッとしたときにふと口に出る言葉「ほっこり」。本書はほっこりするアクティビティ「ほっ活」を通して、ほっこりした状態を保ち、心身を幸せな状態にすることを目的としています。

語り部屋では冒頭、本書で書かれている「ほっ活」のためのステップについて理解を深めていきました。疲れた脳を休ませるため頭を空っぽにするステップ1、鈍った五感を取り戻すステップ2、「非日常」を味わい心を開放するステップ3、大きな自然に溶け込むステップ4、そして人との「つながり」を感じるステップ5です。ドーパミン、セロトニン、メラトニン、オキシトシンといったホルモンをうまく引き出し、心身にとって良い状態を導いていくステップは新鮮でした。

「ほっ活」シェアの中では「To Feel」を意識した「ほっ活」が印象的でした。モデレータ仲間は、朝、今日1日の予定を考えながら場面場面で自分がどんな状態・どんな感情になっていると嬉しいかを考えると言います。ついつい忙しい日常の中では「To do」に目がいきがちです。また他者からの期待に囚われて疲れてしまうこともあります。そんなときに自分で自分を勇気づける時間を大事にしようと思ったのが始めたきっかけだと話してくれました。

1日の終わりに「To Feel」で振り返ると幸せを感じやすいという話は聞いたことがありましたが、1日の始まりに考えてみるアプローチは新鮮でした。セルフコンパッションでは自分が大切にしたい願いを大事にすることが言われていますが、そこにもつながる「ほっ活」だと感じました。「ほっこり」はあたたかさを感じる言葉ですね。日常的に自分のために幸せを感じるあたたかさを取り入れていくことが大事だと感じました。

そして参加者の方からは”春はあけぼの”で始まる枕草子が浮かんできたというチャットをいただきました。夏は夜、秋は夕暮れ、冬は早朝、季節それぞれに「ほっ活」にいい時間帯があるのかもという気付きをいただき、季節の変化を日常に取り入れていくことの大切さを感じました。その中で予防医学研究者の石川善樹さんが「幸せを阻害する最大の要因は習慣」というお話を思い出しました。日常には「ほっこり」できるものが溢れているにも関わらず「慣れ」によって鈍感になっていないかという問いが立ちました。まずは今日、秋の1日の中にある「ほっこり」を味わいたいと思います!


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