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「本を囲んだ語り部屋」2024/9/8桑山元さん『すぐに使える! おもしろい人の「ちょい足し」トーク&雑談術』

日曜朝のX(Twitter)スペース「本を囲んだ語り部屋」
9/8は桑山元さんの『すぐに使える! おもしろい人の「ちょい足し」トーク&雑談術』を取り上げました!!

著者は元社会風刺コント集団ザ・ニュースペーパーで活動し、現在もお笑い芸人と話し方講師という二刀流で活動している桑山元さんです。誰しも面白く話をしたいという気持ちはあると思いますが、タイトルにある「ちょい足し」というところが自分にもできるかもという心持ちにさせてくれます。本書のメッセージは「相手を思いやる気持ちがあれば会話のハードルも下がる」ということ。いかに相手の面白さを引き出すかというホスピタリティが大切なことに気が付きました。

語り部屋では冒頭、「ツッコミ」について語り合いました。本書ではツッコミは「『通訳』して『橋渡し』する行為」であると書かれています。そのためには「何気ない相手の言動から、違和感や面白さを見つけ出す」センスが大事ということが書かれており、モデレータ仲間からはツッコミはファシリテーションの技術に通じるという話がありました。確かにファシリテーションでも『通訳』と『橋渡し』は重要であり、参加者の様々な言葉をつなぎながらその場にいる参加者を巻き込んでいくことが大切ですね。そしてファシリテーションではその場の流れに対して没頭しながらも、同時に俯瞰しながら構造的に捉えていくことがだ時ともききます。その意味ではツッコミも没頭と俯瞰が大切であり、相手の言葉に対する違和感や面白さを没頭と俯瞰の両面から見出していくことが大切だと気づきました。

その流れで本書には「頭を七三に分ける」会話術が紹介されていました。これは7割で話して3割で次の展開を考えるスキルです。そのためには「話すことを作業レベルに落とし込む」こと、2つ目は「話している最中に別のことを考えるという負荷に慣れる」ことが必要だと書かていました。例えば目に見えるもの、聞こえてきたものを言葉にして声に出す「実況中継」トレーニングによって考えを言語化することが鍛えられるとありました。そしてモデレータ仲間は相手の話をききながらキーワードを書き取り、言葉のつながりを俯瞰しているという話をしてくれました。目の前の相手の言葉をつかみ取りながらその言葉の流れを整理していくやり方はまさに「七三に分ける」頭の使い方ですね。改めて話をきくときの自分の頭の使い方を振り返るといろいろな気づきがありそうです。

本書ではいかに相手の面白さを引き出すかというホスピタリティが大切というメッセージがありましたが、相手を受け止める姿勢が何よりも大事なように思いました。「笑いのハグ」という言葉も書かれていましたが、人は笑いによって引き出されていく部分も大いにあるように思いました。ボケに対するツッコミと同様、笑い自体もツッコミになるという話もあり、どんな時に自分は受け止められているかを振り返ると、相手が求めている受け止められ方にも気づけるような気がしました。自分が望むことを相手にもしていくことが、おもしろい人になるための一歩のように感じた語り部屋でした!


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