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「本を囲んだ語り部屋」2024/9/29荒木 博行さん『裸眼思考』

日曜朝のX(Twitter)スペース「本を囲んだ語り部屋」
9/29は著者ゲスト回!『裸眼思考』を出版された荒木 博行さんをゲストに語り合いました!

本書のタブタイトルは『目的や知識にとらわれずに、「ありのまま」を見つけよう!』です。語り部屋では荒木さんがこの本に込めたメッセージを伺いながら、「裸眼思考」についてみんなで理解を深めていきました。

こちらの本では「裸眼思考」と対比する形で「レンズ思考」が書かれています。レンズ思考とは限られた時間の中で効率よくアウトプットするための思考法です。目的を意識して逆算的に考えていくこと、知識を積み上げて知識をベースにレンズを通じて判断していくことはビジネスの世界では大切な思考方法です。一方で「裸眼思考」とはレンズを外して世の中を広く眺めながら考える思考法です。脳だけでなく五感を使って今を捉えることで見えてくるものがあるというメッセージから自分の思考法を振り返る良い機会となりました。

語り部屋では冒頭、「裸眼思考」について書かれた荒木さんのきっかけから伺いました。キャリアの中で「レンズ思考」を磨いてきた荒木さんですが、ある時につまらなくなっている自分に気が付いたと言います。目的という未来、経験・知識という過去に引っ張られる中で、物事を見失っている感覚になったという荒木さんの言葉は印象的でした。目的や目標に関係ないことは無駄であり罪を感じるようになっている自身への気づき。そこを乗り越えるために考え行動してきた荒木さんの想いがつまった本だと感じました。

裸眼思考では知覚・保留・記憶という3つのステップが書かれています。「レンズ思考」ではなかなか意識できていない五感も使い、現在に意識を向けていくことがポイントです。日常の中ではなかなか身体の声を聴くことができていないという荒木さんの指摘にはドキッとし、無意識的に脳を中心に考え身体を置き去りにしてしまっている自分に気が付きました。

その中では「思考停止2.0」という言葉も印象的でした。過去や未来に囚われていると思考が思考を呼んでしまうループもありますね。いまに集中するためには意図をもって思考を止めることも大切だと荒木さんは言います。「思考停止1.0」から「思考停止2.0」へ向かう術としての裸眼思考を深めていきたいと思いました。

最後には参加者の方に上がってきていただき、身体に対して「裸眼思考」で向き合うことの大切さと難しさについて語っていただきました。アスリートとしての経験の中では「こうなって欲しい」「こうなっているはずだ」という単純な理解ではなく、「良くも悪くも実際にはこうなっている」という複雑なものを複雑に理解しようとする姿勢の大切さと難しさに気づいたと言います。ありのままに裸眼で見ることは決して楽なことではないですが、だからこそ日常から裸眼で物事を捉えるトレーニングが重要だと感じました。

「レンズ思考」と「裸眼思考」はどちらかが重要ではなく、併せ持つことが重要だと荒木さんは言います。相反する思考モデルを自分の中で持つことで見えてくる新しい世界、どんな出会い直しがあるかワクワクを感じる楽しい語り部屋となりました!


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