笹田靖人×BE@RBRICK “KUJAKU”
話は遡りますが、2017年にレコード会社であるポニーキャニオンと笹田靖人のアートプロジェクトが始動しました。
ポニーキャニオンにとっても史上初となる画家との契約ということで何もかもが初めての企画でした。
日本で活躍する画家の中でもレコード会社とタッグを組んでいる画家は僕くらいじゃないでしょうか？なんで画家がレコード会社と組んでいるのか…色々な人から不思議に思われます。
でも、業界で培ってきた音楽的ノウハウと音楽や映像を楽しむことと同じようにアートをもっと身近なものにできないか？という想いが通じ一緒にプロジェクトを進めることができました。言語を必要とせず、世界に向けて発信することを意識したプロジェクトです。音楽のライブや映画を観に行くのと同じくらいの気持ちでアートも楽しんでいただきたいです。
プロジェクト第一弾として発表されたのが、あのKUJAKUの絵から派生した「笹田靖人×BE@RBRICK “KUJAKU”」です。
BE@RBRICKとはトイメーカー、メディコム・トイ社が手掛ける日本生まれのクマ型ブロックタイプフィギュアです。国内外のアーティストやブランドと多彩なコラボレーションをし、世界中に多くのファンいます。
「笹田靖人×BE@RBRICK “KUJAKU”」は東洋的でオリエンタルな美学を意識しています。
ボディ全身を覆う柄は青海波（せいがいは）という伝統的文様から着想しています。青海波は、無限に広がる波の文様に未来永劫の願いと、人々の平安な暮らしへの願いが込められたとても縁起の良い柄です。
幾重にも重ねられた藍色も"ジャパンブルー"と言われるように、日本を代表する伝統色を用い、ジャパンクオリティを世界へ発信していこうという思いで制作しました。
そして、パッケージデザインもメディコム・トイ社の方へお願いしてデザインさせていただきました。
平安時代には源氏物語の中で『青海波』という雅楽を若き光源氏が舞ったとされています。朧月夜に舞う桜吹雪でその舞を連想できればと思いデザインしました。
日本、アメリカ、イギリス、フランス、イタリア、カナダ、中国、シンガポールなど世界各国で限定販売され、世界中へ日本の伝統・文化が伝わればという気持ちを込めて制作した作品です。
そして、なんと！プロモーションビデオを作ろう！という話になったんです。
こういうところが音楽業界の方々と一緒に活動している面白いところだなぁと思いました。画家が絵を描いてその作品のプロモーションビデオを作るなんて・・
次回はプロモーションビデオの制作風景の話を書きたいと思います。
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