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巨大キャンバスに描いた作品「KUJAKU」、自分史上1番大きなサイズ

今日は2017年に描き上げた作品に関して、今までも作品発表の取材などで伝えてきましたが、noteで僕のことを知ってくれた方々にこの作品が出来るまでのお話をしたいと思います。

この作品は自分史上最大の高さ240cm×幅175cmとなる巨大なキャンバスに挑戦した作品になります。

KUJAKU

2018
アクリル / キャンバス / パネル
2400×1750mm

実はこの作品の描くきっかけになったのは、その1年前の偶然の出会いから話は始まります。

2016年は、渋谷パルコが43年の歴史に幕を閉じてリニューアルの為閉店しました。その時、渋谷パルコ店閉店における最後のコレクションとしてヨウジヤマモト社のGround Yとコラボレーションをしていました。

たまたま時間が余ったので、Ground Yの店頭でお客さんにサインしたり商品を説明したりしてたんです。
そこへ今のチームのスタッフで、僕を探してくれていた方が突然話しかけてきたんです。(後々聞くと僕と連絡を取りたくても連絡先からの返信が無くどうやったら笹田靖人と会えるんだと途方に暮れていたとのことでした。そんな時に目の前に僕がいてかなりドキドキしていたそうです笑)

実はチームの人たちは新しいプロジェクトを企画してて、そのプロジェクトのアートワークを僕に頼もうと思っていて僕を探していたんです。
僕は弟と二人で活動しているので当時は連絡先がなく、一度個展をした際に作っていただいたホームページはあったのですが、連絡先がニューヨークのギャラリーでメールを送っても返信は滞っている状態でした。

渋谷パルコで僕を見つけた時のスタッフの人の興奮が今でも忘れられません笑
会ったその日に企画書を見せてもらったのですが、すでに企画書の中に僕の名前と僕の資料が作られていて、「何が起こっているんだ?」という不思議な状態でした。

後日、他のスタッフの皆さんが僕の作品を観に来てくれて、僕の絵をみて「うぉ~スゲェー」とものすごいテンションでリアクションしてくれて美術業界の人より全然感度がいいなぁと衝撃を受けました。
「この絵を世の中に伝えたい」という皆さんの気持ちが伝わってきて、それが本当に嬉しかったです。

僕が大きいサイズの絵を描きたいので、広いアトリエが欲しいんですと夢を語っていると、まだ何も結果が出せていないにもかかわらず、「じゃあ描きましょう!アトリエ探しましょう!」と言ってくれて、感動しました。

出会いから数ヶ月後に本当にアトリエを探し出します。
まずは大きなサイズのキャンバスが描けるアトリエを探すことになりました。
色々見た中で、都内郊外にある一軒家を借りることになりました。

兄弟で話し合い中、イメージを膨らませてます
吹き抜けになっているから2階から俯瞰して作品を見れます

何を描くかいろいろと考えて、学生の頃から描いている孔雀にしようと決めました。それは今回出会えたスタッフの方々が僕の翼になってくれて、世界に羽ばたかせてくれるんだと思ったからです。
自分の中にある全ての力を出してこの巨大キャンバスに孔雀を描こうと挑戦がはじまりました。

これは無事にアトリエにキャンバスが入った様子です
机と画材と椅子のみのアトリエ初期の様子

まっさらな巨大キャンバスにまずは構図を描き、全体の配置を想像しながらペンを入れます。

その後、この巨大キャンバスの孔雀がものすごい進化をしていきます。
次回は色がつくまでの過程を紹介したいと思います。

当時のプロジェクト始動の時に発表されたニュース記事です。
ぜひご覧ください。


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笹田靖人/YASUTO SASADA
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