アウトプットは7割
第5回目の今週は、私がよく営業の教育で伝えている「アウトプット7割」の話をしたいと思います。
結論から言ってしまうと、”行動の量を増やせ”という事です。今は情報社会なので多くの人が情報過多になってしまっていると思いますが、その情報を生かすアウトプットする機会が少なくなっているという問題があります。
そんな情報時代において、勉強している人としていない人との間で情報格差が起きているという話もあります。確かにそういった差もあると思いますが、私はインプットする情報においては、多くの人がいま得ている情報だけで十分だと思っているのです。
情報格差 < 行動格差
それよりも、現代人に起きているのは格差は行動格差だと思っています。沢山の情報を得てそれだけで満足してしまい、アウトプットできていない。結果、身にならない。そして、日が経つごとにインプットした情報は忘れてしまっています。
雑学は最初の段階では必要ない。
私は雑学王のように何でも物知りになる必要はないと思っています。それこそ、メンタリストのDaigo氏や2ちゃん創設者のひろゆき氏のように、色んな人の質問に答える。という立場であれば必要だと思いますが、アウトプットをする機会が少ない人は、先ずは必要とされている情報に注力して、その知見を増やすべきだと思います。
アウトプット優先にしていくには?
前回の成長する方法の一つに"フリ”をする。という話をしましたが、ここにアプトプット優先な考え方があります。そもそも情報過多な時代において全ての情報をインプットするのは不可能です。ならば必要な情報だけ、という事になりますが、この必要とされる情報というのが、アウトプットから生まれるわけです。
事前の勉強は無駄が多い。
人は何かをはじめる際に勉強からスタートさせると思います。採用の面談でも、「何か入社する前に勉強しておいた方が良いことがありますか?」という質問をよく受けますが、真面目だなと思う半分、勉強してもあまり意味ないから社会人になると行けなくなる遠い旅行先(ヨーロッパとかアフリカとか南米とか)に行けばって思うのです。
それは入社してみると分かると思います。入社する前に勉強したことがどれだけ実戦で使えるか。きっと、仕事をする上で不足点を埋めていく勉強方法の方が短時間で身に付いていることに気づくと思うのです。(そういった意味で日本の教育はもっと実戦で使える内容にしていくべきかと思います。)
大企業に入ると長い研修期間があります。私も新卒の頃に受けましたが、はっきり言って無駄だと思います。入社前に数冊、本を渡しておいて、あとは実戦で学んだ方が圧倒的に吸収力は早いです。
私もトップになる前に、それこそ経営についての本を何百冊と読んだと思います。ここまで読むと、どんな経営者の人の話を聞いても真新しい話を聞く事がありません。では、トップになってみると勉強した内容が使えるかですが、実際はそう簡単にはいかない。インプットは完璧でも、それを上手くアウトプットできるかは別問題なのです。
経営コンサルという仕事があります。彼らのような職業は人に教えるという立場なので、インプットだけしっかりしていればいいと思います(人に教えるというアプトプットはありますが、行動という意味では違うと思ってます)。では彼らが実際に会社経営ができるかと言えばそうではありません。
インプットには雑音がある。
インプットをあまり増やさない方がいい理由に”雑音”があります。何か行動する前にインプット量を増やしてしまうと、ネガティブな情報も同時にインプットしてしまい行動ができなくなってしまうケースがあります。まだ行動もしていないのに、既に行動した人の情報を見て躊躇してしまう。こんな無駄なことはありません。
アウトプットで失敗を数多く経験する。
ユニクロの柳井さんの著書で、「1勝9敗」という本があります。基本的に行動しても多くの場合で失敗します。この失敗から真剣にインプットを行い、次のアウトプットに繋げる。こういったサイクルでインプットが初めて生きてくると言えます。あのエジソンも失敗は、成功するための方法だという名言を残しています。
絶対の成功法則はネット上にはない。
インターネットには基本的にはネガティブな情報しかありません。それは何故かと言えば、上手くいっている情報を他人に伝える人はいないからです。こうすれば上手くいくよと近づいてくる人が大抵、情報商材詐欺なのと一緒です。何も行動しない人が簡単に成功法則を得られるほど世の中は甘くないわけです。
学生時代とは動きが真逆になる。
日本人は学生時代にインプット優先の教育を受けます。テストや受験の問題を作る人がお客様だとすると、まだ問題が何かと分からないうちに猛烈にインプットを増やすのが学生時代でしょう。
社会になるとこれが逆転します。先ずは行動しないとお客様は見つからない。見つかっても更に行動しないと課題(問題)は見つからない。課題が見つかってから不足点が分かりそこを埋めていく。
このように学生時代は不足点がないように事前にインプット量を増やすのに対し、社会人は問題が与えられてから不足点を埋めていくという動きになります。学生時代は浪人でもしない限り、1度の受験に失敗すると終わりですが、社会だと同じ課題に対し、何度も失敗できるという点に大きな違いがあります。
ちなみに事前勉強がダメと言っているわけではありません。何を言わなくても事前に勉強ができる自走タイプの人間の方が、社会に出て活躍できるのは確かです。これについては、教育をテーマにしたブログで書いていきたいと思います。
なぜ7割かは適当です。(笑)6割だとあまり差がないし、8割だとさすがにインプット少なすぎかなと思って7割と言ってます。
という事で、今週からアウトプット優先の習慣にしていきましょう!