病院きらいだいきらい
【2024.7.30 歯医者ログ】
『あにょ〜……予約したおみゅりこ。でしけんけど……』
「こんにちは。保険証はお持ちですか?」
『忘れましたでし……笑』
「笑 ではお掛けになってお待ちください」
「おみゅりこ。さ〜ん(唐突) こちらへどうぞ〜(宣告)」
『ひ、ひゃいでし……❗️』
ブラインドから覗く夕日
やけに静かな院内
常連とおぼしき入れ歯ババァの声
「(カチャカチャ)あ〜、麻酔しよっか笑」💉
『 』
(記憶断絶)
だいぶ前に鼻中隔湾曲症の手術をしたんだ。
きっかけは
『あのさ、片方の鼻ってフツー詰まってるよね❓』
「いや、詰まってないけど……」
という会話からだった。
当時の私は何故か『両方の鼻で呼吸できれば人生が豊かになる!』とナゾの盲信をしてたので、すぐに予約をとった。
症状の程度の差はあれど、成人の何人かにひとりが発症するポピュラーなもんらしい。
全身麻酔の同意書にキスをし
🔔『変な表現しない』
――サインをし、自明だが『眠らず耐えてみせる❗️』と張り切っていた。
ちなみに地獄の始まりだった
単純な理屈だ。
鼻の軟骨を削り、ガーゼを突っ込み傷が癒えるのを待つ。
なぁ、1週間『口呼吸』だけで過ごした事あるか❓
鼻の中に筒状に丸めた雑巾サイズのガーゼを詰めた経験は❓
ガビガビに張り付いた喉、24時間営業の頭痛と熱っぽさ、鼻に 埋まる異物感。麻酔から覚めた私を待ち受けていたのはソレだった。
『えと……痛み止めくだしゃい……』
「(不機嫌看護師)あのねぇ、数時間前に飲んだばかりでしょ? もう少し我慢できんの?」
『できないでし……』
盛大なため息をかました彼女は、 氷嚢を持ってきて私の患部に押し当てつつ怒鳴った。
「手❗️ 持って❗️ コレ(氷嚢)❗️」
その他にも「食べれんなら食べれんって何で言わんの!? 困るんよそういうの!」的な事を叫ばれた。
アイツ冷たすぎだろ(Hyoh・No‼️)
テレビから『塔の上のラプンツェル』が流れていたが、私は『髪なげぇなぁ』ぐらいの感想しか抱けなかった。
入院前に持参した携帯ゲームは、取り出しすらしなかった。
『勝手に意識が飛ぶ』以外に、眠る方法がない。
更に事前情報のネット調べでは、例のガーゼを抜く瞬間がイチバン地獄らしい。つまりこの激痛1週間を耐えても、更なる――
件の日、診察室に向かう私の気持ちが想像できるか?
雑巾だぞ雑巾。血とかアレとかで癒着してんだぞ?
その時の描写は省くが、とにかく喜びが勝った。
鼻で呼吸できる‼️
血迷った私は売店に走り、何故かカラシ入りホットドッグを購入し生きてる実感を噛み締めた。染みるぜ。
さらばだ、人生で唯一うどんが嫌いになった時間たちよ。
終わり。結果的にやってよかった。
ちなみに入院前に相談した人が『大丈夫、大した事ないらしいよ』と励ましてくれたんだが、この人も経験者らしく、私がビビらないよう配慮してくれてたと後で知った。
ま、今となっちゃあ感想はひとつ。
あの看護師イライラしすぎだろ‼️
以上でし。